後輩の警察官らから1500万円だまし取る 元警察官に懲役4年判決

上月英興2023年2月27日 20時30分 元同僚らにうそのもうけ話などを持ちかけて計約1500万円をだまし取ったとして、詐欺罪に問われた元福岡県警八幡西署巡査部長の田代竜一被告(46)に対し、福岡地裁小倉支部の佐藤洋介裁判官は27日、懲役4年(求刑懲役5年)の判決を言い渡した。 判決によると、田代被告は在職中の2019年~21年、後輩警察官2人に「住宅ローンの借り換えのタイミングを狙って利益を得る計画がある」などとうその話を持ちかけ、7回にわたり計1430万円をだまし取った。退職後の22年には、社長を装って友人から30万円をだまし取った。 佐藤裁判官は「相手の信頼を利用しており悪質。借金と返済を繰り返す中で犯行に及んだ経緯、動機に酌むべき事情はない」と指摘した。(上月英興)有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

高裁も認めた「再審開始」、審理4年半 「検察は時間を奪わないで」

 裁判のやり直しを認めた大津地裁決定から約4年7カ月。大阪高裁も再び、再審開始を認めた。滋賀県日野町で1984年に女性が殺害された「日野町事件」で、無期懲役判決が確定した阪原弘・元被告に対し、高裁は「無罪を言い渡すべき新証拠がある」と結論づけた。元被告の遺族や支援者は歓喜し、弁護団は検察側に特別抗告しないよう訴えた。 「やっと再審無罪に向けた階段をまた一つ上がれたんやなと、夢を見ているような心持ちです」。大阪高裁で決定文を受け取った阪原元被告の長男・弘次さん(61)は大阪市内で会見し、喜びを語った。 父が第1次再審請求をしたのは2001年。審理は長引き、11年に亡くなって手続きはいったん打ち切られた。弘次さんが遺族として翌12年に第2次請求をして、そこから11年。ともに請求人となった母つや子さん(85)は体調不良のため、滋賀県彦根市の自宅で待つ。電話で報告すると、「よかったな」と声を詰まらせていたという。 弁護団長の伊賀興一弁護士は…この記事は有料記事です。残り800文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

借金まみれ、後輩に詐欺 元警官が法廷で語った「死ぬ気で償う」理由

 同僚警察官たちから多額の現金をだまし取ったとして、詐欺罪に問われた福岡県警八幡西署の元巡査部長(46)に懲役4年の判決が言い渡された。警察官が同僚や後輩たちから、総額5千万円もの金をだまし取っていたという事件。なぜ、犯行に及んでしまったのか。 判決によると、元巡査部長は在職中の2019~21年、後輩警察官2人に「住宅ローンの借り換えのタイミングを狙って利益を得る計画がある」などとうその話を持ちかけ、7回にわたり計1430万円をだまし取った。退職後の22年には、会社の社長を装って、友人から30万円をだまし取った。 公判での検察側の説明によると、元巡査部長は1996年に警察官に採用された。しかし98年ごろから株式投資やギャンブルなどで、消費者金融や同僚から借金を重ねた。 2007年ごろには、借金は総額2600万円を超えた。 借金の契機について、元巡査部長は法廷でこう説明した。 「先輩から投資に誘われて連帯保証人になり、金融会社から借金した」 しかし、その「先輩」が亡くなり、複数の業者から2千万円近い請求が来た。父親の退職金などで債務整理をしたが、1年ぐらい経ってから、ヤミ金業者から700万円近くを請求された。多額の借金を抱え、警察官という立場ながら詐欺を繰り返していた元巡査部長。身の破滅から、いったんは「死」を意識しますが、思いとどまり、罪を償うことを決意します。法廷で語られた、ある出来事とは。同僚や後輩警察官たちに次々と詐欺話 知人に全額を立て替えてもら…この記事は有料記事です。残り797文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

元被告の長男「うれしい」 1984年の強盗殺人、高裁も再審認める

 1984年に滋賀県日野町で酒店経営の女性(当時69)が殺害され、金庫が奪われた「日野町事件」で、強盗殺人罪で無期懲役が確定した阪原弘(ひろむ)元被告について、大阪高裁(石川恭司裁判長)は27日、裁判をやり直す再審の開始を認めた大津地裁決定を支持し、検察側の即時抗告を棄却する決定を出した。 「即時抗告棄却 再審開始決定」 27日午後2時すぎ、大阪高裁の正門前。1984年に滋賀県日野町で発生した「日野町事件」の再審開始が高裁で認められたことを伝える旗が広げられると、集まった100人を超える支援者から「やった!」と歓声が上がり、拍手がわき起こった。 その数分後、支援者の前には、日野町事件で無期懲役判決が確定し、受刑中に75歳で死亡した阪原弘(ひろむ)元被告の長男・弘次さん(61)が姿を見せ、左手を高々と突き上げた。その手には、高裁が交付した決定文。「本当にうれしい。皆さんのご支援のおかげでこの良い決定を頂くことができた。ありがとうございます」と声を弾ませた。 阪原元被告は受刑中に再審請求を申し立てたが、2011年に病死した。弘次さんら遺族は「死後再審」を申し立て、大津地裁が18年、再審開始を認める決定を出し、検察側が即時抗告していた。(浪間新太)「日野町事件」をめぐる経緯1984年12月 滋賀県日野町の酒店経営の女性(当時69)が行方不明に 85年1月 町内の宅地造成地で女性の遺体が見つかる   4月 町内の山林で酒店の金庫が見つかる 88年3月 滋賀県警が阪原弘・元被告を逮捕 95年6月 大津地裁が無期懲役の判決 97年5月 大阪高裁が控訴棄却2000年9月 最高裁が上告棄却 01年11月 元被告が大津地裁に再審請求 06年3月 大津地裁が再審請求を棄却。元被告が即時抗告 11年3月 元被告が死亡。再審請求手続きが終了 12年3月 遺族が大津地裁に死後再審を請求 18年7月 大津地裁が再審開始決定。検察側が即時抗告 20年6月 06年に再審請求を棄却した裁判官が即時抗告審の裁判長に就任。弁護団の抗議を受けて10日ほどで別の裁判長に交代大阪高裁決定の要旨 滋賀県日野町で女性が殺害された「日野町事件」で、再審開始の判断を維持した27日の大阪高裁決定の要旨は次の通り。 【金庫の発見場所の説明につ…Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

ヤフコメ、悪質な投稿者が「半減」 ヤフー、電話番号の登録制で

女屋泰之2023年2月27日 16時07分 ヤフーは27日、「ヤフーニュース」のコメント欄への投稿について、昨年11月に電話番号の登録制を導入した結果、悪質な利用者が56%減ったと発表した。もともと不適切な投稿を繰り返すアカウントに対して投稿できなくする「投稿停止措置」を取っていたが、同じ利用者が複数のアカウントを使い分けるケースがあり、対策を強化していた。 同社はコメント欄に投稿するアカウントについて、携帯電話番号の登録を昨年11月から必須にした。導入前の10月と、導入後の12月~今年1月の平均を比べると、新たに「投稿停止措置」を出したアカウント数は56%減少。他人への中傷の恐れがあるとして、投稿者に警告を表示する回数も22%減ったとしている。 匿名で投稿できる「ヤフコメ」とも呼ばれるコメント欄は閲覧者が多く、影響力が大きい。誹謗(ひぼう)中傷や差別的な投稿への対策が不十分だとの批判があった。 同社は担当者やAIが投稿内容をチェックし、不適切な投稿を繰り返すアカウントには投稿停止措置を取る。2019年にはアカウントを新規取得する際に携帯電話番号の登録を必須にしたが、それ以前に取得したアカウントからは投稿を続けられる状態だった。(女屋泰之)有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

英国のチャールズ国王の戴冠式、秋篠宮ご夫妻出席で調整へ

多田晃子2023年2月27日 18時00分 5月6日に英国で開かれるチャールズ国王の戴冠(たいかん)式に、秋篠宮ご夫妻が出席する方向で政府と宮内庁が調整していることが27日、関係者への取材でわかった。英国政府から同日までに戴冠式に関する通知が届いたという。 関係者によると、正式な招待状は今後届く予定。皇室と英王室は親交が深く、前回1953年6月に開かれたエリザベス女王の戴冠式には、上皇さまが皇太子時代の19歳の時、昭和天皇の名代として出席した。昨年9月のエリザベス女王の国葬には、天皇、皇后両陛下が参列した。(多田晃子)有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

MLB players getting taste of new pitch clock during spring training

The New York Times – In the first inning of a spring training game against…

北朝鮮への人道支援「反対せず」 拉致被害者の家族ら、方針に初明記

2023年2月27日 14時28分 北朝鮮による拉致被害者の家族会と支援する「救う会」は26日、都内で合同会議を開き、新たな運動方針を決めた。親世代が存命のうちに「全拉致被害者の即時一括帰国」が実現することを条件に、日本政府の北朝鮮への人道支援に「反対しない」と初めて明記した。 両会は2000年、日本政府の北朝鮮へのコメ支援決定に反対する座り込みをしたが、新たな運動方針では食料支援などの人道支援を否定しない立場を打ち出した。3回目となる金正恩総書記に対するメッセージにも同様の内容を盛り込んだ。 この日の会議には横田めぐみさん(拉致当時13)の母の早紀江さん(87)ら9家族14人が参加した。めぐみさんの弟で家族会代表の拓也さん(54)は「親世代が自分の家族、きょうだいと日本の地で抱き合えることが一番大事。その優先度から導いた方針」と説明。「苦しみの行間を政府は読み取って頂き、速やかで具体的な外交交渉と日朝首脳会談に結びつけてほしい」と語った。早紀江さんは「(両国首脳が)2人で話し合える機会を一刻も早くもっていただきたい」と述べた。有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

難聴11歳女児の逸失利益、「85%」と判断 死亡事故巡り大阪地裁

松浦祥子2023年2月27日 14時50分 大阪市生野区で2018年、聴覚支援学校に通う井出安優香(あゆか)さん(当時11)が重機にはねられて死亡した事故で、両親らが重機の運転手側に約6130万円の損害賠償を求めた訴訟の判決が27日、大阪地裁であり、武田瑞佳(みか)裁判長は被告側に約3770万円の支払いを命じた。賠償のうち、得られたはずの収入を指す「逸失利益」については、安優香さんが将来「様々な手段や技術を利用して聴覚障害の影響を小さくできた」と認定し、全労働者の平均賃金の85%を元に算定すると判断した。 原告側は、安優香さんが補聴器を使ってコミュニケーションができたことや、音声認識アプリなどの技術の発展により、聴覚障害者の就労環境の改善が見込まれると指摘。安優香さんが就職する頃には「健常者と差異なく働くことができた」とし、逸失利益を健常者と同様に、全労働者の平均賃金を元に算定すべきだと訴えていた。 一方、被告側は、逸失利益について、原告側の請求の「6割」にあたる聴覚障害者の平均賃金を用いるべきだと反論していた。 障害がある子どもの逸失利益を巡っては、障害の程度やコミュニケーション力、学力・学歴、通った学校の卒業生の就職状況などが検討される。過去の裁判例では「健常者と同じように働けたとは言えない」などと判断し、低く算定されることが多かった。 安優香さんの父・努さん(50)と母・さつ美さん(51)は「障害の有無に関係なく、誰にでも将来の可能性がある。社会にとって良い前例になるような判決を」と訴えていた。(松浦祥子)有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

「差別止めようとする大人もいる」 性的少数者の親、法整備求める

 首相秘書官だった荒井勝喜氏による性的マイノリティーへの差別発言を受け、性的マイノリティーの子どもをもつ親が26日夜、オンラインによる記者会見を開いた。「性的マイノリティーの子どもたちの多くが、深刻な差別によって苦しんでいる。命を絶ってしまう人たちもいる」と訴え、明確に「差別の禁止」を規定した法律の制定を求めた。 同性愛者やトランスジェンダーなど性的マイノリティーの子どもをもつ親の有志(14家族)が全国から集まった。岸田文雄首相は「LGBT理解増進法案」の提出に前向きな姿勢を示しているが、有志は「まず『差別をしてはならない』という基本的なルールを整備してほしい」と指摘。近く政府に対し、「性的指向や性自認を理由とする差別的取り扱いをしてはならない」と禁止規定を盛り込んだ法律の制定を求める要望書を提出する。3月5日までインターネット(https://forms.gle/MguVSvHGDUtG8aVc7)で要望書への賛同を募っている。差別発言 「もう限界」 呼びかけ人の1人で、同性愛者の子どもがいる愛知県在住の松岡成子さんは、度重なる政治家の差別発言を聞く度に当事者の若者から「しんどい」という声を聞いていたが、「おろおろ心配することしかできなかった」と打ち明ける。ただ、性的少数者や同性婚をめぐり、「隣に住んでいるのもちょっと嫌だ」「見るのも嫌だ」といった今回の荒井氏の発言は、「誰かの命を奪うトリガー(引き金)になりかねない。もう限界だと感じた。差別をする大人がいるなら、差別を止めようとする大人もいることをちゃんと表明すべきではないかと思った」と話す。 会見に参加した親からは、差別禁止を求める切実な声が上がった。「我慢、わがまま」ではない 福岡県に住む参加者の子ども…この記事は有料記事です。残り517文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 - 朝日新聞デジタル