ベトナム人女性死亡、被告に無期懲役判決 強盗殺人罪を適用

松浦祥子2023年2月3日 15時34分 大阪市淀川区で昨年4月、弁当店で働くベトナム国籍のボ・ティ・レ・クインさん(当時31)を殺害したとして、強盗殺人や死体遺棄などの罪に問われた元運送会社員、山口利家(としや)被告(60)の裁判員裁判の判決が3日、大阪地裁であった。中川綾子裁判長は、強盗殺人罪の成立を認め、求刑通り無期懲役を言い渡した。 山口被告は昨年4月3日、建物1階の弁当店で働くクインさんに「(弁当店の)オーナーに言われている。貴重品を持って2階へ」とうそをついて自室に誘い込み、背後から腕で首を絞めて窒息死させ、現金約2万6千円を奪ったなどとして起訴された。 公判では、強盗殺人罪の成否が争点となった。 検察側は、山口被告がクインさんを誘い込んだ2分後、のどの軟骨が折れるほどの強い力で首を絞めたと指摘。強盗目的や殺意が認められ、「殺害してでも金を手に入れようとした動機は理不尽かつ身勝手で、被害者の恐怖は計り知れない」としていた。 弁護側は、クインさんに金を借りようとしたが、大声を出されたため、柔道の絞め技で失神させようとしたと反論。強盗目的や殺意はなかったとし、傷害致死と窃盗の罪を適用し、懲役10年とするのが妥当だと主張していた。(松浦祥子)有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

山頂付近に白くて大きな「エビのしっぽ」 高見山に霧氷シーズン到来

小川智2023年2月3日 12時30分 奈良県東吉野村と三重県松阪市にまたがる高見山(標高1248・4メートル)は霧氷のシーズンを迎え、冬ならではの幻想的な風景を求めて多くの登山客が訪れている。 空気中の水分が樹木などに当たって結晶化し、風上に伸びた霧氷は、その姿から「エビのしっぽ」とも呼ばれる。1月下旬の寒波で、山頂付近には20センチ以上のものもあった。 奈良地方気象台によると、高見山の山頂の気温は、ふもとより8度ほど低いという。 東吉野村観光協会によると、山に霧がかかって風が強く、気温が低いなどの条件がそろえば、2月下旬まで見られる可能性がある。 奈良交通では、4日から26日までの土日祝日に臨時の「霧氷バス」を運行している(予約不要)。行きは近鉄榛原駅午前8時45分発で「高見登山口」着。帰りは午後4時「たかすみ温泉前」発で榛原駅まで運行される。(小川智)有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

静岡の中学校給食室で火災 調理員2人がやけど、19人が体調不良

2023年2月3日 12時45分 3日午前9時ごろ、静岡県富士市伝法の市立岳陽中学校の給食室で火災があり、調理員7人と生徒14人が病院に搬送された。 富士市消防本部によると、調理員7人のうち2人はやけどをし、他の5人は煙を吸って体調不良を訴えている。この火災で生徒全員がグラウンドに避難したが、うち14人が気分が悪いなど体調不良を訴えたという。有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

ツイッターアカウント、凍結相次ぐ 日本国内だけ?分析してみると…

有料記事編集委員・須藤龍也2023年2月3日 13時00分 ツイッターで3日、「アカウントが凍結された」との趣旨のツイートが相次いでいる。朝日新聞がソーシャルメディア分析システムで調べたところ、同日午前2時ごろから増え始め、午前6時以降、一気に件数が増えた。正午現在、ツイッター社から公式な発表はなく、原因をめぐり様々な情報が飛び交っている。 ツイッター上では、「ご利用のアカウントは永久凍結されています」「アカウントは凍結されています」などと表示され、使用が停止されたアカウントが続発しているとのツイートが相次いだ。 凍結されたアカウントをフォローしていたり、状況を確認したりした利用者とみられる。「アカウント凍結」「永久凍結」といった言葉が、たびたびトレンド入りする事態に至った。 朝日新聞がソーシャルメディア分析システム「Brandwatch」を使って分析したところ、「アカウント」「凍結」という言葉が含まれるツイートが、3日午前8時ごろにピークとなり、2万5千件を超えた。同じ趣旨のツイートを含めると、アカウント凍結に関する投稿はさらに増えるとみられる。 海外から発信される英文のツイートではそのような傾向は見られず、日本国内だけの影響と考えられる。 ツイートの内容を見てみると、ツイッターを介して外部のサービスと連携しているアカウントが影響を受けているようだ。 なかでもアカウントの持ち主…この記事は有料記事です。残り347文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

Au Japon, « alors que le niveau des inégalités de revenus y est plus élevé que la moyenne de l’OCDE, leur perception y est plus faible »

Chronique. Les inégalités de revenus ont augmenté de façon substantielle au sein des pays de…

「とーと」小船から9歳は叫んだ 父と姉を亡くした男性の悔恨

 終戦間もない1945年8月28日、石川県・能登半島の七尾湾で、周辺住民を乗せた木造船が機雷で爆沈し、乳児を含む28人が犠牲になった事故があった。 事故は夕方に起きた。七尾湾を航行していた木造船「第二能登丸」が、戦中に米軍が敷設した機雷に触れた。船には、七尾港での勤労動員や用事を終えた住民ら50~60人が乗っていた。 「毎年、盆を過ぎると記憶がよみがえってくる」 当時9歳だった松本武夫さん(86)=石川県中能登町=は、顔のかぶれを治すため、父(当時44)と一緒に和倉温泉へ出かけた帰りだった。勤労動員を終えた姉(同16)と合流し、七尾港から船に乗り込んだ。 出航したのは午後6時ごろ。父と一緒に船中央の屋外で腰かけていた。夕日に照らされた七尾湾を進み、最初の経由地・能登島で何人かが下船した。自分も下りると思い、立ち上がると、父から「ねまっとれ(座っていなさい)」と言われたのを覚えている。40メートルの水柱 1980年代まで語られなかった事故 再び船は動き出した。疲れも…この記事は有料記事です。残り1160文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

「盗撮のカリスマ」、30年で被害1万人超か 露天風呂盗撮グループ

魚住あかり2023年2月3日 10時27分 露天風呂を狙った盗撮事件で、静岡県警は盗撮グループの犯行の手口など事件の全体像を2日までに公表した。グループのリーダー格とされる男は約30年にわたり盗撮を繰り返し、被害にあった女性は1万人以上になるとみられるという。 県警は1日、盗撮グループに所属する東京都の男性医師(31)ら3人を児童売春・児童ポルノ禁止法違反などの疑いで静岡地検に書類送検し、発表した。2021年12月にリーダー格とされる斎藤果林被告(50)=兵庫県迷惑防止条例違反などで公判中=が逮捕されてから約1年の間に11都道府県の16人が検挙された。国家公務員や地方公務員、会社役員などがメンバーに入っていた。 メンバーは、斎藤被告から盗撮の技術を教えてもらうことなどを目的に集まったという。主に露天風呂に入浴中の女性を狙い、数百メートル離れた山中から望遠カメラで撮影。女性の入浴前後の着衣姿を撮る「着衣撮り」や、動画にひわいなテロップをつけて編集する「魔改造」など、担当別に盗撮動画を作成していた。また、知人女性に睡眠薬を飲ませてわいせつ行為をし、その様子を動画に撮影することもあったという。動画はグループ内の「上映会」で共有されていた。 県警によると、「盗撮のカリスマ」として中心的な立場にあった斎藤被告は調べに対し「20歳から盗撮を始め、100カ所以上で撮影した」と供述し、少なくとも1万人を超える女性を盗撮したとみられるという。「盗撮を通して約100人と知り合った」とも話しているといい、検挙者はさらに増える可能性がある。藤枝署の森下健志副署長は「今後もグループの捜査を進めていく」と話した。(魚住あかり)有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

車いすの孫と買い物がしたい 歩けなかった男性は70歳で野球に夢中

 「ナイスキャッチ!」 「もう1回行こう!」 澄んだ青空の下、河川敷の野球グラウンドに威勢の良い声が響く。 香川県の障害者野球チーム「香川チャレンジャーズ」が、丸亀市内でノックをしていた。 肩が上がらず下手投げで送球する人や、半身マヒのため片手で捕球し、すぐにグラブを外してその手でボールを投げる人。その中で、ひときわ機敏に動く選手がいた。 三塁手の岡田秀夫さん(70)。ライン際の速いボールに反応して捕球し、鍛え上げられた上半身を使って素早く一塁に投げる。足は大きく広げられないが、細かいステップで次々にボールをグラブに収める。 「難しい打球ほどアウトにできたらうれしい。体はえらい(しんどい)けどね」 10年ほど前までは想像もできない姿だ。長さの違う脚、50歳で歩けなくなった 岡田さんは生まれつき股関節…この記事は有料記事です。残り1851文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

激戦地だった東京の島 「3世」が伝えたい豊かな暮らしの記憶

 東京都心から南へ1250キロ先の「基地の島」には、かつて島民たちの素朴で豊かな営みがありました。小笠原諸島最大の島、硫黄島(いおうとう、東京都小笠原村)。戦時中の強制疎開で故郷を離れ、そのまま帰れなくなった島民らの孫世代が、島の記憶をつなげようと取り組んでいます。 「子どもたちが遊んでいるのはセイモ海岸。海岸には人の名前がついてるの。こっちのコウヤマ海岸は、神山さんの家の前を通っていくからね」。硫黄島で生まれ、11歳で疎開した奥山登喜子さん(89)の声が弾む。 島の野球大会でピッチャーとして活躍した父、貯水タンクの上で休憩する祖母。相撲のまわしをつけた男たち……。 机に並べた白黒写真を前に語る奥山さんの言葉を聞き漏らすまいと、西村怜馬さん(40)と羽切朋子さん(46)がノートにペンを走らせる。 西村さんは祖父母が、羽切さんは祖母が硫黄島出身だ。 「戦後は父と一緒に帰島運動にも参加したよ。帰りたかった。どうして今も、自由に行けないのか」。奥山さんがつぶやくと、2人は深くうなずいた。 西村さんは自動車メーカーで研究開発に携わる傍ら、羽切さんらと2018年に「全国硫黄島島民3世の会」を結成し、島の話の聞き取りや写真のデジタルアーカイブ化を進めている。奥山さんとの対面もその一環だった。 奥山さんが島に帰りたいのは、望郷の思いからだけではない。約1200人が暮らした島で、疎開時、15~59歳の男性たちの多くが軍属として残された。島には引き離された家族や友が眠る。奥山さんは兄2人が戦死した。西村さんの祖父母も、羽切さんの祖母も、きょうだいを失った。 幸せな記憶も悲しみも詰まった特別な場所だと、西村さんと羽切さんは聞いて育った。 太平洋戦争末期、島は本土防衛のとりでとなり、日米あわせて約5万人が死傷した。戦後は米国の施政権下に置かれた。1968年の返還後は火山活動が激しく産業の成立条件が厳しいことを理由に「一般住民の定住は困難」と位置づけられた。島民は戻れないまま、自衛隊基地の整備が進んだ。 島民家族ら向けに、東京都と小笠原村はそれぞれ墓参・訪島事業を開催しているが、コロナ禍や土地の隆起などの影響で、20~22年の3年間で上陸できたのは2回だけ。 「実際に島に立ち風土を感じることで、関心は高まるし、学ぶことも多い。訪島機会の少ない厳しい状況だけど、次の世代につなぐのが僕らの役目だ」と西村さんは言う。記事の後半では、島民3世で芥川賞作家、滝口悠生さんの硫黄島への思いや、戦前の硫黄島の暮らしぶりを伝える貴重な写真の数々を紹介しています。 芥川賞作家、滝口悠生さん(…Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

孤独・孤立対策の新法案 今国会に提出へ 対策「本格実施する」

 単身者や高齢者世帯が増加する中、望まない孤独や社会的孤立による問題が深刻化するとして、政府は対策を進める新法案を今国会に提出する。国や自治体は対策を実施する責務があるとし、必要な体制を整備する。2日には法案の内容や対策を検討する有識者会議が議論を始めた。 法案では、首相をトップとする対策推進本部(仮称)を設置。自治体には個人の状況に応じた支援を検討する「孤独・孤立対策地域協議会」を置くなどして対策を進める方針だ。 2日の有識者会議では、法案や現在の孤独・孤立の状況について意見が交わされた。委員からは「雇用環境の整備も対策になる。事業主の責務があげられてもいいのではないか」といった意見もあがった。増える高齢単身者 国立社会保障・人口問題研究…この記事は有料記事です。残り541文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 - 朝日新聞デジタル