神戸松蔭女子大、共学に 2025年度から 系列中高は女子校維持

森直由2024年3月1日 21時00分 神戸松蔭女子学院大学(神戸市灘区)は1日、2025年度から共学化し、名称を「神戸松蔭大学」に変更すると発表した。今年4月、文部科学省に変更を申請し、正式に決定する。系列の松蔭中学・高校は、これまで通り女子校を維持するという。 同大学によると、現在は文学部、人間科学部、教育学部の3学部に計約1600人が在籍。22年度の入学生からは「ダイバーシティー(多様性)」をテーマにした講義を新設した。 共学化の理由については「女性の地位向上に一定の役割を果たしてきた」とした上で、「性別という枠を超えて交流できるキャンパスでの学びを通して、だれもが可能性をひらいていくことのできる社会の構築に貢献する時期に来ていると判断」したとしており、女性に限定せずに受け入れることを決めたという。 同大学は1892(明治25)年に開校した「松蔭女学校」がルーツ。1966年に松蔭女子学院大学が開学し、95年に神戸松蔭女子学院大学に校名変更した。 2025年度からは文学部の英語学科を、英語圏や中国語圏、韓国への留学などを見据えた「グローバルコミュニケーション学科」に名称変更。人間科学部の都市生活学科は、ICT(情報通信技術)の活用能力などを身につける「人間科学科」に名称変更する。人間科学部の食物栄養学科は25年度から募集を停止する。 県内では神戸親和女子大学(神戸市北区)も23年度から共学となり、神戸親和大学に名称変更している。(森直由)有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。※無料期間中に解約した場合、料金はかかりませんSource : 社会 - 朝日新聞デジタル

千葉県東方沖の地震、スロースリップが影響か 巨大地震との関連は?

 千葉県東方沖で地震活動が相次いでいることを受けて、政府の地震調査委員会は1日、臨時会を開いた。断層がゆっくり動く「ゆっくりすべり」(スロースリップ)が影響してこれらの地震が起きたと考えられると評価した。 この地域では2月26日の深夜から地震活動が活発になり、3月1日午後1時までに震度1以上を観測する地震が16回発生した。うち震度3は3回、震度4は2回にのぼる。最も規模が大きかったのは、1日朝に発生したマグニチュード(M)5・2だ。 こうした状況を受け、調査委は緊急に、通常よりも参加者を限定した小会議という形で臨時会を開いた。小会議の開催は2011年4月以来。すでに最大震度4の地震が2回起きていることなどから、注意を呼びかけるために開いたという。 調査委によると、この震源の付近では2月26日ごろから通常と異なる地殻変動が観測されており、スロースリップがフィリピン海プレートと陸側のプレートの間で発生しているとみられるという。 通常の地震は、プレート運動…この記事は有料記事です。残り778文字有料会員になると続きをお読みいただけます。※無料期間中に解約した場合、料金はかかりませんSource : 社会 - 朝日新聞デジタル

危機感募らせる能登町長と珠洲市長 人口流出阻止へ「まず生活の場」

 元日に発生した能登半島地震から2カ月。被災地からの人口流出が進むなか、地元首長は現状をどう受け止め、復興に向けた道筋をどう描くのか。いつか再び、離れた人々も戻ってくることを信じ、首長たちの模索は始まっている。能登半島北部の石川県能登町と珠洲市の両首長に聞いた。厳しい財政「せめて私が明るくやっていかんと」 「ショックだ。地震の影響は否めないだろう」 今年1月の転出者が81人に上り、昨年1月の2倍超となった能登町。大森凡世(かずよ)町長は朝日新聞の取材に人口の流出への危機感を募らせる。 「色んなご事情があるのだろうが、例えばお年寄りの方がこっちに一人住まいされているのを案じて、(親族らが)『自分の所へ』という方もおられるでしょう。子育て世帯に関しては子供の生活のことを考えるとやはり環境の良い所でという思いは多分あるんだろうと思う。一時的(避難)なら住所転出には至らないのではないか」 人口流出を食いとめるためにまずは水道、道路といったインフラの復旧を急ぐ必要があると指摘する。「生活の場を少しでも早く提供しない限りはこの状況は変わらない。どこまでスピードアップできるかだ」と語る。 一方、今後の復興に向けては…この記事は有料記事です。残り933文字有料会員になると続きをお読みいただけます。※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません能登半島地震1月1日午後4時10分ごろ、石川県能登地方を震源とする強い地震があり、石川県志賀町で震度7を観測しました。被害状況を伝える最新ニュースや、地震への備えなどの情報をお届けします。[もっと見る]Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

再生に向け寄付5千万円 飲食店街火災から2カ月、がれき撤去始まる

 大規模火災が起きた北九州市小倉北区の飲食店街「鳥町食道街」一帯で、1日から一部でがれきの撤去作業が始まった。2千トン超とみられるがれきの撤去費用が課題となっていたが、寄付金が5千万円を超え、めどがたった。被災から2カ月、街は復興に向けた一歩をやっと踏み出した。 火災は1月3日に発生。鳥町食道街の全22店舗を含む36店舗、計2730平方メートルが焼けた。現場には現在も大量のがれきが残されている。 撤去費用に充てるため、市や北九州商工会議所などでつくる「魚町火災復旧支援の会」は、発生直後から寄付を募った。2月末で締め切ったクラウドファンディングでは約370万円が集まったほか、会の事務局を訪れた男性が名乗らずに1900万円を寄付。ほか、9病院を運営する北九州病院グループが500万円を寄せるなど、1日時点で計約5370万円になった。 費用のめどがついたことから、1日午前、食道街に隣接する被災2店舗が解体・撤去作業を始めた。今後、そこから食道街エリアに重機を入れ、全体の撤去を進める予定。暑くなると悪臭や虫が発生するため、6月までの完了を目指す。20以上の地権者 再建に高いハードル ただ、食道街一帯としての復…この記事は有料記事です。残り407文字有料会員になると続きをお読みいただけます。※無料期間中に解約した場合、料金はかかりませんSource : 社会 - 朝日新聞デジタル

都立高の男女別定員、撤廃後初の合格発表 都教委「今後結果を検証」

本多由佳 松田果穂2024年3月1日 20時00分 東京都立高校入試の合格発表が1日にあり、全日制167校で2万8994人が合格した。都教育委員会によると、3万241人の募集に対し、3万9054人が受験。実質倍率は昨年と同じ1・35倍だった。今回は男女別定員が撤廃されて初めての入試だった。都教委は昨年入試で、男女別定員が原因で女子80人が不合格になったことを公表しているが、今年については男女合同選抜となったことを理由に、各校の男女別の合格者数は公表しなかった。 都立西高校(杉並区)では午前9時半、合格した260人の受験番号が掲示され、受験生らは自分の番号を指さして写真を撮るなど喜びをかみしめた。杉並区立中の女子生徒は「中学1年の頃からずっと志望していたので胸がいっぱい。いろんな価値観の子と仲良くなりたい」。同区立中の山崎悠人さんは「ハイレベルな授業や文化祭に魅力を感じた。卒業する時に『楽しかった』と思える3年間にしたい」と抱負を語った。 都教委は、男女別定員撤廃が入試結果に影響したかについて、「受験者数や倍率に大きな変化は見られなかった」と説明。各校の男女別の合格者数は現時点で公表していないが、今後結果を検証するという。(本多由佳、松田果穂)有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。※無料期間中に解約した場合、料金はかかりませんSource : 社会 - 朝日新聞デジタル

稲川会総本部を初めて捜索 殺人容疑で傘下組長の逮捕受け 埼玉県警

有料記事山田みう 仁村秀一2024年3月1日 16時00分 知人男性を殺害したとして、指定暴力団稲川会の傘下組織の組長らが逮捕された事件で、埼玉県警は1日、同会総本部=東京都港区=を殺人容疑で家宅捜索した。県警による同会総本部の捜索は初めて。 指定暴力団の傘下組長が関与したとされる殺人事件で本部事務所が捜索を受けるのも近年では異例で、県警は組織的な事件とみて、得られた情報から全容解明を進める。 県警はこの日、殺人容疑で逮捕された組長が幹部を務める埼玉県深谷市の暴力団事務所も捜索した。 2月29日に県警に殺人容疑で逮捕されたのは、稲川会系傘下組織の組長根岸将浩容疑者=埼玉県本庄市=ら男5人。捜査4課によると、昨年9月3日ごろに共謀し、本庄市周辺で知人の自営業茂木(もとぎ)好夫さん(当時55)を殺害した疑いがある。死因は頸部(けいぶ)を圧迫したことによる窒息死だった。 事件の発覚はこの直後で、茂…この記事は有料記事です。残り278文字有料会員になると続きをお読みいただけます。※無料期間中に解約した場合、料金はかかりませんSource : 社会 - 朝日新聞デジタル

「私は石川県民のために」飯田高校から89人卒業 式典で黙禱捧げる

能登半島地震から2カ月となる1日、被害の大きかった半島北部の「奥能登」をはじめ、石川県内各地で卒業式が開かれました。卒業生たちは、復興やふるさとへの思い、親や周囲への感謝をそれぞれ語りました。 石川県立飯田高校(珠洲市)では体育館が被災したため、市内の多目的ホール「ラポルトすず」で卒業式が催された。卒業生89人の門出を、1、2年生計約160人や保護者らが祝った。 1日午後1時前、卒業生がホールに入場すると、参列者が拍手で迎えた。式に先立ち、地震の犠牲者に黙禱(もくとう)を捧げた。その後、卒業証書の授与などがあり、2年生が送辞を述べた。 卒業生代表として、北隆平さんが答辞に立った。春から石川県職員として働くという。 「地震によって大好きなふるさとを離れてしまった人やすみかを失ってしまった人が、ひとりでも多く安心して能登に帰ってきて、暮らしを取り戻すことができるように誠心誠意がんばっていきます」と誓った。 角秀明校長は、「皆さんはコロナ禍3年と大きな地震3回を経験し、大変な高校生活でありましたが、一方で、幾多の困難を体験したことにより、特段の生きる力や忍耐力がついています。どうか、夢と希望をもってがんばって下さい」とメッセージを贈った。 来賓として泉谷満寿裕市長らが出席し、「ふるさとの復興に関わってくれることを願っています」「復興に力を貸して下さい」などと呼びかけた。 学校によると、卒業生の多くは市外に進学するという。     ◇ 〈卒業生代表の北隆平さんの答辞〉 私たちの3年間は順風満帆だったとは言えません。 2年次には、忘れることのできない悲しい出来事がありました。1年B組の担任、宮本純弥先生を亡くしたことです。 いっしょに今日のこの日を迎えることができなかったことは無念ですが、この場を借りて改めて感謝の気持ちと、無事に卒業できたことを報告したいです。宮本先生、僕たちは、こんなにも成長することができました。ありがとう。 高校生活も最終盤となってきた冬。卒業まで楽しむだけだと意気込んでいた中、元日に能登半島地方を大きな地震が襲いました。 変わってしまった町並み、水道・電気などが使えないといった、経験したことのない生活にとても不安になりました。 一番影響を受けたのは、一般入試を控えていた受験生だと思います。環境が変わる中、困難に負けず目標に向けて支え合いながら、ひたむきに努力している姿は、とても頼もしかったです。 この経験は、これから先の人生に役立つと信じています。地震によって今までの、毎日学校に行って、友だちと会って、笑い合う日々のかけがえのなさを痛感しました。 私は、4月から石川県職員と…Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

指は5本ないとダメ? 感じた違和感を描き、戯曲コンテスト最優秀 

清野貴幸2024年3月1日 17時00分 障害者が作者か登場人物である作品を公募した「みんなが書く戯曲のコンテスト」の表彰式が2月26日、主催した鳥取市の「鳥の劇場」であった。最優秀賞は、東京都の小学校教諭たかはしひでかずさん(47)の「展覧会の絵」に決まった。 コンテストは文化庁と鳥の劇場が主催。鳥の劇場は約10年前から障害の有無に関係ない演劇創作にも取り組んでいて、書くことによる障害者の舞台参加などを狙いに初めて実施した。 公募したのは、上演時間5~10分程度の短編戯曲で、障害者手帳の交付を受けた人が書く▽物語中に障害者が登場する、のいずれかの条件を満たす作品だ。 鳥の劇場によると、昨年9月から3カ月間の応募期間に全国から244作品が集まった。同劇場芸術監督の中島諒人さんら6人が選考委員となり、初代の入選6作品(最優秀、優秀、入選4)が決まった。 最優秀賞の「展覧会の絵」は、児童が描いた絵の展覧会を準備する教師2人のやりとりが物語の中心で、障害者が登場する。絵の人物の指が5本ないと不自然だとして、確認の徹底を指摘した教師に対する同僚の違和感を描いている。たかはしさんは教育現場で実際に感じた疑問を元に書き上げたという。 職務の傍ら、教員仲間や教え子と夏休みを中心に演劇活動をしているというたかはしさんは、次女の詩葉(ことは)ちゃん(1)を抱っこしながら表彰式に臨み、「これからもいい作品を世に出していけたら、(このコンテストが)皆さんに伝わるのではないか。がんばりたい」とあいさつした。取材に対し、「演劇は大都市中心だが、地域で有意義な活動をしている劇場にも目を向けたい」と話した。 優秀賞はモスクワカヌさんの「Bamboo」だった。入選6作品は今春、障害者がかかわる舞台の取り組みで先行している米ニューヨーク州のクイーンズシアターで、秋には鳥の劇場でリーディング上演(朗読形式での上演)される。(清野貴幸)有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。※無料期間中に解約した場合、料金はかかりませんSource : 社会 - 朝日新聞デジタル

「これからも帰ってくる」門前高校12人の旅立ち、能登の高3卒業式

 石川県内のほぼすべての公立高校で1日、卒業式が開かれた。能登半島地震の被害が大きかった地域では、3年間学んだ校舎ではなく、別の会場で式を行う学校もある。震災を乗り越えて集まった卒業生は家族や教職員、地域住民に見守られながら、学びやを巣立った。 輪島市の門前高校では、12人が卒業式に臨んだ。全校生徒85人で、3年生はひときわ人数が少ない代だった。地震で自宅が損壊し、遠方に避難してきた生徒もおり、地震後に初めて12人全員がそろった。 式では、一人一人の思いを伝えようと、12人全員が答辞を読み上げた。大岩紅葉さんは「地震により甚大な被害を受けましたが、私の門前を愛する気持ちは変わらず、これからも帰ってくる場所でありたいと思っています。今後も一緒につながって、復興を成し遂げましょう」と力強く話した。 中澤賢校長は式辞で、「過去の卒業生が体験したことのない『艱難(かんなん)辛苦』を乗り越え、本日『卒業』という栄誉を得た」とたたえた。 穴水町の穴水高では3年生34人が巣立った。元日の地震のため、思い出が詰まった校舎は柱が大きく曲がって使えず、代わりに近くの穴水中の体育館で式典が行われた。 卒業生代表の松村光流(みつる)さんは答辞で地震に触れ、「能登の復興のために強く立ち上がろうと心に刻んだ。能登は決して忘れません」。島崎康一校長は「努力が成果につながらなくても、焦らず、腐らず、諦めず。必ず明るい未来が待っています」と激励の言葉を贈った。     ◇ この日は県内39校の約5800人の3年生が、卒業式を迎える。被害が甚大だった珠洲、輪島、穴水、能登の2市2町にある県立5校では284人が卒業。珠洲市の飯田高校は同市内の多目的ホール、輪島市の輪島高校は約100キロ離れた金沢市の音楽ホールでそれぞれ1日午後に式が行われる。(小川聡仁、吉村駿、朝倉義統)有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません能登半島地震1月1日午後4時10分ごろ、石川県能登地方を震源とする強い地震があり、石川県志賀町で震度7を観測しました。被害状況を伝える最新ニュースや、地震への備えなどの情報をお届けします。[もっと見る]Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

2024年問題対策で最終便を大幅繰り上げ 西鉄バス「苦渋の決断」

池田良2024年3月1日 13時49分 西日本鉄道は1日、福岡、北九州など4地区で運行する路線バスのダイヤ改定を今月16日に実施すると発表した。平日で約3・4%の減便となる。慢性的な運転手不足に加え、時間外労働の上限規制が4月から適用される「2024年問題」に対応するため、都市部を中心に最終便の発車時刻を大幅に繰り上げるという。 減便は、西鉄バス全181路線のうち福岡42、北九州8、久留米7の57路線で実施。近年減便を重ねてきたが、今回は22年以降の改定で最大の減便率となる。 また、福岡地区90路線のうち11路線が、最終便の発車時刻を30分以上繰り上げる。特に午後10時以降に博多・天神を起点とする路線では、最大61分の繰り上げになるという。北九州、久留米地区の一部路線でも最終便繰り上げを実施する。 西鉄の中嶋健太郎計画担当課長は「苦渋の決断であり、お客様にはご不便をお掛けしますが、ご理解をいただきたい」と説明した。(池田良)有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。※無料期間中に解約した場合、料金はかかりませんSource : 社会 - 朝日新聞デジタル