岩場から9個の救命胴衣、子ども用も 漁協「これからも捜索に協力」

 計26人の乗員乗客とともに消息を絶った北海道の知床半島西部を巡る観光船「KAZUⅠ(カズワン)」。連絡が途絶えた翌日の24日も船影は見当たらず、早朝から漁業関係者らも協力して懸命の捜索が続いた。乗客らとみられる10人が救助されたが、いずれも死亡が確認された。観光地が悲しみに包まれる中、捜索は25日も続けられる。 24日午前6時、観光船が発着していたウトロ漁港から漁船が一斉に出航した。海保などの捜索に協力するためだ。見送った漁民は「今の低い水温では、海に落ちれば低体温症で危険な状態になりかねない」「慣れない人が救命胴衣のひもを結んでも、海中ではほどけてしまうかもしれない」と心配そうに話した。 ウトロ漁業協同組合の深山和彦組合長(66)は近隣漁協と協力し、船10隻80人態勢で捜索に向かった。正午前に2メートルほどの発泡スチロール製の救命浮器を見つけたが、人は見当たらなかった。「まだ見つからない方々の家族のため、これからも捜索に協力する」。 同漁協は今回の事故を受け、すぐに捜索への協力を決めた。漁協所属の定置網漁船の男性乗組員(37)は、「何かをしなければいられないと、定置網漁の各社もそれぞれ漁船1隻と、沿岸での捜索に便利な小型ボート1隻をすぐに捜索に出すことにした」という。 男性はこの日午後1時過ぎ…Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

【速報中】発見した10人の死亡を確認 海保 知床の観光船不明

【動画】観光船からの連絡が途絶えた知床半島沖では、捜索と救助が続いた 北海道・知床半島西部沖を航行中の観光遊覧船から23日午後、「浸水している」との118番通報があった。これまでの経緯をまとめた。(最新の情報が一番上に表示されます)■■■4月24日の動き■■■17:0010人の死亡を確認 第1管区海上保安本部によると、北海道斜里町の知床半島沖で観光船「KAZUⅠ(カズワン)」と連絡がとれなくなった事故で、海上や岩場で発見された10人の死亡が確認された。 男性7人、女性3人で、24日朝以降、知床岬周辺などで見つかっていた。15:15新たに1人発見、計10人に 第1管区海上保安本部は、連絡がとれなくなった観光船「KAZUⅠ(カズワン)」を捜索している航空自衛隊のヘリコプターが、新たに1人を見つけたと発表した。容体は不明という。24日朝からの捜索で発見されたのは、これで計10人となった。【動画】北海道・斜里町のB&G海洋センターに到着した車両と浸水した観光船の捜索=藤原伸雄撮影14:00斉藤国土交通相が不明者の家族と面会 北海道斜里町ウトロ支所に設置された現地対策本部と、消息を絶った観光船の乗船場の視察を終えた斉藤鉄夫国土交通相が、ウトロ漁港で記者団の取材に応じた。対策本部では、観光船に乗船し、行方が分からなくなった人の家族と面会したことを明らかにし、「ご家族の方から今の気持ちをお聞きした。自分たちの気持ちに寄り添って対応してほしいという強いご要請があった。具体的な内容は控えるが、お気持ちに添って全力で対応していきたい」と話した。11:45発見は計9人に 連絡がとれなくなった観光船「KAZUⅠ(カズワン)」を捜索している第1管区海上保安本部(北海道小樽市)は、午前11時までに海上や岩場などで計9人を見つけたと発表した。 これまでの発表によると、このうち8人は意識がない状態という。 同本部によると、カズワンの船長は北海道斜里町の豊田徳幸さん(54)。周辺海域では、同本部や地元漁協などが捜索を続けている。10:20 国の運輸安全委員会は24日、事故調査のために調査官3人を現地に派遣することを決めた。10:00鈴木知事「一刻も早い救助活動に全力を挙げる」 北海道は24日、災害対策連絡本部の初会議を開催した。道庁や海保、道警、自衛隊などの幹部約25人が参加し、これまでの経過や捜索救助態勢を確認した。 鈴木直道知事は24日から道の防災ヘリを派遣したことに触れ、「安否が不明となっている方の一刻も早い救助活動に全力を挙げて取り組んでいく」と語った。職員には「人命を最優先として、乗客、乗員はもとより、その家族の気持ちに寄り添った協力支援にあたってほしい」と指示した。 会議後に記者団の取材に応じた鈴木知事は、24日午前に斉藤鉄夫国土交通相と電話で会談したことを明かしたうえで、「原因究明を徹底してほしいとお願いし、再発防止をしっかりやっていかなきゃいけないということで大臣と認識の共有を図った」と語った。大型連休に入る前に観光事業者に安全の「再点検」を呼びかけていく考えも示した。10:00「10時間で20~40キロ流される」 海保が捜索範囲広げる【動画】観光遊覧船から「浸水した」と通報があった海域。海上保安庁の捜索が続いた=熊倉隆広撮影 報道陣の取材に応じた第1管区海上保安本部(北海道小樽市)の中村至宏(ゆきひろ)総務部長は、遭難海域とされた「カシュニの滝」沖付近から、範囲を広げて捜索をしていると説明した。中村部長は「一般論」と前置きした上で、潮の流れは時速2~4キロ程度と説明。10時間たてば、20~40キロ流される計算となるため、捜索範囲を広げているとした。 24日午前8時時点で、現場海域の波は高さ1メートル。波の陰に入ってしまうと、人を見つけるのは難しい高さだといい、入念な捜索が必要な状態だと説明した。記者会見する第1管区海上保安本部の中村至宏(ゆきひろ)総務部長(右)=2022年4月24日午前8時15分、北海道小樽市港町、松田昌也撮影10:00運航会社「知床遊覧船」に特別監査へ 国交省 国土交通省北海道運輸局は、観光船の運航会社「知床遊覧船」に、近く海上運送法に基づく特別監査に入る。安全管理規定を順守しているかどうかを確認したうえで、不備があれば行政指導を行う。 同局によると、同社は知床半島周辺の海で、昨年5月に海上の浮遊物との接触事故、6月には座礁事故を起こしている。同局は相次いで事故を起こしたことを重く見て、同年7月に輸送の安全確保に関する指導を行った。同社からは「安全確保を最優先する意識を定着させる」旨の改善報告書が提出されていたという。10:00新たに3人を発見 第1管区海上保安本部は、捜索中のヘリコプターが、知床岬付近の岩場や沿岸付近で新たに3人を発見したと発表した。3人とも意識はないという。行方不明者の捜索活動をするために海上保安庁の巡視船からヘリコプターでつり上げられる救助隊員=2022年4月24日午前8時45分、北海道の知床半島沖、朝日新聞社機から、井手さゆり撮影 ほかに24日の捜索で4人が見つかっており、これで発見されたのは計7人になった。08:45ヘリから救急車で搬送 航空自衛隊のヘリが北海道斜里町立の知床ウトロ学校(義務教育学校)のグラウンドに、砂ぼこりを巻き上げながら降り立った。グラウンドには救急車5台が待機。ヘリのプロペラの回転が止まると、救急隊員らがストレッチャーや青い目隠し柵を持って駆け寄り、ヘリで搬送された人を救急車1台に運び込んだ。救急車は間もなくサイレンを鳴らしながら出発。同様の作業が複数回繰り返されていた。自衛隊のヘリで救助された人が搬送された=2022年4月24日午前8時45分、北海道斜里町、日吉健吾撮影07:05「4人を発見」 海保発表 北海道・知床半島沖で、26人乗りの観光船「KAZUⅠ(カズワン)」の行方が分からなくなっている事故で、海上保安庁は24日朝、知床岬先端で4人を発見したと発表した。4人は意識がない状態という。周辺海域では、第1管区海上保安本部(北海道小樽市)や地元漁協などが捜索を続けている。行方不明者の捜索活動をする自衛隊のヘリコプター=2022年4月24日午前8時20分、北海道の知床半島沖、朝日新聞社機から、井手さゆり撮影06:05見送りの漁民、「低い水温では危険」 北海道斜里町のウトロ漁港の岸壁では午前6時5分ごろ、捜索のため知床半島沖合の現場に出動する漁船を年配の漁民3人が不安な表情で見送った。「いまの低い水温では、もし海に落ちれば低体温症ですぐに危険な状態になる」「素人が救命胴衣のひもを結んでも、海中ではすぐほどけてしまうだろう」などと心配そうに話していた。06:00漁船、観光船が捜索のため次々に出航【動画】連絡が取れなくなった観光船の捜索に向かう漁船=日吉健吾撮影 観光船の行方が分からなくなってから一夜明けた24日、北海道斜里町のウトロ漁港には午前5時45分ごろ、漁業関係者や地元消防、観光業関係者とみられる人らが集合。漁協内での打ち合わせの後、午前6時前、漁船や小型観光船など約10隻に分乗し、続々と捜索へ出航した。上空では現場海域の方向へ飛ぶヘリコプターも見られた。連絡が取れなくなった観光船の捜索に向かう漁船=2022年4月24日午前6時、北海道斜里町、日吉健吾撮影01:20首相、熊本から急きょ東京へ 岸田文雄首相が首相官邸で記者団の取材に応じ、「現在まで現場周辺海域で捜索救助活動を行っているが、乗員・乗客の発見には至っていない。引き続き人命救助を最優先に、関係機関が全力を挙げて捜索救助活動を行っていく」と語った。また、斉藤鉄夫国土交通相を24日朝に現地へ派遣することを明らかにした。 首相は23日夜、事故の報告を受けて訪問先の熊本県から急きょ東京へ戻り、首相官邸で事故の報告を受けた。■■■4月23日の動き■■■22:05海保「最後の通報は午後2時17分ごろ」 北海道・知床半島西部沖で23日、乗員・乗客26人を乗せて「浸水した」と通報があった観光船について、第1管区海上保安本部は取材に対し、船側との最後のやり取りは同日午後2時17分ごろだったことを明らかにした。浸水したとの連絡は同日午後1時13分ごろだった。 同保安本部によると、午後2時17分ごろの連絡は「子ども2人、大人22人」などの乗員に関する内容だった。その前の段階の連絡では「船首が浸水」「エンジンが使えない」「カシュニ滝のすぐそば」などの内容だったという。 また、同保安本部は捜索は夜通し継続すると説明している。「知床遊覧船」の事務所は夜も会社関係者らが出入りしていた=2022年4月23日午後9時13分、北海道斜里町ウトロ19:40海保、自衛隊に災害派遣要請 第1管区海上保安本部は23日午後7時40分、航空自衛隊(第2航空団千歳救難隊)に災害派遣を要請し、受理された。18:00海保が現地対策本部を設置 第1管区海上保安本部は23日午後6時、網走海上保安署に現地対策本部を設置した。17:30「発見できていない」 海上保安庁によると、ヘリ1機が遭難場所に近いとみられる「カシュニの滝」周辺を捜索しているが、発見できていないという。海保によると、現地にはこのヘリを含めて、巡視船艇5隻、航空機2機を出動させている。ただ夜間になると、捜索が難しくなるという。浸水したとみられる観光船を捜索する海上保安庁の巡視船。奥は知床半島=2022年4月23日午後6時6分、朝日新聞社機から、井手さゆり撮影16:30海保の回転翼機が現場付近に 第1管区海上保安本部の回転翼機は23日午後4時半、118番通報のあった観光遊覧船が航行していた現場付近に到着、捜索を始めた。13:13海保が対策本部を設置 北海道・知床半島西部沖を航行中の観光遊覧船からの通報を受けて、第1管区海上保安本部は23日午後1時13分、対策本部を設置した。北海道・知床沖で浸水したとみられる観光遊覧船「KAZUⅠ(カズワン)」=知床遊覧船のウェブサイトから13:13「浸水している」と118番通報 第1管区海上保安本部によると、23日午後1時13分ごろ、北海道・知床半島西部沖を航行中の観光遊覧船から、「浸水している」との118番通報があった。船は北海道斜里町の「知床遊覧船」が運航する「KAZUⅠ(カズ ワン)」で、乗員・乗客は計26人。自力航行が出来る状況かどうかは不明という。Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

知床の観光船不明、発見された計10人の死亡確認 海保が発表

2022年4月24日 17時20分【動画】北海道・斜里町のB&G海洋センターに到着した車両と浸水した観光船の捜索=藤原伸雄撮影 第1管区海上保安本部によると、北海道斜里町の知床半島沖で観光船「KAZUⅠ(カズワン)」と連絡がとれなくなった事故で、海上や岩場で発見された10人の死亡が確認された。 男性7人、女性3人で、24日朝以降、知床岬周辺などで見つかっていた。Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

「令和の怪物」記録途絶える オリックスファンも「正直残念」

 プロ野球で28年ぶりの完全試合を達成した千葉ロッテマリーンズの佐々木朗希投手(20)が24日、京セラドーム大阪(大阪市西区)のオリックス・バファローズ戦に先発した。1人も走者を出さない「完全投球」は途絶え、失点もしたが、この日も勝利を収めた。 「令和の怪物」への期待で球場には多くのファンが集まった。佐々木投手は初回に安打を許し、完全投球は17イニングで止まった。 10年来のロッテファンという大阪市の会社員小西秀和さん(31)は「完全投球の重圧があったと思う。初回で肩の荷が下りて逆に良かったのでは。しっかりと勝利をたぐりよせてくれた」と話した。「日本球界の宝。今後もけがなく長く活躍して」と期待した。 ロッテの応援で来た岡山市の…Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

Naufrage d’un bateau touristique au Japon : neuf victimes retrouvées dans un état « inconscient », 17 disparus

Des gardes-côtes mènent, dimanche 24 avril, les recherches pour retrouver les personnes qui se trouvaient…

瀬戸内国際芸術祭のスタッフと来場者、感染初確認 新型コロナ

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「森のキツネ」名乗り、挑む家具作り 地元木材こだわり北海道に移住

 地元で育った木を使って家具を作る。そんな当たり前のようなことが、実は意外に難しいのだという。北海道の山中で「森のキツネ」と名乗り、一人で挑戦している男性がいる。 北海道下川町は、旭川市から北へ約100キロの山に囲まれた町だ。2016年に町に移住してきた家具職人、河野文孝(やすゆき)さん(44)は、人口約100人の一の橋地区に工房「森のキツネ」(https://morino-kitune.com)を構える。もともと診療所だった建物で、いまも工房前のバス停は「診療所前」のままだ。 河野さんは個性的な品ぞろえを武器に、各地のセレクトショップでの販売や、個人からの受注などで家具を制作をしている。 工房の中には加工前の製材が並ぶ。ただ、ホームセンターなどで見かけるものとはちょっと違う。形を均一にカットしたものではなく、湾曲が残ったり、大きさがまちまちだったりと、樹木の形をそのまま残したものなのだ。「森のキツネ」工房名に込めた思いとは 「これがメジロカバ、これがマカバ。全部この近くの山で取れたものなんですよ」と、河野さんが教えてくれた。正直、製材としてはあまり聞き慣れない樹種だ。 完成したテーブルを見せても…この記事は有料会員記事です。残り2147文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 【5/10まで】記事読み放題コースが今なら2カ月間無料!詳しくはこちら Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

「今日は出航やめた方がいい」船長に忠告したが… 知床の観光船不明

 北海道・知床半島沖で観光船「KAZUI」(カズワン)が消息を絶った事故。海が荒れる恐れが高まるなか、船を出航させた判断に、地元の観光船業者は驚きを隠さない。 「今日は海に出るのをやめておいたほうがいい」 斜里町で観光船業を営む男性は23日朝、同町のウトロ漁港でカズワンの船長と会った際、そう忠告したという。午後から海が荒れる可能性が高いと感じていたからだ。船長は男性に「はい」と答えたという。 だがこの日、カズワンは乗客…Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

Seiya Suzuki notches first three-hit game of MLB career as Cubs steamroll Pirates

Chicago – Seiya Suzuki had three hits for the first time in his rookie MLB…

専門家が唱える不採算路線のトリアージ 「鉄道の敵」を作ったのは?

 JR西日本が4月、利用が減って採算が取れない17路線30区間の収支を明らかにした。2017~19年度平均では、年間の赤字総額は約250億円に上った。100円を稼ぐために2万5千円の経費がかかる区間もある。廃線の議論につながる可能性もあるなか、自治体や住民らはどう向き合えば良いのか。東海3県などで地域交通を考える協議会の委員を務めてきた名古屋大学の加藤博和教授(公共交通政策)に聞いた。 ――JR西日本が公表した収支にどんな感想を持ちましたか。 「驚きはなかったです。収支が公表されたのは輸送密度(1キロあたりの1日平均利用者数)が2千人未満の区間なので、赤字なのは当然です。いずれも大赤字の路線であり、通知表で表現するなら、5段階で最低の『1』にあたります。今後のあり方を地域で考えていかないと、立ち直れない路線だと考えて間違いありません」 「収支が公表された区間では…Source : 社会 - 朝日新聞デジタル