司法試験の合格最少に 京大、東大、早慶…合格者数上位に常連

 法務省は7日、今年の司法試験を3424人が受験し、1421人が合格したと発表した。受験資格を原則として法科大学院修了生に限った2006年以降で最少だった前年よりさらに受験者279人、合格者29人が減少。「毎年1500人以上」とする合格者の政府目標を2年連続で下回った。合格率は前年比2・34ポイント増の41・5%だった。 合格者のうち374人は、経済的事情などで法科大学院に進学できない人が例外的に受験資格を得られる「予備試験」の通過者で、合格率は93・5%と初めて9割を超えて過去最高を更新。修了生を大幅に上回る状況が続いている。 合格者の男女別は各1026人、395人。平均年齢は28・3歳で、最年長は69歳、最年少は18歳だった。18歳での合格は06年以降でも最も若かった。各法科大学院修了生と予備試験通過者の合格状況※合格率(%)順。()内の数字は前年の順位。●は学生の募集を停止(昨年5月現在)順位 大学院名 受験者数 合格者数 合格率1(1)愛知大 3 2 66・672(4)京都大 185 114 61・623(2)一橋大 110 64 58・184(7)慶応義塾大 227 125 55・075(5)東北大 39 20 51・286(52)山梨学院大● 4 2 50・00 (39)東洋大● 2 1 50・008(12)早稲田大 231 115 49・789(17)岡山大 33 16 48・4810(3)東京大 199 96 48・2411(10)名古屋大 55 25 45・4512(8)神戸大 113 47 41・5913(11)大阪大 115 47 40・8714(52)独協大● 5 2 40・0015(19)同志社大 110 39 35・4516(14)中央大 261 83 31・8017(16)筑波大 60 19 31・6718(13)創価大 39 12 30・7719(24)東京都立大 81 24 29・6320(25)関西学院大 34 10 29・4121(9)九州大 58 17 29・3122(28)専修大 36 10 27・7823(26)北海道大 67 17 25・3724(31)広島大 24 6 25・00 (52)関東学院大● 4 1 25・0026(18)日本大 71 17 23・9427(46)金沢大 18 4 22・2228(20)明治大 102 22 21・5729(36)甲南大● 33 7 21・2130(52)神奈川大● 5 1 20・0031(45)立命館大 78 15 19・2332(21)大阪市立大 43 8 18・6033(46)横浜国立大● 29 5 17・2434(21)南山大 12 2 16・6735(38)青山学院大● 19 3 15・7936(52)熊本大● 13 2 15・3837(35)法政大 55 8 14・5538(52)北海学園大● 7 1 14・2939(41)学習院大 38 5 13・1640(43)福岡大 23 3 13・0441(33)関西大 51 6 11・7642(44)上智大 60 7 11・6743(27)西南学院大● 19 2 10・5344(48)立教大● 29 3 10・3445(51)桐蔭横浜大● 25 2 8・0046(21)琉球大 26 2 7・6947(50)駒沢大 28 2 7・1448(28)近畿大● 15 1 6・67 (42)大東文化大● 15 1 6・6750(32)千葉大 50 3 6・0051(49)成蹊大● 18 1 5・5652(37)名城大● 9 0 0・00 (28)京都産業大● 6 0 0・00 (52)国学院大● 6 0 0・00 (34)静岡大● 5 0 0・00 (52)中京大● 5 0 0・00 (15)広島修道大● 4 0 0・00 (52)島根大● 3 0 0・00 (52)香川大● 2 0 0・00 (39)信州大● 2 0 0・00 (52)白鷗大● 2 0 0・00 (52)愛知学院大● 1 0 0・00 (52)明治学院大● 1 0 0・00 (52)龍谷大● 1 0 0・00法科大学院合計 3024 1047 34・62予備試験 400 374 93・50総計 3424 1421 41・50Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

朝鮮大学校生「なぜいつも除外」 学生支援緊急給付金で「平等」訴え

 コロナ禍で困窮した学生に国が最大20万円を支給した「学生支援緊急給付金制度」について、朝鮮大学校(東京都小平市)を対象外とした日本政府に対し、国連の人権理事会の特別報告者4人が「差別に相当する可能性がある」と懸念する共同書簡を2月に出した。政府は反論したが、7日にあった集会で同校の学生らは「なぜ私たちはいつも除外されるのか」と訴えた。 給付金は昨年度、コロナ禍の影響でアルバイト収入が激減した学生らに学びを継続してもらうため、政府が対象学生に1人あたり10万~20万円を支給した。文部科学省によると約43万人に支給され、昨年度で制度は終了した。支給対象は大学、大学院、短大、高等専門学校、日本語教育機関、外国の大学の日本校などの学生で、朝鮮大学校などは「高等教育機関であると国が教育内容を直接確認していない」といった理由で除外された。 今年2月に書簡を出したのは国連人権理事会から任命された特別報告者のテンダイ・アチウメ氏ら4人。それぞれ人種差別や教育、移住者、マイノリティーの4分野を担当する。日本政府に対し、制度が同校の学生を差別することを懸念し「マイノリティーの学生が、国民的、民族的、文化的、言語的アイデンティティーを獲得する教育を受けることをさらに危うくする」と批判した。 回答を求められた日本政府は4月、「人種、民族、国籍を利用した差別には相当しない」と反論した。 7日に東京・永田町の参院議員会館であった集会では立憲民主党の国会議員が、同校の学生4人や支援者らを招き、文科省や外務省の各担当者に、書簡を受けた改善策や支援対象外とした理由を説明するよう求めた。外務省の担当者は「特別報告者の見解は国連の見解ではない。法的拘束力もない」などと答え、文科省の担当者も差別には当たらないと繰り返した。 一方、集会に参加した朝鮮大学校4年の康明淑(カンミョンスク)さん(21)は「コロナ禍でバイトは減り、実際に(学校を)辞めたり悩んだりする学生はおり、給付金があればと考えてしまう。当たり前の平等を」と訴えた。オンラインで参加した板垣竜太・同志社大教授(朝鮮近現代社会史)は「今回の排除は一連の朝鮮学校への攻撃や排除の延長線上にあり、(対象外とする)結論が先に決められ、理由はあとづけされた」と批判した。(伊藤和行)     ◇ 〈朝鮮大学校〉 戦前の植民地政策によって日本に残留した朝鮮人やその子孫らが学ぶ最高学府として、1956年に創立。学校教育法の「各種学校」として東京都が設置を認可する。現在は8学部あり約600人の学生が学ぶ。民族教育を重視し、主に朝鮮語で授業を行っている。卒業生には、サッカーのJリーグやラグビーのトップリーグで活躍するスポーツ選手や、作家なども多い。Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

ベトナム人30歳男性刺され死亡、同僚の男から聴取 茨城・鉾田

2021年9月7日 21時38分 7日午後2時55分ごろ、茨城県鉾田市舟木の野菜畑で、男性が負傷していると、雇用主の男性から119番通報があった。鉾田署によると、男性はベトナム人の農業手伝いグエン・バン・ナムさん(30)で、刃物で首を刺されており、搬送先の病院で死亡が確認された。 同署は、同僚で同じ畑で働いていた20代のベトナム人の男の身柄を確保し、事情を聴いている。男はナムさんを刃物で傷つけたことを認めており、同署は農作業中に口論になった可能性があるとみている。Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

京急踏切事故で運転士を書類送検 ブレーキ判断の難しさ指摘する声も

会員記事土居恭子、小寺陽一郎2021年9月7日 22時00分 京急本線の踏切で2019年、快特列車と衝突したトラックの運転手が死亡し乗客ら31人が重軽傷を負った事故で、神奈川県警は7日、列車の男性運転士(30)=横浜市金沢区=を業務上過失往来危険と業務上過失致死傷の両容疑で書類送検し、発表した。 交通捜査課は、運転士の具体的な過失については、公判を理由に説明せず、認否やブレーキ操作の状況も明らかにしなかった。捜査関係者によると、運転士が踏切の異常を知らせる信号機を確認をするのが遅れた疑いがあるという。 事故は19年9月5日午前11時43分ごろ、神奈川新町第1踏切(横浜市)で発生。警報機が鳴った後に踏切に入ったトラックと列車が衝突し、運転手を含む32人が死傷した。京急は「事実関係を確認してコメントする」としている。 県警はトラックの男性運転手(当時67)=千葉県成田市=も、容疑者死亡のまま自動車運転死傷処罰法違反(過失運転致傷)と過失往来危険の両容疑で書類送検した。焦点は適切なブレーキ操作 今回の事故では、適切にブレーキが使われたかどうかが焦点の一つになっている。京急の運転士だった男性は、常用ブレーキや非常ブレーキを使う判断の難しさを指摘する。 京急では、運転士は1~5段階の常用ブレーキと「6段階目」にあたる非常ブレーキを手で操作。踏切で障害物を検知すると、線路脇の専用信号機が点滅する仕組みだ。 男性によると、専用信号機は…この記事は会員記事です。無料会員になると月5本までお読みいただけます。残り:689文字/全文:1287文字Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

愛知の「密フェス」、補助金3千万円取り消し 「感染対策が不十分」

 愛知県常滑市で8月下旬に開かれた音楽フェスについて、経済産業省は7日、新型コロナウイルスの感染対策が不十分だったとして、開催を支援する最大3千万円の補助金の交付を取り消す方針を固めた。主催者に通知したという。 問題のフェスは「NAMIMONOGATARI2021」。経産省によると、国や自治体の感染対策の方針を守ることが交付の条件だったが、これに反して会場で酒を提供するなどしていた。マスクを着けずに大声を出した観客を退場させるなどの措置もとっていなかったという。 経産省は、コロナ禍で音楽イベントなどを中止した事業者が公演を再開する場合、経費の半額の補助金を交付している。このフェスも昨年は中止され、今年再開したことで最大3千万円の補助が決まっていた。 愛知県は7日、フェス参加者ら14人の陽性を確認し、クラスター(感染者集団)に認定した。(若井琢水)Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

接種の有無を挙手させ確認 愛知・犬山の2中学で教諭11人

 愛知県犬山市教育委員会は7日、市立中学2校の教諭計11人が教室などで新型コロナウイルスワクチンを打ったか生徒に挙手させて確認していたと発表した。「接種への同調圧力を生む恐れがあり、差別につながりかねない不適切な行為」として注意喚起した。 市教委によると、8月17日~9月6日、夏休みの登校日や部活動、2学期の授業時に、接種や副反応で休んでも欠席扱いにならないと伝える際などに挙手させたという。7日に保護者から苦情があった。市教委が14の市立小中学校を調べ、2校で挙手させたことがわかった。教諭らは「軽率だった」と話しているという。 滝誠教育長は「接種は任意で問いかけは不適切。生徒や保護者に不快感を与え申し訳ない」とコメントした。Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

松井大阪市長「保健所は限界」 感染者への連絡、持ち越し3000件

 大阪市保健所は7日、新型コロナウイルス感染者に症状や濃厚接触者などを聞き取る最初の連絡について、感染把握の翌日以降に持ち越すケースが9月初めごろに約3千件にのぼったと明らかにした。感染把握から2日後までに連絡することを目指し、7日に疫学調査チームを約180人から約200人に増やした。 市保健所によると、市内の1日あたりの新規感染者が1千人を上回るようになった8月後半から、感染者への最初の連絡を持ち越すケースが増え始めた。連絡をとるまでに最大4日かかったという。松井一郎市長は「保健所は限界に来ている」との認識を示す。Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

地震に備え、自衛隊や海保参加し防災訓練 北海道花咲港

大野正美2021年9月7日 21時00分 千島海溝沿いの巨大地震で津波被害が懸念される北海道根室市の花咲港で7日、自衛隊の掃海艇やヘリコプター、海上保安庁の巡視艇などが参加する大規模な防災訓練が行われた。 津波の高さが最大18メートルになると道が想定する巨大地震に備え、毎年実施してきた。新型コロナの緊急事態宣言下の今年も、感染防止に配慮した救助活動などを探る目的から、国や北海道、市などが実施を決めた。 訓練では、自衛隊ヘリが空輸したオートバイで隊員が被災状況の調査に出たり、市建設協会が提供した重機を使って倒壊家屋から被災者を救助したりした。 また、災害時に公共機関に燃料を緊急輸送する態勢をとる根釧地方石油業協同組合根室支部(魚谷直世支部長)からも、タンクローリー8台が参加した。(大野正美)Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

秋元司議員の保釈、東京地裁が許可 保証金1億円は納付済み

三浦淳2021年9月7日 17時44分 カジノを含む統合型リゾート(IR)事業をめぐり、収賄と組織犯罪処罰法違反(証人買収)の罪で懲役4年などの実刑判決を受けた衆院議員・秋元司被告(49)について、東京地裁は7日午後、保釈を認める決定を出した。1億円の保釈保証金は納付されたという。 東京地検は決定を不服として抗告したが、高裁が抗告を棄却すれば秋元被告は保釈される。 東京地裁は7日午前、秋元被告に懲役4年、追徴金約760万円(求刑懲役5年、追徴金約760万円)の実刑判決を言い渡した。秋元議員は判決前に保釈されていたが、実刑判決を受けたことでその効力はなくなった。弁護側が判決後に改めて保釈を地裁に請求していた。 保釈保証金1億円のうち、今年6月の保釈時に納めた保証金8千万円を使い回せるため、秋元議員は今回新たに2千万円を納付したという。 秋元議員は2019年12月に収賄容疑で逮捕され、20年2月に3千万円の保証金で保釈されたが、贈賄側に報酬を示して裁判でうその証言をさせようとしたとして、20年8月に再び逮捕。保証金3千万円が没取されたが、今年6月に新たに保証金8千万円を納付して保釈されていた。(三浦淳)Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

土砂にのまれた妻子と従業員 「なぜ俺だけ助かった」社長の後悔

 椎葉村で昨年9月に起きた土砂災害で、崩れた土砂にのまれた建設会社長の相生秀樹さん(71)は一緒にいた妻子と従業員2人を失った。「何でおれだけ助かったっちゃろか。それが情けなくて……」。自責や後悔の念に押しつぶされそうになりながら、今も被災現場のそばで暮らしている。 土砂災害から1年となった6日、現場には献花台が設けられ、4人の捜索にあたった消防団員や村内外の建設業者らが次々と訪れた。相生さんは朝、被災現場から数百メートル離れた対岸の仮設社屋前で黙禱(もくとう)をささげ、「これからもみんなと共に頑張っていきたい」と従業員に語りかけた。 昨年9月6日夜、「過去最強クラス」とも言われた台風10号が九州の西側を北上。周辺地域での豪雨被害に備え、椎葉村下福良の十根(とね)川右岸にある「相生(あいおい)組」の社屋兼自宅で、妻勝子さん(当時68)、長男泰孝さん(同39)、ベトナム人技能実習生のグエン・ヒュー・トアンさん(同22)、チャン・コン・ロンさん(同23)と待機していた。真っ暗になった視界 「ああ、死ぬんだ」 早めに夕食を済ませてテレビを見ていたら、食器を洗う勝子さんに「はよ風呂に入って」と促された。事務所にいた泰孝さん、実習生2人を残し、浴室に向かった。 ほどなく「ドーン」という音…この記事は有料会員記事です。有料会員になると続きをお読みいただけます。残り:1217文字/全文:1770文字Source : 社会 - 朝日新聞デジタル