銃撃された組幹部宅を買い取りへ 尼崎市、安全優先

 兵庫県尼崎市は22日、昨年11月に銃弾が撃ち込まれた暴力団幹部宅を1900万円で買い取ると発表した。特定抗争指定暴力団の山口組と神戸山口組の対立を背景に、同市内では発砲・銃撃事件が相次ぐ。反社会勢力に公金をわたすことになるが、市は市民の安全が優先されると判断した。購入後に転売先を探す。  組幹部宅があるのは、尼崎市南武庫之荘5丁目の住宅街。阪急神戸線武庫之荘駅の南西約700メートルで、近くには中学校や保育園もある。県警によると、山口組系の組幹部が暮らし、かつては組事務所として使われていたという。  山口組と神戸山口組の対立抗争が激化し、尼崎市は昨年、暴力団対策法に基づき両団体の活動が規制される「警戒区域」になった。組事務所の使用は禁じられたが、幹部宅は規制の対象外。市は再び標的になる恐れがあるとしている。  また、市によると、暴力団関係者の不動産をめぐっては、不動産業者が暴力団排除に取り組み、売買の仲介が難しくなっている。このため市が購入し、暴力団の追放につなげる狙いがあるという。  市は買収費1900万円を盛り込んだ補正予算案を23日の市議会に提案する。市によると、組幹部は売却に応じる意向だという。  組幹部宅では昨年11月18日、外壁と玄関ドアに少なくとも銃弾3発が撃ち込まれる事件があった。この約2週間前、同市内で神戸山口組の組幹部ら2人が銃撃されており、組幹部宅への発砲はこの報復とみられている。 Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

ゴーン被告の逃亡支援か、米国の親子を犯人隠避罪で起訴

 日産自動車の元会長カルロス・ゴーン被告(67)を海外に逃亡させたとして、東京地検特捜部は22日、米軍の特殊部隊「グリーンベレー」元隊員のマイケル・テイラー容疑者(60)と息子のピーター容疑者(28)を犯人隠避罪で起訴し、発表した。関係者によると、親子は罪を認めているという。  発表によると、親子は2019年12月29日、ゴーン元会長=会社法違反などの罪で起訴=が海外渡航禁止の条件で保釈中と知りながら、音響機器用の箱に隠し、関西空港からトルコ経由でレバノンに逃亡させたとされる。特捜部は、ピーター容疑者は事前にたびたび来日して元会長と直接相談に乗り、逃亡当日に来日したマイケル容疑者は東京都内のホテルから関空まで元会長を護衛して一緒に出国したとみている。  マイケル容疑者は米バニティフェア誌に一連の経緯を詳細に説明。知人のレバノンの実業家を介して元会長の妻キャロル氏と面会し、元会長が日本で勾留中に「捕虜のように扱われた」などと聞かされて逃亡計画に加わったという。元会長には連絡用の携帯電話を渡していたことも明らかにしていた。  米国の裁判資料によると、元会長は逃亡前後に親子側に計約1億4千万円相当の現金や暗号資産(仮想通貨)を送金しており、特捜部は謝礼だとみている。  特捜部は20年1月、共犯とされるジョージ・ザイエク容疑者(61)を含めて逮捕状を取得。米捜査当局は5月、日米間の犯罪人引き渡し条約に基づき、米国にいたテイラー親子を逮捕した。米連邦地裁は9月に引き渡しを認める判決を出し、国務省も10月に引き渡しを承認したが、親子側は移送の差し止めを申し立てた。連邦最高裁が今年2月に申し立てを棄却したことで、特捜部は3月1日(米国時間)に親子の身柄の引き渡しを受けて逮捕した。ザイエク容疑者は今も身柄拘束されていない。 Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

他人の蛇口を勝手に開いて水だしっぱなし 府警が動いた

 他人の水道栓を勝手に開け、水を長時間出しっぱなしにする――。大阪市内で昨年、そんな被害が相次ぎ、悪質な迷惑行為を止めようと、大阪府警が捜査に乗り出した。防犯カメラの映像から浮かんだ男に、府警が適用した容疑とは。  昨年10月中旬の朝、大阪市住吉区の工場前にある水道の蛇口から、水が垂れ流しになっていた。出勤した50代男性が気づき、後日、警察に相談した。  捜査関係者によると、防犯カメラの映像などから、栓が開けられたのは6時間近く前と判明。被害は約1860リットルと推定された。おおむね7、8杯分のお風呂の量にあたる。  「昨年10月ごろから3、4回、朝に水が出しっぱなしになっていることがあった」と男性は言う。「水道料金は上がったし、道路も水浸しになるし、えらい迷惑やった」と憤る。 相次ぐ被害 警察は動いたが…  同じころ、府警には別の店舗からも同様の相談があった。近隣への聞き込みなどから、住吉区と隣の住之江区で昨年10~11月、水道を出しっぱなしにされる被害が計9件、ガスの元栓を勝手に閉められる被害が計2件確認された。  住吉署が動いた。それぞれの現場で、付近の防犯カメラを調べると、似た男が映っていた。男の立ち去った方角で、別の防犯カメラを調べる「リレー方式」で行方をたどり、住之江区の60代の男が浮上した。  署が任意で事情を聴くと、男は… 2種類の会員記事が月300本まで読めるお得なシンプルコースはこちらSource : 社会 - 朝日新聞デジタル

愛称は「いろは」と「ぽてと」 大洗水族館に新たな仲間

 愛称は「いろは」と「ぽてと」――。アクアワールド茨城県大洗水族館(大洗町磯浜町)で、新しく仲間に加わったメスのカナダカワウソ2頭の一般公開が始まった。公募で選ばれた愛称も発表され、新たな人気者になりそうだ。  一般公開2日目の21日、2頭は体を寄せ合ったり、気持ちよさそうに泳いだりする姿を見せた。千葉県習志野市から来た小学2年の佐藤諒真君(8)は「2頭がじゃれ合い、とてもかわいかった」。  カナダカワウソはカナダや米国に生息し、体長は最大約1メートル。2頭は米国にいた野生の個体で、昨春から同館で過ごし、餌付けなどに慣れる期間を経て公開された。現在、体長は約80センチで年齢は不明という。寄せられた愛称候補は497件。「ぽてと」は県名産のサツマイモに、「いろは」はカナダ国旗のカエデと似ていて、日本の秋を彩るイロハモミジにちなんだ。 Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

光の魔法が彩る夢 ハウステンボスに11年ぶり新エリア

 長崎県佐世保市のハウステンボスに、最新のデジタル技術を使った七つの屋内施設からなる新「光のファンタジアシティ」がオープンした。新エリアの誕生は11年ぶり。坂口克彦社長は「年代を問わずわくわくできる体験型施設です」と自信を見せた。  新エリアは、既存の「スリラーシティ」を全面改装した。昨年3月にオープンする予定だったが、新型コロナウイルス感染症のため1年遅れとなった。  七つの施設は、それぞれ宇宙・海・森・音などをテーマにしており、20日のオープンを前に、18日に報道陣に先行公開された。壁に近づけた手の動きに反応して壁に光が渦を巻いたり、カラフルなクラゲがポンと誕生したりするなど、映像との融合が特徴だ。  「森のファンタジアカフェ」では、テーブルにグラスを置くと様々な花が咲き出し、「アートファンタジア」では、重厚なダンスオルガンが壁に映し出すプロジェクションマッピングと連動して男女のロマンスを表現する。光と遊んで体を動かす「アスレチックファンタジア」もある。(原口晋也) Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

「感染気をつけ羽伸ばす」 宣言明けの東京、喜びと不安

 新型コロナウイルス対応で東京、神奈川、埼玉、千葉の首都圏4都県に2回目の緊急事態宣言が出てから約2カ月半。宣言明け初日の22日朝、東京都心では久しぶりに出社したり、旅行に出かけたりする人の姿があった。  オフィスビルが立ち並ぶJR東京駅前の交差点。信号待ちをしていた東京都世田谷区の男性(58)は、1カ月以上テレワークを続け、久しぶりの出社だ。「やっぱりいいなあ、と思いますね。久しぶりに世の中に出てきたという感じで」。勤務先の金融企業では原則テレワークだったが、22日から週1~2回の出社が認められた。「テレワークは通勤時間を省けるという良さはあったけど、どちらが良いかは捉え方次第ですね」  新型コロナへの不安はあるが「暖かい季節になっていくし、解除されて気分的に少し楽になる」と話す。  40代の会社員女性は「テレワークが基本なのは変わらないけど、出社制限が少し緩和された。コロナが急に収まるわけじゃないし、これからも気をつけます」。春の異動を控えた3月下旬の時期とあって、業務の引き継ぎなど対面業務が必要な場合は出社が認められるようになったという。  スーツケースを手にした川崎市の主婦(56)は、友人3人と車で旅行に出かけるところだった。コロナの影響で予約が2度キャンセルとなった末に、念願の名古屋城観光が実現するという。「宣言中もちょくちょく出かけていました。でも、家族がうるさかったので。きょうからは少し出かけやすくなるかな」と語った。  朝から次々とバスが行き交う東京・新宿のバスターミナル「バスタ新宿」。午前8時過ぎ、山梨行きのバスを待っていた都内の大学に通う男女4人は、宣言解除に合わせて富士急ハイランド(山梨県富士吉田市)への日帰り旅行を計画した。宣言中はお互いに会うのを控えていたといい、男性(21)は「ずっと我慢してたから楽しみ。東京の人が広めたって思われたくないから、感染に気をつけながら羽を伸ばしてきます」。  都内の金融機関に勤める男性(… 2種類の会員記事が月300本まで読めるお得なシンプルコースはこちらSource : 社会 - 朝日新聞デジタル

「窓」の向こうに見えるのは 高くなった防潮堤

10年がたった復興への歩み。東日本大震災の被災地を写真で伝えます。 拡大する防潮堤の窓から朝日が差し込んでいた=2021年2月18日午前6時38分、岩手県釜石市、関田航撮影  津波の被害を教訓として、沿岸部には巨大な防潮堤が整備された。岩手県釜石市にある釜石港の防潮堤は震災後、約2メートル高くなった。  一方で少しでも景観に配慮しようと、5メートルおきに壁面の一部がくりぬかれ、「窓」がつくられている。港に面したホテルの従業員は「正直、圧迫感はありますよ。先が見えないような感じがする。けど、窓があるのとないのとでは、少しは違うかな」。 拡大する防潮堤の窓から朝日が差し込んだ=2021年1月29日、岩手県釜石市、関田航撮影  早朝、防潮堤の窓から朝日が差し込む。その向こうに、船から雪を取り除く漁師たちの姿が見えた。(関田航) Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

警官発砲、包丁持った男死亡 職務質問時の警告きかず

 22日午前3時40分ごろ、富山市飯野の路上で、包丁を持って近づいてきた男に、富山中央署の巡査部長が拳銃を1発発砲した。男は胸を撃たれ、搬送先の病院で約1時間後に死亡した。警察官や近隣住民にけがはないという。  富山県警の発表によると、死亡したのは近くに住む無職の男(38)。男の母親から「息子が暴れている」と相談を受けた近隣住民が110番通報した。  巡査部長ら警察官2人が、自宅近くの路上で男を見つけ、職務質問しようとした際、男が包丁を手に「刺してやろうか」と言いながら向かってきたという。巡査部長が「包丁を捨てろ」「撃つぞ」などと警告したが、さらに近づいてきたため、約5・5メートルの距離で発砲したという。  富山中央署の奥村武志副署長は「適正な職務執行だったと考えている」とコメントした。 Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

コロナ禍のネット依存、高3男子顕著 受験の現実逃避も

 新型コロナウイルスによる一斉休校や外出自粛の影響で、ネット依存の疑いがある小中高校生が急増していることが大阪府の調査でわかった。コロナ禍の前とさなかに実施した各1万人超のアンケートを比べると、ネット依存の傾向がある割合が小中高生で約3~9ポイント上昇した。  調査は大阪府青少年課が府内の小中高生を対象に行い、子どものネット問題に詳しい竹内和雄・兵庫県立大准教授が分析した。コロナ以前の2019年夏とコロナの影響を受けた20年秋、インターネットやスマートフォンなどの利用状況を聞いた。  このうち小4~高3で、ネット依存の疑いがある児童・生徒の割合を比べた。有効回答数は19年が1万4597人で、20年は1万9783人。その結果、小学生は10・2%から13・7%に、中学生は15・3%から18・9%に、高校生も19・3%から28・5%と軒並み上昇していた。学年では高校3年(男女)が最も上昇しており、性別では高校男子が15・6%から27・5%と伸びが顕著だった。  竹内准教授は「コロナの影響は明らか。特に高3は受験で忙しくなり、身近なスマホやネットに現実逃避しやすいようだ」と話す。  アンケートの設問は、①ネットに夢中になっていると感じる②満足するため使用時間をもっと長くしたい③制限や中止を試みたが、うまくいかないことがたびたびある④時間を短くしようとするとイライラする⑤考えていたより長く続けてしまう⑥ネットで人間関係を台無しにしたことがある⑦熱中を隠すため、家族らにウソをついたことがある⑧絶望や不安から逃げたくてネットを使う――の8問。5問以上当てはまる人をネット依存の疑い「あり」と数えた。国際的に広く使われている設問で、厚生労働省の調査でも活用されている。  竹内准教授は「子ども自身から限界という悲鳴が出るほど状況は深刻。家庭や学校で、ネット依存を防ぐルール作りを急ぐ必要がある」と話す。(西村悠輔) Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

延期になっていた歌会始の儀が開催 皇室22~28日

 天皇、皇后両陛下や皇族方の予定を毎週更新します。皇室の方々は様々な行事や式典、宮中祭祀(さいし)などで多忙な日々を送っています。紙面では掲載しきれない公務も紹介します。  宮内庁は3月22~28日の予定を発表した。天皇、皇后両陛下を始め、皇族方は26日、1月から延期となっていた歌会始の儀に出席する(表記は宮内庁発表に準じます。予定は変更されることがあります)。 ■天皇、皇后両陛下、愛… 2種類の会員記事が月300本まで読めるお得なシンプルコースはこちらSource : 社会 - 朝日新聞デジタル