マイクロソフト装う詐欺に注意 偽警告現れ「電話して」

 マイクロソフトを装ってウイルスに感染したかのような警告をパソコンに表示させ、サポート料名目で多額の金をだまし取られる被害が急増しているとして、消費者庁は19日、消費者安全法に基づき注意喚起した。  同庁によると、偽の警告は「Microsoft」のロゴとともに突然現れ、大音量の警告音の中、「ウイルスが見つかりました」「当社に今すぐ電話してください」などと表示される。電話すると、遠隔操作ソフトを導入させた上で警告表示を消して信用させ、「セキュリティー保護のサポートが必要」「5年で6万9千円」などと勧誘し、コンビニなどで前払い式の電子マネーを購入させ、コード番号を連絡させる手口だという。  2016年以降、全国の消費生活センターに相談が寄せられ、20年は計568件の相談があった。平均支払額は約15万円で、最高額は278万円。遠隔操作でパソコンを乗っ取られた女子大学生が室内を撮影されるなどして怖くなり、105万円を支払ったケースもあった。  消費者庁は消費者とのやりとりに使われたIP電話などを調べたが、事業者を特定できなかった。電話の相手は多くが片言の日本語だったという。同庁は「マイクロソフトが突然警告を表示して電話をかけるよう求めることは一切ない。絶対に連絡しないで」と呼びかけている。  警告画面は、「Ctrl」「Alt」「Del」の三つのキーを同時に押して、「タスクマネージャー」を起動し、「タスクを終了」を選ぶと、閉じることができる。閉じない場合は、マイクロソフトカスタマーサービス(0120・54・2244)へ。(兼田徳幸) Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

大村知事「誰がこんな違法行為を」リコール問題解明要求

 美容外科「高須クリニック」の高須克弥院長らによる愛知県の大村秀章知事へのリコール署名問題で19日、事実解明を求める決議を愛知県議会が全会一致で可決した。大村氏は、署名活動を支援した名古屋市の河村たかし市長らを念頭に、改めて「関係者には徹底した全容解明を求める」と強調した。  愛知県議会はこの日開会。決議は「首長の解職などを求める直接請求は、間接民主制を補完する重要な制度。不正な署名が行われていたとすれば、民意の反映といった民主主義に対する重大な挑戦」と強く批判し、「我が国の民主主義を守るため、一刻も早い徹底した事実解明を強く求める」とした。同様の決議は、18日に開会した名古屋市議会でも全会一致で可決され、「関係機関の連携・協力により、真相究明を徹底して行うことを強く求める」としている。  大村氏は「全会一致で可決され、県議会の強い意思が示された。誰が何でこんな違法行為をしたのか徹底解明され、厳重に処断されなければならない」と述べた。  署名は、県選挙管理委員会が今月、提出された約43万5千筆のうち約83%に無効の疑いがあるとの調査結果を公表。「大量の署名が偽造された疑いがある」として15日、地方自治法違反容疑で愛知県警に刑事告発した。署名簿の一部はアルバイトによって佐賀県で作成された疑いが浮上しているが、署名活動団体の事務局は関与を否定している。(藤田大道) Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

9人から変異株を確認 神奈川・群馬・新潟、渡航歴なし

 厚生労働省は19日、英国などで報告されている新型コロナウイルスの変異ウイルスが神奈川、群馬、新潟の3県の男女計9人から見つかったと発表した。9人に海外渡航歴はない。  新潟は、いずれも年齢非公表の男性2人と女性4人の計6人。女性1人を除く5人はすでにクラスター(感染者集団)が発生している施設の関係者。  神奈川県は20代と10歳未満の女性2人で、いずれもすでに公表されている感染者との接触は確認されていないという。  群馬県は50代の女性で、9日に変異株への感染が公表された同県内の40代男性の濃厚接触者。 Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

栃木の路線バスに「前乗り」横断幕 来月にはなくなる?

 宇都宮市など栃木県央を中心に走る路線バスの前面に、「まえ乗り」「うしろ乗り」という横断幕が掲げられるようになった。この地域では、前のドアから乗り降りする方式が続いていたが、そもそもなぜだったのか。あらためて背景を探ってみた。  宇都宮市や周辺地域の路線バスは最近まで、基本的に前のドアだけで乗り降りする方式だった。その場合、乗る人はまず、降りる人がいなくなるまで、外で待たなくてはならない。  運行している関東自動車とジェイアールバス関東は市の支援を受けて、3月21日から交通系ICカード「totra」(トトラ)を発売する。「Suica」や「PASMO」など、全国主要10種類の交通系ICカードも使えるようになる。市が事業を進めている次世代型路面電車システム(LRT)でも、これらのカードが使える予定だ。  これを見据えて、両社は1月5日から、バスの機器の交換を始めている。ICカードはまだ使えないが、整理券器は後部に移るため、車両ごとに順次、後ろのドアから乗る方式に変えている。この変更で、乗降時間の短縮が見込める。  関東自動車の福島崇文・路線バス部長は「これまでは乗り降りの効率が良くなく、お客様にご不便をおかけした。これからは便利になる」と話す。昭和期には、ドアが後輪よりもさらに後ろにある車両が多く、ドアの幅が狭かったため、利便性や安全性を考慮して前乗り・前降り方式になったのではないかという。「今となっては全国でも珍しい乗降方式です」  ICカードが導入されれば、乗る際に整理券を取るか、ICカードでタッチする。降りる時は、これまで通り前のドアからで、現金かICカードで支払う方式になる。  同社の約330台の路線バスのうち、すでに6割ほどの変更が済んだ。当面は、設備変更を終えた「後ろ乗り」と、従来の「前乗り」が混在するため、昨年末からバスに横断幕を付けて知らせるようにした。3月初旬には、すべてのバスを後ろ乗りにする予定という。(中野渉) Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

東北新幹線、24日に全線再開 当面は一部区間で減速

 JR東日本は19日、福島県沖を震源とする地震の影響で一部の区間が不通となっている東北新幹線について、24日に全線で運転再開すると発表した。  JR東によると、13日深夜の地震で東北新幹線は電柱が折れるなど大きな被害を受け、那須塩原―一ノ関間で運転見合わせが続く。JR東は復旧作業を進めており、仙台―一ノ関間は22日始発から、残りの那須塩原―仙台間は24日始発から運転を再開する。  全線の運転再開後も当面は一部区間で速度を落として運転するため、東北新幹線の列車本数は通常の3分の2程度になり、所要時間も長くかかる。1カ月程度で通常ダイヤに戻すため、復旧作業を進めるという。 Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

原発避難訴訟、国の責任認める 高裁で2件目

 東京電力福島第一原発事故で千葉県内に避難した住民らが国と東電に損害賠償を求めた訴訟の控訴審判決が19日、東京高裁(白井幸夫裁判長)であった。一審・千葉地裁は国の責任を否定して東電にだけ賠償を命じたが、高裁は国と東電の両方に同等の責任を認めた。  原発事故をめぐって避難者が国と東電を訴えた集団訴訟は全国で約30件あり、控訴審判決は今回が3件目。国の責任を認めた判決は昨年9月の仙台高裁に続いて2件目で、国の責任を否定したのは今年1月の東京高裁の1件となった。今後、最高裁が統一判断を示すとみられる。  今回の訴訟の一審・千葉地裁判決は2017年9月に言い渡された。一審では18世帯45人が国と東電に計約28億円を求め、千葉地裁は42人に計約3億8千万円を支払うよう、東電に命じた。  千葉地裁は、政府の「地震調査研究推進本部」が02年に公表した地震予測の「長期評価」に基づけば、遅くとも06年までに原発の敷地の高さを超える津波を予見できたと認めた。  ただ、長期評価には様々な異論… 2種類の会員記事が月300本まで読めるお得なシンプルコースはこちらSource : 社会 - 朝日新聞デジタル

裁判員外す厳戒の法廷、元組員に無期懲役判決 幹部射殺

 兵庫県尼崎市の繁華街の路上で2019年11月、暴力団幹部を自動小銃で殺害したなどとして、殺人や殺人予備などの罪に問われた特定抗争指定暴力団山口組系の元組員、朝比奈久徳被告(53)=愛知県江南市=の判決公判が19日、神戸地裁であった。小倉哲浩裁判長は「残虐きわまりない犯行。一般市民にも被害が及びかねなかった」として、求刑通り無期懲役を言い渡した。  判決によると、朝比奈被告は19年11月27日夕、尼崎市の繁華街で自動小銃を使い、実弾15発を撃って神戸山口組の古川恵一幹部(当時59)を殺害。その後、別の同組幹部を殺害するため、自動小銃などを積んだ車で京都市内に移動し、警戒中の警察官に銃口を向けた。  殺人罪の事件は通常、裁判員裁判で審理するが、「裁判員に危害が及ぶ恐れがある」として、地裁は今回の公判を対象から外していた。法廷前で傍聴人の手荷物を検査するなど厳戒態勢を敷いた。  警察当局は、この事件で自動小銃が繁華街で使われたことなどを重く見て、山口組と神戸山口組双方の活動を大幅に制限するため「特定抗争指定暴力団」への指定に動いた経緯がある。朝比奈被告は今月8日の初公判で、自動小銃の入手経緯については「言えない」と繰り返した。 Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

元生徒の男性を全裸にして写真撮影 県立高教諭を処分

 埼玉県教育局は18日、元生徒の男性の同意を得ないまま全裸にし写真を撮影した県西部の県立高校の男性教諭(42)を減給10分の1(1カ月)にするなど3人の懲戒処分を発表した。処分は同日付で、今年度の懲戒処分は計19人になった。  発表によると、男性教諭は2019年3月11日、元生徒を学校内のスタジオで写真撮影した際、服を脱ぐように求め、同意を得ないまま全裸にして、30枚ほどの写真を撮影した。男性は2日前に高校を卒業したばかりだったという。昨年8月に男性が高校の校長に連絡し、その後、校長が男性教諭に事実を確認して発覚した。当時の校長に対しても文書注意をしたという。  通勤方法が変わったのに、報告をせずに通勤手当などを不正受給したとして、県教育局保健体育課の男性指導主事(44)を減給10分の1(6カ月)、教職員課の会計年度任用職員の男性(67)を減給10分の1(1カ月)の処分にした。(山田暢史) Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

北の大地の鉄路支える深夜の作業員 除雪1日1100人

 JR北海道が、記録的な大雪に見舞われている岩見沢駅(北海道岩見沢市)で、夜間の除雪作業を報道陣に公開した。昨年12月には除雪が追いつかず、11日連続で列車が一部運休する事態になった。北海道の鉄道運行に欠かせない除雪作業は一体どんなものなのか。  道内有数の豪雪地帯として知られる岩見沢市。今季の積雪量は平年の約2倍の195センチ(2月10日時点)と観測史上2番目の大雪になっている。除雪作業が公開されたのは、15日深夜から翌16日早朝にかけて。15日は最低気温が零下1・7度と平年より約8度高く、季節外れの雨も重なり、地面はところどころシャーベット状にぬかるんでいた。 拡大する列車の進路を切り替える分岐器(ポイント)付近の雪を、作業員がスコップで「流雪溝」と呼ばれる穴に落としていく=2021年2月16日午前1時28分、北海道岩見沢市、長崎潤一郎撮影  午後11時半の最終列車を見送った後の午前1時すぎ、約30人の作業員が駅近くの線路上で一斉に除雪にとりかかった。貨物列車が走る時間帯を避けながら、列車の進路を切り替える分岐器(ポイント)付近の雪を黙々とスコップで「流雪溝」と呼ばれる穴に落としていく。  地中に3・5キロにわたり張り巡らせた流雪溝には、近くの川からくみ上げた水が流れていて、雪の「捨て場」になっている。  静まり返った駅構内では、ホー… 2種類の会員記事が月300本まで読めるお得なシンプルコースはこちらSource : 社会 - 朝日新聞デジタル

金庫の1500万円盗み、偽札に替えた疑い 73歳逮捕

 親族の貸金庫から1500万円を盗み、偽札にすり替えたとして、大阪府警は18日、東京都日野市の無職、吉原恒一容疑者(73)を窃盗と偽造通貨行使の疑いで逮捕し、発表した。吉原容疑者は容疑を認め、「盗んだことがばれないように偽札を入れた」と話しているという。  捜査2課によると、吉原容疑者は2017年9月、大阪市内の銀行にある80代の親族女性の貸金庫から現金1500万円を盗み、同12月、代わりに偽1万円札1468枚を入れた疑いがある。吉原容疑者は女性の代理人として、貸金庫へ入ることができたという。  女性が昨年11月、貸金庫から現金を取り出そうとした際、行員が偽札と気づいた。貸金庫の利用状況などから吉原容疑者の関与が浮かんだという。府警は偽札が作られた経緯も調べる。 Source : 社会 - 朝日新聞デジタル