感染情報9500人分流出 福岡県、アクセス権を誤送信

 福岡県は6日、新型コロナウイルスの感染者約9500人分の名前や年齢などの個人情報が、インターネット上で1カ月以上にわたり県と無関係の男性1人が閲覧できる状態だったと発表した。県は情報が漏洩(ろうえい)したと判断。同日、この情報をネット上から削除した。  漏洩した情報は、昨年から最近まで県内で確認された感染者ほぼ全員の名前、年齢、性別、居住する自治体名、症状など。県は6日に一部報道で漏洩を把握。飯田幸生・保健医療介護部長らが記者会見して「対象の方々におわび申し上げる」と謝罪。「男性以外への漏洩は確認されていない」と説明した。  県によると、県は昨年4月から、クラウドサービス「グーグルドライブ」を使い、十数個の感染者情報のファイルが入ったフォルダーをネット上にアップし、外部の医療関係者ら44人にアクセス権限を与えて閲覧できる状態にしていた。医療機関と感染者の入院受け入れについて連絡を取り合うためだったという。  昨年11月30日、県コロナ対策本部に在籍する外部の医療関係者が、別の医療関係者にフォルダーへのアクセス権を付与するためメールを送る際、アドレスを打ち間違えて無関係の男性に送信した。男性が同日、県に電話して誤送信を指摘。誤送信した医療関係者が男性のフォルダーへのアクセス権を制限したが、ネットの閲覧履歴などから個人情報のファイルを直接見ることは可能なままだったという。  アクセス権の管理は本部内の複… 【1/25まで】デジタルコース(月額3,800円)が今なら2カ月間無料!詳しくはこちら Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

災害級の大雪「もう投げる場所ない」 秋田・横手で悲鳴

 災害級の大雪に見舞われている秋田県横手市の除排雪が追いつかない。積雪は平年の4倍近く、災害派遣された陸上自衛隊が6日から除雪作業を始めた。市中心部でも市民が、終わりのみえない除雪に追われる。屋根の雪が「落ちてこないか怖い」。市民から悲鳴が上がる。  JR横手駅前の交差点。4車線あるはずの車道が2車線になり、車道脇には3メートル近い雪の壁が続く。路面も雪に覆われて横断歩道は見えない。歩行者はかろうじて顔を出している信号機を頼りに進む。  立ち並ぶ建物の屋根は、雪が何層にも重なり、屋根からせり出して「雪庇(せっぴ)」をつくっている。今にも落ちてきそうだ。軒下を避けようとしても、車道を除雪してできた雪壁に阻まれ、歩道で人が通れる幅は1メートルに満たない。  駅にほど近い住宅街では、住民たちが朝から雪かきをしていた。ショベルで自宅の周りの雪を寄せていた若林昭子さん(69)は「もう雪を投げる(捨てる)場所がない」と語った。雪捨て場にしていた公園は、すでに雪で遊具や木々が埋もれるほどだ。  一人暮らしで、近くのスーパーでアルバイトをする日は朝4時に起きて1時間半ほど雪かきをしてから出勤。夕方帰宅後も雪を寄せる。「(除雪)業者は高くて払えない。できる範囲は自分でやらないと」。それでも屋根の除雪は自力ではできず、知人に頼んでいるが順番待ちだ。アンテナが雪で隠れてしまったからか、テレビも映らなくなった。「そろそろ屋根がつぶれそう」  同じく市街地に住む介護職員佐… 【1/25まで】デジタルコース(月額3,800円)が今なら2カ月間無料!詳しくはこちら Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

NYで急に売れた日本酒は スラムダンクにつづく縁と運

 大正時代からの歴史をもつ福岡県大刀洗(たちあらい)町の酒蔵は、左党に限らず漫画好きにも名が知られる。不朽の名作に登場する人物が、自社の銘柄に由来しているからだ。そんな老舗酒造会社も昨年、コロナ禍で売り上げが落ち込んだ。一筋の光となったのは、やはり自社の銘柄だった。  大刀洗町の酒造会社は大正11(1922)年創業の「みいの寿」。「三井(みい)の寿(ことぶき)」という日本酒で知られている。  その銘柄から命名されたのは、バスケットボールマンガ「SLAM(スラム) DUNK(ダンク)」の三井寿(みついひさし)選手だ。週刊少年ジャンプで1990~96年に連載された。  三井選手は、主人公のチームメートとして3点シュートが武器。一時は不良になってバスケから離れていたが、立ち直っていく姿などから高い人気を誇る。「バスケがしたいです……」と泣きながら吐露する場面は、名シーンとしてファンの間で語り継がれる。  三井選手の名前が「三井の寿」に由来することは、スラムダンクの作者井上雄彦さんが2008年に出た対談本で、明かしていた。 拡大するスラムダンクの三井選手の名前の由来となった「三井の寿」  みいの寿で専務を務める杜氏(… 【1/25まで】デジタルコース(月額3,800円)が今なら2カ月間無料!詳しくはこちら Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

コロナ重症者、全国で784人 過去最多を更新

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大雪の秋田「そろそろ屋根が…」 陸自の除雪活動始まる

 記録的な大雪となっている秋田県横手市で6日、県の要請に基づいて災害派遣された陸上自衛隊秋田駐屯地の隊員約100人が、除雪活動を始めた。発達する低気圧の影響で8日にかけて再び大雪が予想されている。県は陸自に、近隣の湯沢市と羽後町への災害派遣も要請した。  横手市中心部から約4キロ離れた市立栄小学校。木造平屋建ての校舎は、屋根に背丈ほどの雪が積もり、軒下まで埋まっていたが、約50人の隊員たちが、除雪具を使って屋根の雪を手際良く下ろしていった。14日に始業式がある。高瀬典穂校長は「これから大雪だと言うし、木造校舎なので大変危険だ。本当にありがたい」と話した。  秋田県が大雪で自衛隊に災害派遣を要請するのは2006年1月以来15年ぶり。7日以降は孤立の恐れがある要支援者宅の雪下ろしも予定している。  横手市中心部も除雪が追いついていない。JR横手駅前の交差点は4車線が雪で2車線に狭まり、車道脇に高さ3メートル近い雪壁が続く。「道路がふさがって、もう雪を投げる(捨てる)場所がない」。駅近くで自宅周辺の雪寄せ作業をしていた若林昭子さん(69)は嘆いた。雪捨て場として使っていた自宅前の公園は、すでに遊具や木々が雪で埋もれるほど。屋根の雪下ろしも近所の人に頼んでいるが出来ていない。アンテナが埋まったからかテレビも映らない。「そろそろ屋根がつぶれそう」と話した。  気象庁の観測では、6日午後3時現在の横手市横手の積雪は157センチ、平年の4倍に迫る。7~8日は発達した低気圧によって日本海側は大荒れとなり、秋田県内は8日朝までに、平野部の多いところで40センチ、山沿いは60センチの雪が降ると、秋田地方気象台は予想している。(山谷勉、高橋杏璃) Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

「天使の微笑」カシャッと 子育てに悩んだ写真家

 生まれたばかりの赤ちゃんを撮影する「ニューボーンフォト」。柴田久子さん(50)の出張撮影サービス「Photo Boo(フォトブー)」(大阪市城東区)は昨年、開業4周年を迎えた。撮ることだけにとどまらず、母親が落ち着ける時間を作りたいと話す背景には、子育てに悩んだ自らの経験がある。  45歳で婦人科系の病気を患い、「命に関わるかも」と宣告された。「たぶん、ここが人生の分岐点だ」。振り返れば家族がいて、趣味を極め、憧れだった教師にもなった。そこで、ふと気づいた。「わたし、もう一つやってみたい仕事があった」  高校時代から父の影響で一眼レフに親しみ、大手メーカーのコンテストなどで入賞を重ねてきた。2人の娘の成長を撮ってきたから、モデルは子ども。特に生後2、3週間の新生児がいいと思った。 拡大する柴田久子さん。出張撮影サービス「Photo Boo」の代表を務める=大阪市城東区、滝沢美穂子撮影  父は公務員、母は自営業の家に… 【1/25まで】デジタルコース(月額3,800円)が今なら2カ月間無料!詳しくはこちら Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

クラスターとなった和太鼓集団 後にできた原点回帰の丘

 時折、小雪も舞い散る気温零下の世界。凜(りん)とした空気が張り詰める中、腹にズシンと響く太鼓の音が、三味線や琴の音と重なり、遥(はる)か彼方(かなた)の山脈(やまなみ)にぶつかってこだました。  阿蘇くじゅう国立公園内の大分県竹田市。同市を拠点に、世界的に活躍する和太鼓集団「DRUM TAO」の男女16人が、ファッションデザイナー・コシノジュンコさんがデザインした衣装を身にまとい、勇壮に、あでやかに演奏した。 〈DRUM TAO=ドラム・タオ〉 1993年、愛知県小牧市を拠点に7人で結成。24時間練習できる環境を求め、95年に大分県竹田市に拠点を移す。2004年に世界最大級の芸術祭「エディンバラ・フェスティバル・フリンジ」で25日間、全公演完売を達成。  「TAOの丘」と名付けられた舞台は、2020年9月にオープンしたばかりの野外ステージだ。12月中旬、平日にもかかわらず訪れた約100人のファンは、検温を済ませると、間隔を十分に取って座った。  「TAOの丘は、5年ほど前から計画されていたが、結果として救世主になった」。演出家でTAO代表の藤高(ふじたか)郁夫さん(61)はしみじみと語った。  メンバーは約50人。竹田市の「TAOの里」で共同生活を送る。演奏に一体感を出すため、家族のように暮らすのだという。  20年4月、新型コロナウイルスの感染拡大が、その「家族」を襲った。発熱したメンバーが、検査の結果、陽性となった。その後、計7人のメンバーの感染がわかり、クラスター(感染者集団)となった。 閉ざされた公演の機会  米国での公演から帰国したメンバーもいて、はっきりした感染経路は分からない。事務所の電話は鳴り続けた。「子どもに感染したらどうするんだ」「大分の恥だ」。苦情の声がやまなかった。  感染したメンバーは入院し、隔離された。残されたメンバーも約2カ月、医師や保健所からの指導で、汗をかく練習はできなくなった。これまで一緒だった食事も時間をずらすようにした。もちろん国内、海外公演はすべて延期・中止に。東京五輪・パラリンピックを見据えて始まった東京での常設公演「万華響(まんげきょう)」も開催できなくなった。  TAOは1千人規模の客席を備えるホールでの公演を中心にしてきた。日本古来の太鼓の演奏に、一流の音響や照明を加えることでエンターテインメント化した。それが世界で受け入れられた要因だった。26カ国で演奏し、観客動員数は800万人を超える。  そんなTAOの芸術の根幹をなす、世界中のホールをコロナが閉鎖に追いやった。結成から27年。これまでやってきたすべてができなくなった――。  「ずっと走り続けてきたTAOのあり方をじっくり考える機会になった」。藤高さんは振り返る。そのタイミングでオープンしたのがTAOの丘だった。  芝生席も含め約800席を備えるステージの周りには、壮大な景色が広がる。野太い太鼓の鼓動が景色と合わさり、観客の心を揺さぶる。太鼓演奏は元来、屋外で演奏することが多かった。「ある意味、原点回帰です」と藤高さんは話す。 避けていたライブ配信、背中押したファンへの思い…

自宅や屋外などの死者、計122人がコロナ感染 警察庁

 自宅や屋外などで人が亡くなった際に警察が対応した事案で、新型コロナウイルスへの感染が確認された死者が昨年12月までに計122人いたことが警察庁への取材でわかった。このうち56人は12月に亡くなっていた。ただ、直接の死因が新型コロナかわかっていない人も含まれるという。  医師にかかっていた患者が病死した場合などを除き、人が亡くなった際には事件性の確認などのために警察が出動し、対応にあたっている。  警察庁によると、感染が確認された122人を年代別に見ると、70代の39人が最多だった。60代は23人、80代は22人、50代は20人。それより若い世代では40代が6人、30代2人で、20代以下はいなかった。  都道府県別では東京が36人で約3割を占め、大阪(25人)、兵庫(11人)、神奈川(9人)、埼玉(7人)と続いた。  月ごとの推移を見ると、死者21人の感染が確認された4月を除けば11月までは10人以下で推移していたが、12月に入って56人と急増。このうち、自宅や高齢者施設、宿泊施設などで死亡した人は50人、路上など外出先で亡くなったのは6人だった。死亡する前に感染が確認されていた人は18人、コロナ感染の疑いがあるとして死後にPCR検査を受けた結果、感染が判明した人は38人いた。 Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

DASH村、再興の日は来るか 土地貸した元町議の願い

 【福島】「あの土地を復興のシンボルとして使ってくれるなら、無償提供したいと思っているんだ」  浪江町津島地区の元町議、三瓶宝次さん(84)は取材に語った。  「あの土地」とは、日本テレビ系列の番組で、アイドルグループ「TOKIO」が農作業を体験した「DASH村」があった場所だ。親類が開拓した土地を買い取り、三瓶さんが管理してきた。  「まさか、あんなに有名になるとは思わなかった」  ある日、福島出身のディレクターがやってきて、「ロケ地に使いたいので貸してほしい」と頼まれ、自宅から約2キロ離れた約4ヘクタールの山林や田畑を貸した。  ディレクターが語る番組名も、TOKIOというアイドルグループも、聞いたことはなかった。番組に出て、農作業を指導してほしいと頼まれたが、当時町議だった三瓶さんが出演するとロケ地がばれてしまう。番組では「DASH村」の場所は秘密だった。  三瓶さんは裏方に徹し、番組には妻や知人を登場させて、TOKIOのメンバーに農作業を教え込んだ。  「彼らはいつもハキハキとしていて、一生懸命農作業に取り組んでくれた」  古民家を舞台に、アイドル自らが田植えや炭焼きを体験し、自給自足の生活を送る。そんな農作業の風景が、高齢者には懐かしく、都会の若者の目には新鮮に映った。TOKIOは「農業アイドル」として有名になり、若者の間に田舎暮らしのブームが起きた。  しかし、2011年の原発事故で津島は帰還困難区域になり、「DASH村」にも入れなくなった。それでも、いつか「村」が再開される日が来ると信じて、草刈りなどの管理を続けてきた。  「TOKIOにも色々と事情があるのは報道で知っている」と三瓶さんは言う。「でも、『DASH村』は今も多くの人の心に生き続けている。撮影は無理でも、ファンが当時使われていた古民家を訪れたり、若者が実際に農作業を体験したりできる、そんな津島地区の復興の足掛かりにできないだろうか」(三浦英之) Source : 社会 -…

ガリガリ君の偽当たり棒で景品詐取未遂の疑い 男を逮捕

 アイスキャンディー「ガリガリ君」の偽物の当たり棒を製造元の赤城乳業(本社・埼玉県深谷市)に送り、キャンペーンの景品をだましとろうとしたとして、埼玉県警は6日、秋田県鹿角市の会社員の男(43)を詐欺未遂の疑いで逮捕し発表した。  深谷署によると、逮捕容疑は昨年11月上旬ごろ、赤城乳業宛てに、偽物の当たり棒が1本ずつ入った封筒計25通を送り、キャンペーンの当選景品のポケモンカードをだましとろうとしたというもの。同社から「同一人物から大量に当たり棒が届いている」との相談があり捜査を進めていた。  キャンペーンは昨年6月から7月末まで販売されていたガリガリ君の商品が対象。景品のポケモンカードは昨年末公開のポケモン映画とのコラボで、非売品だという。  同社はHPで「当社商品をご愛顧いただいておりますお客様をはじめ、流通の皆様、および社会の皆様におわび申し上げます」とのコメントを出した。担当者によると、偽物の当たり棒がインターネット上で売買されている可能性があるといい、購入しないよう呼びかけている。 Source : 社会 - 朝日新聞デジタル