「子どもにうつしたら…」コロナで孤立、増える産後うつ

 出産後、精神的に不安定になる「産後うつ」の傾向を示す母親が、新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、増えているとの調査結果を研究グループがまとめた。感染への不安から外出控えが続いたり、専門家に育児のアドバイスを受ける機会が減ったりしているためだという。産後ケアを充実させようと、国も支援策を強化している。(軽部理人)  「育児と新型コロナウイルスの感染拡大が重なり、助けてほしい毎日だった。でも、SOSを言葉にする余裕すらなかった」  3月下旬に双子の男児を産んだ東京都内の女性(33)は、出産直後をそう振り返る。  女性は出産後、長期の育休を取得していた夫と義母とともに育児にあたった。だが抱っこの仕方が分からず、夜泣きが続くと、就寝中も物音が気になるほど神経が過敏になった。1週間で計3時間ほどしか寝ることができなかった。  拍車をかけたのが、新型コロナ… 2種類の会員記事が月300本まで読めるお得なシンプルコースはこちらSource : 社会 - 朝日新聞デジタル

江戸時代は売買に「ほし殺し」…「乳」と「母」巡る歴史

 母乳か粉ミルクか――。赤ちゃんの育児で、多くの親たちの心をざわつかせる話題です。「自然vs.人工」として語られがちですが、母乳という言葉や感覚の歴史が浅いことを明らかにした研究者がいます。岡山大学大学院客員研究員で、『出産と身体の近世』などの著書がある歴史学者の沢山美果子さんに聞きました。  ――母乳の歴史が浅い、というのはどういうことでしょう?  江戸時代、母乳という言葉はありませんでした。「人乳(じんにゅう)」や「女の乳」と言いました。つまり誰の乳でもよくて、母親と乳が結びついていなかったんです。  粉ミルクがなかった当時、赤ちゃんにとって乳は「命綱」ですから、農村部では母親の乳が出ない場合、出る人から「もらい乳」をすることが普通でした。一方、都市部では、もらい乳に謝金が要るようになっていき、乳は売買の対象となっていきました。 拡大する歴史学者の沢山美果子さん=加賀雅俊氏撮影  ――母乳が売り買いされた?  そうです。都市部では口入れ屋というあっせん業者が店を構えて、乳の出る女性をあっせんしていました。  彼女たちは「乳持ち奉公人」と呼ばれました。自分の体から出る乳を元手に、一般の女性奉公人の3倍ぐらいの給金をもらっていました。  ――お互い、割とウィンウィンの関係だったのでしょうか?  そうとも言えません。乳持ち奉公は、自分が産んだ子どもを犠牲にしてなされる労働ですから、裏面には「ほし殺し」という闇もありました。  ――ほし… 2種類の会員記事が月300本まで読めるお得なシンプルコースはこちらSource : 社会 -…

交通量減ったのに駐車違反横ばい ガラガラでつい路駐?

 新型コロナウイルスによる外出自粛の影響で、兵庫県内の交通量が減った一方、駐車違反は横ばいのままだ。道路がすいた分、思わず路上駐車してしまう人がいたようだ。県警は駐車違反ゼロを目指し、車の持ち主に支払いを求める放置違反金の回収に力を入れている。  県内では4月7日から5月21日まで、政府による緊急事態宣言が出され、この間、外出自粛が呼びかけられた。  国土交通省兵庫国道事務所によると、5月中旬には中国道や山陽道などの高速道路の交通量は半減。継続的な交通量のチェック地点・たつの市揖保川町原の国道2号ではこの時期、平日の交通量は前年と比べて1割減、休日は2割以上減ったという。マイカーで移動する人が大きく減少したことが要因とみられる。  一方、あまり変化が見られないのが、駐車違反の車両に黄色い確認標章を貼り付けた件数だ。今年は10月末現在で約5万3900件。これは昨年の同時期と比べ880件減で、割合にして2%足らず。今年も月5千件台の例年水準で推移していたが、緊急事態宣言で交通量の減少がピークを迎えた5月だけが、6千件を超える「逆転現象」が起きていたという。  国道事務所の担当者は、この逆転現象について、「近場に買い物などに出た場合、交通量が減少しているため、路上駐車しやすくなったことが考えられる」と話す。 ■違反金「逃げ得」ダメ 回収策… 2種類の会員記事が月300本まで読めるお得なシンプルコースはこちらSource : 社会 - 朝日新聞デジタル

冬の手荒れを予防する手洗いのポイント(ウェザーニュース)

寒い冬の手洗いではお湯を使いたいところですが、熱めにすると手が荒れてしまうと野村皮膚科医院(横浜市神奈川区)院長の野村有子先生は言います。手荒れを防ぐためのお湯の温度やせっけんの選び方などを、詳しく伺ってみました。お湯で洗うと“潤いバリア”が壊れる毎冬いつの間にか手が荒れて辛い思いをしている人は、毎日行う手洗いで手荒れを引き起こしているかもしれません。例えば、熱めの湯で手を洗ってはいませんか?「寒い季節は、冷え切った手を温かいお湯で洗うと心地よいものです。しかし、高めの温度のお湯で手を洗うと皮脂が奪われ、潤いのバリアを壊す原因となります。また、かゆみのある人は、42℃で“かゆみセンサー”が刺激されてしまいます。ぬるま湯(33~35℃)で洗うようにしましょう」(野村先生) そもそも皮膚は、細菌などの異物の侵入や外部の刺激から身体を守り、さらに身体の水分を保持するなど、大切な役割を担っています。手荒れは、肌のバリアが壊れてしまった状態で、刺激に敏感になっているため、素手のまま使うとどんどん悪化してしまいます。手荒れが進行するとひびやあかぎれになったり、強いかゆみが出たり、ひどい湿疹になることもあります。 「表皮のうち一番外側の角層ならば約2週間、表皮全体は約4週間で生まれ変わります。ですから、手のひらや指先がカサつくなど、手荒れのサインを感じたら、早めにケアしましょう。生活の中で手荒れの原因となっている点を見つけ、改善するのも重要です」(野村先生)正しい手洗いのポイント手を洗うときに注意すべきことは、お湯の温度以外にもあります。 「インフルエンザなど感染症予防のためには、殺菌作用のあるせっけんを外出から帰ったときなどに使います。ふだんは無添加の肌に優しいせっけんを使うようにします。せっけんをTPOに応じて使い分けることで、肌荒れ対策にもなります」(野村先生) もう1つ大切なのが手を洗った後です。 「肌の表面に水滴が残っていると、蒸発するときに肌の水分も奪われてしまいます。手を洗ったあとは、清潔なタオルでやさしく拭きます。そのあとに、ハンドクリームなどで保湿も忘れずに行いましょう」(野村先生) 大切な手を守るためには、ちょっとしたことが大切なのですね。ウェザーニュースSource : 国内 - Yahoo!ニュース

“アナウンサー弁護士”が見てきた、キラキラした世界の裏側 「30歳で定年」と言われ…(弁護士ドットコム)

華やかなアナウンサーの世界。しかし、テレビ局に正社員として入れるのはごくわずか。売れっ子のフリーアナウンサーが何本もの番組に出演する一方、アルバイトで食いつないでいるような不安定なアナウンサーも数多く存在する。 【画像】元アナウンサーの青木美佳弁護士 フリーアナウンサーでもある、青木美佳弁護士(69期)も、弁護士になる前はいつ仕事を失うか分からない契約アナウンサーだった。 “副業”として弁護士を目指したのは、「女性アナウンサーは30歳定年」という男性ディレクターの助言がきっかけだったという。(ライター・乃木章) ●アナウンサーの道は狭き門 子どもの頃から、アナウンサーに憧れていたという青木弁護士だが、実際になるまでには紆余曲折があった。 法学部に在籍していた大学時代は、在京キー局のアナウンサー試験を受けるも不合格に終わり、一般企業に広報として就職。しかし、アナウンサーになりたい想いが諦めきれず退職、「新卒資格」を取り直すために、大学院に入学した経緯がある。大学院ではジャーナリズム論が専攻だ。 「学部生のときは、アナウンススクールに通っていました。最初はTBSのスクールだったんですが、卒業するまでに全キー局に行きましたね。 アナウンススクールは、技術を身に着けるのもありますが、それ以上に現場がどういう人材を欲しがっているのかを知ることができる場所です。局の人の目にも留まりやすいし、表には出ない小さな番組単位のオーディションも受けさせてもらえます」 このようにアナウンサー志望者の多くは、就職活動が始まる前から行動しているのだという。だが、実際にアナウンサーになるのは難しく、在京キー局になると採用倍率は1,000倍ともいわれる。キー局の「正社員アナウンサー」になれなければ、今度は地方局や、NHKなどの「契約アナウンサー」を目指して、熾烈な争いが繰り広げられる。 「試験会場に行くとすごいですよ。コンサート会場かっていう(笑)。書類で振り落とされる局もありますけど、写真と本人が違うというのもあるので、書類審査なしで応募者全員に一次面接で会ってくれる局があるんですよ。短い時間で面接官の印象に残らないと次の審査に進めない」 そうした中では、志望者の出自や学歴、特に女性であれば見た目も大きく影響することになるという。 「声質や発声は大事ですけれども、やっぱり映像があると人の意識が分散するので、声だけじゃ判断されない。 すごく覚えているのは、ある局の面接に行った時に写真だと背が小さく見えたらしくて、『大きいね』と何度も言われたことです。あちらとしては小柄な子が欲しかったらしく、マイナス要素になってしまいました。 世の中で起きていることへの関心や、自分の経験からどう物事を捉えるか、機転の利かせ方など、努力して身につけられる点はもちろん大事です。でも、自分の努力では変えられないところも審査対象になってしまうんです。…

第100回「全国高校ラグビー」の組み合わせ抽選会 大会には史上最多の63校が出場(MBSニュース)

MBSニュース 12月27日に花園ラグビー場で開幕する「全国高校ラグビー」の抽選会が、12月5日に行われました。  抽選会は、新型コロナウイルス感染防止のため、大会委員の代理で行われました。  100回目を迎える今大会には、史上最多の63校が出場します。近畿から出場するのは9校です。このうち、大会初日の27日には、7大会連続出場となる京都成章が登場。28日には、兵庫の関西学院が5大会ぶりに花園の舞台に立ちます。同じく28日は、前回準優勝の奈良・御所実業が兵庫・報徳学園との関西対決に臨みます。東海大大阪仰星は、唯一2回戦からの登場となります。  第100回全国高校ラグビー大会は27日に開幕します。Source : 国内 - Yahoo!ニュース

「はやぶさ2」カプセルJAXAが回収 簡易分析へ(テレビ朝日系(ANN))

All Nippon NewsNetwork(ANN) オーストラリアの砂漠に着陸した小惑星探査機「はやぶさ2」のカプセルが発見され、日本時間の6日午前7時半すぎにカプセルは回収班によって回収されました。  はやぶさ2のカプセルは午前2時半ごろに大気圏に突入して、上空で火球として観測されました。その後、カプセルはオーストラリアの砂漠に着陸し、日本時間の午前5時前にヘリコプターでの捜索で発見されました。カプセルの中には小惑星「リュウグウ」の砂が入っているとみられ、JAXA(宇宙航空研究開発機構)が回収に向かっていましたが、日本時間の午前7時32分、回収班によって回収されました。カプセルはヘリコプターで近くの実験室に運ばれ、ガス採取装置で小惑星「リュウグウ」の物質から放出されたと考えられるガスを取り出し、簡易分析を行うということです。一方、カプセルを分離したはやぶさ2は早くも別の小惑星の探査に向かいました。Source : 国内 - Yahoo!ニュース

農業でSDGs推進 全国初の条例 滋賀県(日本農業新聞)

 滋賀県は、国連の持続可能な開発目標(SDGs)の達成に向けた取り組みを農業分野で進めるための条例を制定する。持続可能な農業の推進を「県の責務」と明記。県内農業を取り巻く課題に全般的に取り組み、生産者が将来にわたって営農活動を継続できるようにするのが狙いだ。県によると、農業分野のSDGsを前面に掲げた条例は全国で初めて。  制定を目指すのは「持続的で生産性の高い滋賀の農業推進条例」。県議会定例会議で21日に採決される見通しで、来年4月の施行を目指す。  県はこれまで、2003年に「滋賀県環境こだわり農業推進条例」を施行するなど、環境に配慮した農業に全国に先駆けて取り組んできた。ただ近年は生産者の減少や米の需要縮小、気候変動など、農業を取り巻く状況が一変。「環境問題だけでなく、課題全般に取り組む必要がある」(県農業経営課)と条例制定に乗り出した。  条例案では、県の責務として、持続的で生産性の高い農業の推進に向けた施策を「総合的に策定し、実施するものとする」と明記。生産力の向上や環境保全対策に取り組むよう求める。  具体的には、県はスマート農業や良質な土づくりの他、気候変動に適応した新品種や栽培方法の開発に取り組む。生産性を高めて農業所得の向上につなげ、県内生産者の経営安定や県内での新規就農の機運につなげる狙いがある。  生産基盤の維持にも取り組む。米の需要が大きく落ち込む中、円滑な転作を支援して水田フル活用を後押しする他、中小規模の農家や兼業農家など多様な生産者の確保を進める。  18年に廃止された主要農作物種子法(種子法)の基本事項を盛り込んで、米、麦、大豆の種子の安定供給にも取り組む。  環境保全対策では、農薬と化学肥料の使用量を半分以下に抑えた「環境こだわり農業」の推進や、廃プラスチックの抑制に取り組む。その他、県育成品種の知的財産権の保護を進める。  県は「県内生産者が将来にわたって営農活動を続けられる環境づくりを進めたい」と意気込む。Source : 国内 - Yahoo!ニュース

からかい乗り越え…高1で吃音告白、周囲が変わった(西日本新聞)

 話すときに言葉が出にくかったり、同じ音を繰り返したりする吃音(きつおん)。周囲の理解や支援を得られず自ら命を絶つ人もいる。吃音がある久留米大4年の亀井直哉さん(22)=福岡県篠栗町=は音読の授業や同級生たちのからかいに悩まされたが、周囲に吃音のことを公言することで理解を広げ、乗り越えてきた。目標は言語聴覚士。吃音に悩む仲間を支える存在を目指す。 【写真】福岡言友会が開く例会。人前で話す練習にも  亀井さんが自分の発話に違和感を持ったのは小学校高学年。授業中に何度も言葉に詰まり、話の冒頭に「あのー」「えーっと」と付けて、その場をやり過ごすようになった。  中学に上がると状態は悪化。朝の出欠確認も「はい」と返事ができず「は、は…」と詰まった。同級生から笑われ、まねされた。学校に行くのも嫌に 国語の朗読は特に苦労した。うまく言おうとすると喉が締め付けられるようになる。運動会の感想文の発表では前夜、原稿用紙2枚余りを暗記して臨んだが、5分間の制限時間内に半分しか読めなかった。教師は「無理に全部言わず省略すれば良かったね」と見当違いの言葉で気遣った。授業中、挙手しなくなった。学校に行くのも嫌だった。  「吃音」という言葉を知ったのは中学3年の冬。スクールカウンセラーから指摘された。知ったからといって、状況は何も変わらない。「これからどうやって生きていくんだろう」と頭が真っ白になった。「皆に吃音のことを話してみない?」 高校1年の夏、九州大病院の吃音外来を受診した。医師の菊池良和さん(42)と一緒にメトロノームのリズムに合わせて本を音読。言語聴覚士の指導も受け、発話を練習した。ようやく光が見えた気がした。  一方、高校でも笑われることは続いていた。言語聴覚士に相談すると「皆に吃音のことを話してみない?」と提案された。担任には入学後すぐに知らせていたが、同級生には伝えていない。「楽になれるのなら…」。うなずいた。授業中も気楽に 数日後、亀井さんは教壇に立った。隣で担任が皆に語りかけた。「彼の話し方に違いがあるのは気付いていると思う。吃音という一種の病気だ。からかったりまねしたりすることはやめよう」。亀井さんは「よろしくお願いします」と声を絞り出した。  放課後、心配とは裏腹に友人は普通に接してくれた。心を覆っていた分厚い雲が晴れるようだった。授業中も気楽になった。Source : 国内 - Yahoo!ニュース

免田さんの妻「自由になって穏やかになった目、印象的」

 「もう、寂しいだけです」。福岡県大牟田市内の斎場で、親しい知人10人ほどで営まれた免田栄さんの通夜の席で、妻の玉枝さん(84)は声を震わせた。  免田さんの無罪が確定した翌年に結婚。自由の身になった免田さんの鋭かった目つきが2、3年すると穏やかになったのが印象的だった。「拘置所で毎朝、扉の監視窓から死刑執行を告げに来ないかと見張っていた。だから目つきが鋭くなったんだ」と話していた。  2017年秋ごろ、免田さんが急に歩けなくなり病院に入院。高齢者施設に移り、1年半ほど前からは妻の玉枝さんも同じ施設で暮らしていた。ビールと焼酎が好きで、施設でもつい最近まで飲んでいたという。ただ、今春からはコロナ禍で、外部からの面会が制限され、親しい友人も頻繁には会えない状況だった。玉枝さんによると、免田さんは亡くなる直前まで普段と変わりない様子だった。  免田さんとの結婚は2人の兄に反対されたが、「結婚は間違っていなかったと思う」と玉枝さん。死刑制度廃止のフォーラムで、免田さんの海外での講演にも付き添ったことも思い出だ。「日本の死刑制度廃止を見ずに逝ってしまったことは残念」としつつ、最後は笑顔で「免田に会えていい人生でした」と語った。  元大牟田市職員の川上洋さん(78)は免田さんが大牟田に移り住んでからの35年間、生活を支え続けた。  免田さんは晩年、年金受給資格… 2種類の会員記事が月300本まで読めるお得なシンプルコースはこちらSource : 社会 - 朝日新聞デジタル