【朝日新聞ポッドキャスト】子どもへの性暴力⑤ 義父に性交を強いられ、望まない妊娠を4回も繰り返した女性がいます。彼女はいま服役中です。追い詰められ、我が子を手にかけたからです。ですが、事件は彼女が自首することで初めて明るみに出ました。しかも、性暴力については義父は罪に問われていません。 今もなお、多くの性被害が見過ごされているのでは。法制度に問題はないのか。文通をしながら取材を続けてきた大久保真紀編集委員が語ります。朝日新聞ポッドキャストでお聞きください。主な内容は以下の通りです。 ・「お母さんがつかんだ幸せを壊すのか」 ・全面否認に転じた加害者の義父 ・彼女に会いたい、居場所がわからない ・暴行や脅迫がないと、罪ではない? 音声の主な内容をテキストでも確認していただけます(音声の内容をそのまま書き起こしたものではありません) ◇ Q:この女性は、今も服役中なんですね。 A:はい。刑務所にいます。彼女は30代半ば。小さい時に母親が離婚をして新たに結婚し、義父ができました。その義父から性暴力を受けてきた。1回だけではありません。何回も、何回もです。 義父はアダルトビデオをいっぱい持っていた。中学生の時、興味本位で見ていたところを見つかり、「なんだおまえ興味あるんか」と性交をさせられました。 「やめて」と言ったのだけれど、「おまえ、せっかくお母さんがつかんだ幸せを壊すのか」などと言われ、拒否できないようにされてしまったんです。 彼女の母親はネグレクト(育児放棄)で、しかも彼女に暴力を振るってきましたが、それでも彼女は母親のことが好きなんですね。虐待を受けている子どもは大体、どんな親でも親のことは好きです。 義父からの性暴力は、中1の時から始まり、中3の時に妊娠します。義父に相談すると「あ、そうか」という反応だったそうです。…
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