【朝日新聞ポッドキャスト】動物園① 余る動物、どこへ行く? 動物園、好きですか? 日本におけるその歴史はおよそ140年。かわいがられ、愛される動物がいる一方、様々な理由で園を去っていく動物もいます。どこへ行くのか。なかには「いつかは、食卓に上がるんでしょうね……」という動物も。 動物にまつわる問題の取材を続ける、特別報道部の太田匡彦記者に話を聞きました。朝日新聞ポッドキャストでお聞きください。主な内容は以下の通りです。 ・ゴルフ場で死んだシマウマ ・なぜライオンはタダで譲られたのか ・「動物商」ってどんな人たち? ・オスは「やっかい」、幸せはどこに 音声の主な内容をテキストでも確認していただけます(音声の内容をそのまま書き起こしたものではありません) ◇ Q:動物園には「余剰動物」がいるそうですね。 A:愛知県豊橋市にある豊橋総合動植物公園にいるオスライオンの「アース」は、広島市安佐動物公園で生まれ、タダで豊橋市に譲られました。動物園で生まれ、成長するにつれてスペースの問題などで飼いきれなくなり、引受先を探さなければいけなくなる動物を、動物園業界の中では「余剰動物」と呼んでいます。 安佐動物公園では、アースと同時期に計3頭のライオンが生まれました。子どものうちはいいけれど、成長したライオンを3頭も飼育していく余裕はない。そこで別の園に移ることになりました。動物交換でうまくマッチングするなどすれば良かったのですが、うまくいかず、無償での譲渡になりました。ペットの犬や猫の方が、高値で取引されています。 Q:なぜ、動物園で余剰動物が生まれてしまうのでしょうか。 A:動物園では様々な動物を繁殖して増やしていますが、スペースや予算に限りがあって、大きくなると飼いきれなくなるのです。特にネコ科のライオンは子どもが生まれやすい。メスの発情期に交配すれば、基本的に100%子どもが出来ます。でも、大きくなったら、近親交配や闘争のリスクが高まり、同じスペースで飼えなくなる。そういう事情があります。 Q:なぜ余剰動物の取材を始めたんですか。…
3 ans Il y a