渋谷の真ん中、深夜にコンビニ強盗 男が3万円奪い、徒歩で逃げる

 2日午後11時25分ごろ、東京都渋谷区宇田川町の「ファミリーマート渋谷オーチャードロード店」から、「店に強盗が入り、包丁を突けつけられて金を渡した」と110番通報があった。男に現金3万円を奪われたといい、警視庁が強盗事件とみて調べている。 渋谷署によると、男はカウンター内の20代の男性店員らに包丁のようなものを示して「金を出せ」と脅迫。3万円を奪って徒歩で逃げたという。当時、客はおらず、けが人はいなかった。 男は50代ぐらいで、身長160~170センチで小太り。白いマスクをつけ、茶色のジャケット、黒色のズボン、灰色のスニーカーを着用していたという。(福岡龍一郎)Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

数学者の「遊びが本気に」 何個つなげても無限に回せる図形 特許も

【動画】何個つなげても無限に回せる図形「メビウス・カライドサイクル」を数学者が発見し、特許取得 四面体をリング状につなげてクルクルと回すことができる折り紙「カライドサイクル」。遊んだ人もいるかもしれないが、この折り紙、つなげる四面体の数を増やすと回しにくくなる。いくつ増やしても回せる幾何学図形は存在するか。数学者が挑戦した。 2016年・沖縄。九州大マス・フォア・インダストリ研究所教授の鍛冶(かじ)静雄さん(43)は、研究集会で仲良くなったドイツの数学者に、あの話を振ってみた。「このおもちゃを数学の問題として扱えるだろうか」八つ以上でもずっと回せる? カライドサイクルは、同じ形をした図形が数珠つなぎに連なったもので、クルクルと回すことができる。だが、つなげる図形の数を八つ以上に増やすと、たわんで回しにくくなる。 以前、学生の卒業研究として、この不思議な折り紙を調べる課題を与えたが、自分の方がハマった。 八つ以上でもずっと回せる図形は存在するだろうか。家で折り紙を手に考えていたら「また遊んでいるの?」と妻から言われた。頭から離れなかった。 鍛冶さんの専門は、モノの形に潜む性質を調べるトポロジー(位相幾何学)。 ドーナツとコーヒーカップを「同じもの」とするのがトポロジーの面白いところ。なぜなら、穴が一つだけなので、連続的に変形させることができるからだ。厳密さにこだわらず、柔軟にアプローチする手法だ。 そんな抽象的な概念で、このおもちゃを捉えられないか。話しかけた数学者と「面白そう」と意気投合。さらに別の数学者も入り、共同研究が始まった。 「元々はお遊び。数学者が本気でやる仕事ではないかもしれません。でもここまで発展するとは思ってもいませんでした」オイラーもサーストンもハマった 実は、カライドサイクルが見せるようなモノの「動き方」は、社会と密接につながっている。 18世紀、ジェームズ・ワットは、いくつかの剛体をジョイントでつないだ機械を思いついた。蒸気の力で生じる直線的なピストン運動を、回転運動に変換する蒸気機関を開発。機関車や蒸気船がつくられ、産業革命が花開いた。 これらの機械は「リンク機構」と呼ばれ、車のワイパーや電車のパンタグラフ、折り畳み傘などの構造、蒸気機関などの動力を伝えるものとして応用される。「てこ」もその一つだ。 ただ、新たに設計したり、動きを数学的に解析したりするのは至難の業。近代数学の礎を築いたレオンハルト・オイラーや、天才数学者ウィリアム・サーストンなど、名だたる数学者も挑戦した。 そんな難問に鍛冶さんも挑んだ。 まず、カライドサイクルの形状を、複雑な二次方程式に置き換えて連立させた。 答えを一つ一つ直接解くのは難しい。そこで、答え全体がつくる図形を考え、それをトポロジーの力を借りて調べていった。 木を見ず森を見て、答えに近づく方法だ。代数、幾何、解析をつなぐ交差点 計算により、特別な形の図形が出てきた。8個つなげるとクルクルと回せる。 普通、つなぐ図形の数を増やせば、色んな動きをしてたわむが、10個でも20個でもなめらかに回った。 厳密に計算された図形のなせるわざだった。 驚いたのは、豊潤な数学が現…Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

9人犠牲の笹子トンネル事故から11年 遺族は第三者委の設置求める

 山梨県大月市の中央道笹子トンネルで2012年に天井板が崩落して9人が亡くなった事故は2日、発生から11年になった。現場近くであった追悼慰霊式に約50人が参列し、犠牲者を悼んだ。 参列者は慰霊式に先立ち、事故が起きた午前8時3分に黙禱(もくとう)を捧げた。その後開かれた慰霊式で、中日本高速道路(名古屋市)の小室俊二社長は改めて謝罪。事故後に入社した社員が全体の4割近くになったとし「事故の記憶と教訓を風化させないよう、安全を最優先に、人材を育てていく」と再発防止を誓った。 遺族の追悼の言葉では、松本玲さん(当時28)の父・邦夫さん(72)=兵庫県芦屋市=が「事故後変わっていないのは、深い悲しみ、そして事故の原因が明らかにされていないことだ」と述べ、事故の原因や背景を調べる第三者委の設置を求めた。 天井板劣化を見逃した社内構造の不備を明らかにするべきとし「事故は起こらないという思い込みはどこからきたのか。点検・補修をないがしろにする思想はどのように形成されたか。公正・公平かつ多様な観点から検証が必要」と訴えた。中日本高速社長「追加の調査しない」 遺族側が求める第三者委員会…Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

秘境を走る、まぼろしの現役「国鉄」 日本一のスイッチバック18段

【動画】立山砂防トロッコディーゼル機関車 運転台付き前面展望=筋野健太撮影 1987年に分割民営化され、JRの発足とともに消えた日本国有鉄道、通称・国鉄。 実は今でも国が管理する現役の「国鉄」の路線が残っている。 3千メートル級の山々が連なる北アルプスの玄関口、富山県立山町。緑が深い渓谷を縫うように続く鉄路を、ディーゼルエンジンの音を響かせて走る機関車が現役の「国鉄」。立山砂防工事専用軌道、通称立山砂防トロッコだ。記事後半では、前面展望と同時に列車最後部から撮影した「後方展望動画」を全線ノーカットで収録。スイッチバックする路線の全貌をご覧いただけます。急斜面で「連続18段」小回りの秘密は線路幅 砂防施設建設に使う資材や人…Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

年間公募枠780人の狭き門、あこがれの秘境路線 立山砂防トロッコ

筋野健太2023年12月3日 8時10分 乗りたくてもなかなか乗れない鉄道。 そんな鉄道ファンがあこがれる路線が、北アルプスの山々のふもと、富山県立山町にある。立山砂防工事専用軌道、通称立山砂防トロッコだ。沿線が深い雪に覆われる冬を前に運行を終え、来年6月上旬の再開を待つ。 立山砂防トロッコは、労働安全衛生法に基づいて国土交通省北陸地方整備局立山砂防事務所が管理する工事用軌道。砂防施設建設に使う資材や人員の輸送を担うために設置された軌道だ。 立山黒部アルペンルートの玄関口、ケーブルカーの立山駅と同じ千寿ケ原の立山砂防事務所前から、立山カルデラ入り口にある水谷連絡所までの17.7キロメートルを最高時速約18キロで、約1時間45分かけて結ぶ。 路線の標高差は640メートル。トロッコは常願寺川に沿う路線を、木々が生い茂る森の隙間をくぐり抜けるように上っていく。途中、形状が異なるいろいろな砂防ダムや土砂崩れの跡も見ることができる。 路線最大の見どころは日本一の連続18段スイッチバックだ。列車は樺平(かんばたいら)の急斜面をジグザグに前進、後退を繰り返して上がったり下ったりし、高低差約200メートルを一気に上っていく。 トロッコは普段は、砂防工事や保線工事に携わる人たちや工事用の資材、終点の水谷にある宿舎で生活する約200人の作業員の生活物資などを運んでいて、旅客輸送はしていない。 だが、1984年からは、立山カルデラや砂防工事の体験学習会のために一般客でも乗車できるようになった。砂防事務所に隣接する立山カルデラ砂防博物館や富山県が主催していて、参加は公募制。個人・団体合わせて年間の最大参加人数枠は780人ほどで、今年の倍率は最大11.5倍と人気は高い。 トロッコの運行は例年6月上旬から10月下旬まで。トロッコに乗車する体験学習会は7~10月に個人、団体向けに毎週3回開かれている。(筋野健太)有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません 【締め切り迫る】紙面ビューアー機能も使えるプレミアムコースが2カ月間無料!お得なキャンペーン中!詳しくはこちら Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

求ム「笑ってジワる」歴史論文 「オタク」は研究者に転じ、決意した

 「一瞬笑えて、後からジワジワ考えさせられる」。そんな歴史学の論文だけを掲載する、新しい学術誌の創刊に向けた動きが進んでいる。 学生に歴史学の面白さを伝えるのが目的で、「イグ・ノーベル賞」の歴史部門とも言えるような存在になれば、と関わる研究者は期待を込める。硬派なテーマや専門的な内容の学術誌がほとんどの中で「笑い」に焦点をあてたものは珍しいという。愛好家、一般の人からも募集 雑誌名は、ラテン語で「冗談のような歴史」を意味する「Historia(ヒストリア) Iocularis(イオクラリス)」。創刊に向けて、「笑えて考えさせられる歴史学論文」(3万2千字以内)や「史料調査の中で見つけた誰かに言いたくなる小ネタや論文の構想」のコラム(1万2千字以内)などを募集している。来年7月ごろに電子ジャーナルとして発行する予定だ。 投稿は、大学の学生や研究者に限らず、他の仕事をしながらも歴史の研究を続ける愛好家や、一般の人からも幅広く受けつける。大学の教員が務める編集委員の査読を経て、掲載を決める。集まった論文は大学の講義で活用され、読み物としても楽しんでもらいたいという。 発起人は、京都府立大学文学部の池田さなえ准教授(35)。6月に創刊準備室を立ち上げた。「歴史オタクから研究者に転じた」と自称する池田さんは、高校生のときに読んだ司馬遼太郎の小説「幕末」がきっかけで、日本史の「沼にはまった」。元歴史オタクはなぜ、自ら学術誌の創刊を手がけることになったのでしょうか。背景には若手研究者の共通の悩みがありました。 歴代総理大臣の写真を眺め…Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

八丈島に40センチの津波 日本の広い範囲で観測 フィリピン地震

気象庁は太平洋沿岸の広い範囲に津波注意報を発表。会見で海の中や海岸から離れるよう呼びかけた=2023年12月3日午前2時1分、東京都港区の気象庁、大山稜撮影 [PR]  2日午後11時37分ごろ、フィリピン南部ミンダナオ島付近を震源とする地震が起きた。気象庁によると、地震の規模を示すマグニチュードは推定7・7。この影響で3日未明にかけて、日本の太平洋沿岸の広い範囲で津波が観測された。 観測された津波の高さは八丈島八重根で40センチ、神津島、八丈島神湊、和歌山県の御坊市と串本町、高知県土佐清水市、鹿児島県奄美市で各20センチなど。 気象庁は津波注意報を出し、海から出て海岸から離れるよう呼びかけている。同日午前5時時点で注意報が出ているのは次の地域。千葉県内房、伊豆諸島、小笠原諸島、静岡県、愛知県外海、三重県南部、和歌山県、徳島県、高知県、宮崎県、鹿児島県東部、奄美群島・トカラ列島、宮古島・八重山地方。 予想される津波の高さはいずれも1メートル。すでに津波が到達している可能性がある。(大山稜)Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

二階派も1億円超の収入不記載か パー券ノルマ超え 地検が立件視野

 自民党の派閥が開いた政治資金パーティーをめぐる問題で、最大派閥「清和政策研究会」(安倍派)のほかに「志帥会」(二階派)も、所属議員が販売ノルマを超えて集めた分を、派閥の政治資金収支報告書の収入に記載しない運用をしていた疑いがあることが、関係者への取材でわかった。不記載の総額は、直近5年間で、安倍派と同様に1億円を超えるとみられる。キックバック分は記載 両派とも不記載分の収入は議員側にキックバックしていたが、安倍派は支出にも記載せずに裏金化していた一方、二階派は支出には記載していたという。悪質性は安倍派の方が強いとみられるが、二階派も収入の不記載額は大きく、東京地検特捜部は二階派についても政治資金規正法違反(不記載・虚偽記載)容疑での立件を視野に調べている模様だ。安倍派と二階派の違いは? 関係者によると、一般的に自…Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

知人の男「6月7日に奥多摩へ」 不明直後に死亡か 18歳女性遺棄

 東京都江戸川区の会社員野本結梨香さん(当時18)の遺体を山梨県内に遺棄したとして交際相手と知人が逮捕された事件で、知人の男が警視庁に「6月7日から8日にかけて奥多摩に行った」と供述していることが捜査関係者への取材でわかった。野本さんは6月7日に外出して行方不明になっており、警視庁は外出してまもなく亡くなり、遺棄されたとみている。 捜査1課によると、野本さんは6月7日午後7時ごろ、行き先を告げずに自宅を出て以降、行方不明になった。同課は6月上旬ごろに山梨県東部の山林に野本さんの遺体を遺棄した疑いで、会社員の堀俊哉容疑者(30)を11月28日に、野本さんの交際相手で自称防水工の渥美遼馬容疑者(31)を12月1日に逮捕した。 堀容疑者は、渥美容疑者から一緒に奥多摩に行くよう依頼され、「ゆっくり走ったり、指示された場所に止まったりした」とも供述しているという。 外出翌日の6月8日、野本さんのLINEアカウントから勤務先の関係者に「体調が悪いので休む」との内容が送られていたことも判明。警視庁は、事件発覚を遅らせるために渥美容疑者が送った可能性があるとみている。7月には野本さんの飲食宅配サービスのアカウントから注文履歴もあったという。 父親や知人がメッセージを送ると返信が来たり既読になったりしていたが、10月末ごろ既読にならなくなったという。 渥美容疑者は死体遺棄容疑を認め、堀容疑者は「渥美に奥多摩に行って欲しいと言われた」などと供述しているという。(増山祐史、遠藤美波、長妻昭明)18歳女性の死体遺棄事件の経緯5月   野本結梨香さんの交際相手の渥美遼馬容疑者(31)が車を借りる6月7日 野本さんが東京都江戸川区の自宅を出る6月上旬 野本さんの遺体が山梨県の山林に遺棄された疑い7月   渥美容疑者が借りた車が江戸川区内で見つかる     後部座席に血があり、警視庁が採取10月末  野本さんのSNSに「既読」がつかなくなる11月4日 野本さんの父親が行方不明者届を出す  上旬 渥美容疑者が放置した車の血液が野本さんのものと判明  12日 警視庁が渥美容疑者の自宅を逮捕監禁容疑で家宅捜索     血のついた靴が見つかる  21日 警視庁が車を横領した疑いで渥美容疑者を逮捕  27日 野本さんの遺体が山梨県の山林で見つかる  28日 死体遺棄容疑で渥美容疑者の知人の堀俊哉容疑者(30)を逮捕12月1日 渥美容疑者を死体遺棄容疑で再逮捕(捜査関係者などへの取材による)Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

知床事故で犠牲、28歳男性の遺志継ぐ奨学金 20日まで希望者募る

滝口信之2023年12月2日 15時00分 北海道斜里町の知床半島沖で昨年4月、26人が乗った観光船が沈没した事故で亡くなった福島県会津若松市の青年がいた。小池駿介さん(当時28)。仕事に情熱を傾けた彼の遺志を引き継いでもらおうと奨学基金が設立された。返済義務のない奨学金制度で、20日まで希望者を募集している。 小池さんは福島県内外でスーパー約70店舗を展開する「リオン・ドールコーポレーション」(同市)の社長の長男で、2019年から取締役を務め、21年からは栄川酒造(磐梯町)の取締役にも就いていた。 小池さんは留学中に訪れたスコットランドでウイスキーに出会い、栄川酒造で新規事業としてウイスキー製造に情熱を注いでいた。そんな矢先、北海道に出張中、週末に時間ができたため訪れた知床で事故に遭った。 その後、遺族やリオン社の取引先が中心となり、6月に基金が設立された。ウイスキー製造などに強い気持ちで取り組んだ遺志を次世代に引き継ぎたい、という思いからだ。「小池駿介奨学基金」と名付けられた。小池さんの遺産や、遺族や親族、リオン社員などの浄財をあてるという。 会津若松市内の県立高校6校に通い、来年4月に国内の大学や専門学校に入学する生徒が対象。初年度は一時金100万円、卒業まで月額2万円を給付する。毎年10人程度を募り、今年の募集は20日まで。 1日には県教育委員会の大沼博文・教育長がリオン社を訪れ、「多くの高校生がこの奨学金制度を活用して夢を実現できるよう育っていってほしい」と述べ、感謝した。リオン社の安西靖雄・副社長は「(小池さんの)遺志を受け継いで、微力ながらお役に立てるようにしたい」と話した。 問い合わせは基金事務局(0242・26・2111)。(滝口信之)有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません 【締め切り迫る】紙面ビューアー機能も使えるプレミアムコースが2カ月間無料!お得なキャンペーン中!詳しくはこちら Source : 社会 - 朝日新聞デジタル