「悪魔の電波が」乱れる手紙 袴田さんの姉「残された時間長くない」

 袴田巌さんは逮捕後の1967年から死刑確定後までの20年超、獄中から家族らに手紙を出し続けていた。司法への期待と絶望、獄中での日々、そしてむしばまれていく精神――。数千枚の手紙からその半生をたどる。     ◇ 1980年代、冤罪(えんざい)の可能性が指摘されていた複数の死刑確定事件で再審が開かれ、無罪判決が続いた。だが、同じように冤罪と訴えてきた袴田巌さん(87)に、大きな動きはなかった。変わらず、収監先の東京拘置所で連日、手紙をしたためる日々が続いた。 このころ、姉の秀子さん(90)に連日届いた便箋(びんせん)には、日記のように日付と天気が書かれ、刑務所内の生活や再審請求、キリスト教、ボクシングへの思いなどがつづられていた。 そんな中、文面には異変が見え始める。…Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

霊園運営巡り食い違い「出入り禁止」 住職との間に何が 納骨堂殺人

 東京都足立区の源証(げんしょう)寺の納骨堂で7月、住職が殺害された事件で、逮捕された墓石販売会社代表の男らと住職の間には、寺の霊園の運営を巡って様々な食い違いがあったことが捜査関係者への取材でわかった。警視庁は食い違いから男らが住職に恨みを募らせ、事件を起こしたとみている。起訴内容を否認 東京地検は27日、墓石販売会社代表の斎藤竜太被告(50)と、役員の青木淳子被告(63)を殺人罪などで起訴した。捜査関係者によると、2人とも起訴内容を否認しているという。 浄土宗系寺院の源証寺は、500年近い歴史を持つと伝わる古刹(こさつ)だ。寺と、墓石販売会社「鵠祥堂(こくしょうどう)」(千葉県鎌ケ谷市)は2020年3月、ある契約を交わした。源証寺が近隣に持つ土地について、鵠祥堂が整備を担い、墓石販売で回収して利益も得る計画だった。 捜査関係者によると、交わされた契約書は数枚で、霊園運営の権利や義務が書かれていたが、細かい決まりまではなかったという。良好だった関係、運営方針めぐり一転 鵠祥堂は13年、代表取締役…Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

あるがままのビオトープ「創作にも影響」漫画家・大童澄瞳さんに聞く

 「ビオトープ」を称する商品の中に、外来種が入っている例がある。観賞用の水草がちぎれて流出し、地域の外来種として定着する可能性も指摘される。 ビオトープはどうあるべきか。「映像研には手を出すな!」で知られ、自宅につくったビオトープの観察が創作にも影響しているという漫画家の大童澄瞳(おおわらすみと)さんに話を聞いた。連載 ステルス外来種 淡水魚の種類が豊富な岡山平野。その水辺の「外来種」は名が知れた生き物だけではなく、人知れず息づく種も。現状と課題を追いました。 ――どのようなビオトープをつくったのですか 関東の自宅の庭には、ひょうたん形の樹脂製の池と、「トロ舟」などと呼ばれるコンテナが5個、地面を掘ってつくった池が二つあります。 コンテナは地面に埋めるように置き、素掘りの池はベントナイトという粘土を敷いて遮水し、雨水がたまるようにしました。 ――どうしてビオトープをつくったのですか 周りに自然がない住宅街で育…Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

大阪・天満駅近くのすし店でガスコンロが爆発 客ら約10人が軽傷か

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大トカゲ、目撃情報から4日後に捕獲 撮影中の報道関係者が偶然発見

 体長60センチの大型のトカゲが27日、香川県小豆島町の路上で捕獲された。同じ個体とみられるトカゲは23日から近くで目撃されており、香川県警小豆署や同町職員らが捜索していた。 同署によると、トカゲが最初に見つかったのは23日昼で、町内を車で通った住民が目撃し、住民の知人が通報した。 それから4日が経った27日午後1時半ごろ、最初に発見された場所近くで撮影していた報道関係者らがトカゲを発見。近くの住民からあみなどを借りて、捕獲したという。 トカゲが目撃されてからの4日間、同署は安全のため、小中学生の登下校を見守っていた。けが人は確認されていないという。 同署は、捕獲されたトカゲは、色や大きさなどから23日に目撃された個体と同一とみている。海外に生息する「オオトカゲ」の一種で、ペットとして飼われていたものが逃げ出した可能性があり、署は拾得物としてトカゲを保管し、飼い主を探している。(内海日和)Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

「捕まって良かった」 少年院でやっと学べた日本語、芽生えた夢

 日本の開国を求め、米国ペリー提督が170年前に上陸した神奈川県横須賀市の海岸に久里浜少年院はある。 ここに、日本語での意思疎通が難しい少年を受け入れる「国際科」が設けられ、今年で30年になる。 ブラジル人の少年たちが受けていたのは、小学生新聞の記事を読んで、意見や感想を述べ合う授業だった。 ある少年が選んだのは、家畜の飼育環境の改善についての記事。「広いところで色んなものを食べたり、仲間と遊んだりは、大事なことと思います」。別の少年がこう発言した。「自分たちも自由に行動はできないんですけど……」 先生は穏やかで、生徒たちの表情も明るい。だが、ここは学校ではなく、高い塀に囲まれた少年院だ。 少年たちは背筋を伸ばして座り、発言の前後には大きな声であいさつをする。日本生まれでも日本語が話せず 久里浜少年院に全国初の国際科が設けられたのは1993年のこと。 その3年前、労働者不足を背景に入管難民法が改正され、日系外国人が定住できるようになった。工場のある地方都市などで主にブラジル人の世帯が一気に増えた。 学齢期の子どもも急増したが、日本語ができない彼らを教育する仕組みは十分になく、学校や社会から疎外されていく少年も現れた。 久里浜少年院は「日本人と異なる処遇上の配慮」を要する男子の施設で、日本語での意思疎通がほぼできない少年も受け入れている。 取材に応じた16歳の少年は日本語で十分に会話ができた。落書きや窃盗など罪を重ね、10カ月ほど前にここへ来た当初は、日本生まれなのに職員とほとんど話が通じなかったという。 小学校の途中でブラジル人学…Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

楽器が足りない!をアプリで解決したい 吹奏楽部員のひらめき

 学校の吹奏楽部で足りない楽器、余った楽器を学校間でうまく貸し借りできたら――。そんな問題を解決できるアプリを高校生が開発中だ。来年の運用開始を目指し、30日までクラウドファンディング(CF)で支援を呼びかけている。 開発するのは、福井県立武生東高校2年の山下友輝さん。中学から吹奏楽部で活動するなかで、学校備品の楽器の不足や劣化が原因で、やりたい楽器をあきらめる部員がいたり、曲の選択が限られたりするのを目の当たりにしてきた。 同校は昨年7月の県吹奏楽コンクールで、自由曲「マードックからの最後の手紙」に出てくるシップスベルがなく、トライアングルで代用した。そんな現状を何とかしたいと考えていた。 昨年秋、県内と隣の石川県の中高の吹奏楽部40校にアンケートをした。すると、約9割の学校が「楽器不足に悩んだことがある」と回答。一方で、約8割は「使っていない楽器がある」とも答えた。ビジネスプランで学生グランプリ 部員数の変動で不足したり余…Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

大津市役所、移転先は大津駅前か運動公園か 大地震で倒壊の恐れ指摘

 大津市の新庁舎が建つのは、現在地に近い皇子山総合運動公園か、それともJR大津駅前か。老朽化した現庁舎は耐震性能が不足し、市が移転先の検討を進めている。今年度末をめどに候補地を絞り込み、2024年度中に整備に向けた基本計画を作る方針だ。 市庁舎は、皇子山総合運動公園(御陵町)の西側にある。本館が1967年、別館が71年、新館は89年に完成した。巨大なひさしやそれを支える円柱、グレーの外観が特徴的だ。 各課の窓口は本館、別館、新館に分散している。初めて来庁した人にとっては迷路のようだ。「地震が起きたら、床が抜けるかも」 記者室は本館2階にある。記…Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

郵便ポスト6千本ほぼ使われず、リストラ議論 丸型は根強い人気

 全国津々浦々に立っている郵便ポストの4分の1は、郵便物の投函(とうかん)が1日1通以下。ほぼ毎日、1通も投函されないものも少なくないという。そんな、ほとんど利用されないポストの「リストラ」の議論が始まっている。 日本郵便によると、郵便ポストは今年3月末現在、全国で17万5145本。ピーク時(2006年度)の19万2300本からは、約9%減となっている。 今年6月に日本郵便が実施した調査では、約17万本のポストのうち、4万3940本(25・1%)は1カ月当たりの投函量が30通以下にとどまる。さらにこのうち、1日当たり1通も投函されないポストは、6793本(3・9%)あったという。 一方、郵便物の量はこの20年ほどで激しく減っている。ピークだった01年度は263億1400万通あったが、昨年度は144億4500万通。電子メールの普及などが背景にあるとみられ、ほぼ半減に近い状況になったことが分かる。 つまり郵便物が激減する中、それに比べてポストはあまりその数を減らしていない。背景には何があるのか。 それは、郵便ポストが全国で…Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

秋色の「空中散歩」 ロープウェーから眺める紅葉見頃 長崎・雲仙

 長崎県雲仙市の妙見岳(標高1333メートル)周辺で紅葉が見頃を迎え、訪れた人々がひとときの「空中散歩」を楽しんでいた。 山頂付近から徐々にカエデやドウダンツツジなどで山肌が黄色や赤色に染まり始め、秋の訪れを感じさせている。 仁田峠の展望所と山頂を結ぶ雲仙ロープウェイによると、11月上旬ごろまで楽しめるという。 国道57号から入る仁田峠循環道路(約8キロ)では、交通渋滞解消のための実証実験を行う予定。11月5日までの土日・祝日は事前予約をした車両が優先的に通行可能となる。詳細は、雲仙観光局のホームページへ。(日吉健吾)Source : 社会 - 朝日新聞デジタル