「成仏して」我が子の墓を河川敷に 119番知らなかった外国人夫婦

独自有料記事山田みう 有元愛美子2023年7月16日 20時00分 死産だった乳児を河川敷に遺棄したとして、父親でベトナム国籍の男性が6月、埼玉県警に逮捕された。男性は9日後に釈放されたが、警察への通報や火葬など、日本で必要な手続きは逮捕後に知ったという。なぜ我が子を河川敷に「埋葬」することになったのか。男性が取材に、その経緯を語った。 発端は、6月20日午後11時ごろのことだったという。 「タイ!」。就寝中だったグエン・ロン・タイさん(34)は、妊娠21週目の妻(28)の緊迫した呼び声で目を覚ました。 泣き崩れる妻の両手のひらの上に、小さな乳児の姿があった。10月の出産予定日をともに心待ちにしていた、第3子だった。妻がトイレで用を足そうとしたら、便器に落ちてきたという。すでに息はしていなかった。 母国の大学を出て建設業界のエンジニアとして働き、家族のために稼ごうと技能実習ではない就労ビザで来日して5年になる。日本語は不得手だ。月給は28万円。10万円を家族に送った。妻も1年半前、5歳と7歳の子をタイさんの両親に預けて来日し、支えてくれていた。だが2人とも、自宅で死産した場合に日本ではどう対応していいのかわからなかった。取り急ぎ、タイさんが母国の義母に電話をかけて相談すると、涙声でこう言った。 「すぐに広い場所に埋めてあげなさい。お金とあなたたちの洋服も一緒に入れてあげるのよ」「パパとママとベトナムに帰ろうね」 広い場所……。自宅から車で…この記事は有料記事です。残り1193文字有料会員になると続きをお読みいただけます。Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

学術会議の会員推薦、任命拒否の6人含まれず 「前回推薦が継続中」

有料記事村山知博 桜井林太郎 阿部彰芳2023年7月16日 20時10分 日本学術会議は16日、東京都内で総会を開き、秋に改選される次期会員105人の推薦名簿を承認した。菅義偉首相(当時)が任命拒否した6人は新たな名簿に含まれていないとみられる。「3年前の前回の推薦が続いている」との立場で、引き続き任命を求めていく方針だ。名簿は近く政府に提出され、岸田文雄首相が任命を判断する。 学術会議には任期6年の会員が210人いて、3年ごとに半数が新たに選出・任命される。2020年の任命拒否以降では今回が初めての改選となる。任期が10月1日からとなる新会員候補105人を選んだ。 学術会議は選考委員会をつくって、昨年秋に候補者選考の手続きを開始。現会員たちが推薦した候補者を中心に、学術研究団体や大学関係組織、経済団体などにも情報提供を求め、約4千人から絞り込んだ。できあがった推薦名簿が今回の臨時総会で承認された。 105人の名前は公表されていないが、3年前に任命拒否された6人は含まれないとみられる。 これまで梶田隆章会長ら学術会議側は「(6人の)選考プロセスに瑕疵(かし)はなく、6人が任命されない具体的な理由の説明もない」と主張。首相による任命の手続きは終わっていないとの立場で、6人の任命を繰り返し求めてきた。それだけに、6人を今回の推薦名簿に加えれば、当時の菅首相による任命拒否を受けいれたことになる。欠員補充の形で6人任命を求めることも同様に、任命拒否を認めたことになるので難しい。 実は昨年、梶田会長は松野博…この記事は有料記事です。残り1134文字有料会員になると続きをお読みいただけます。Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

学術会議会長、後任への期待語る 任命拒否なければ「もっとできた」

 16日の日本学術会議の総会の最後に、梶田隆章会長(ノーベル物理学賞受賞者)が、この3年間を振り返り、「任命問題や学術会議のあり方問題に力を注がざるを得ず、本来であれば、学術会議としてやるべきことをもっとできたのではないかとじくじたる思いだ」と語った。10月に新たな会員が任命され次第、梶田氏らに代わる新たな執行部が誕生する。梶田氏の発言内容は次の通り。     ◇ 次期会員の候補者選考を無事に終え、今期中に進める事項の方向性や、次期学術会議に引き継ぐべきこと、これから予想される学術会議のあり方問題の新たな段階での我々の考え方などが見えてきたと思っています。本日の総会が第25期の会長として会員の皆様と直接話ができる最後の機会になる可能性が高いと思いますので、この機会をお借りしまして、私の思いを話させていただければと思います。 まず今期は、その初日から、学術会議が推薦した6人の会員候補が任命されないという異常事態の中、始まりました。以来、この問題の解決を私に課せられた最大の課題と認識して、学術会議を運営してきました。「いまだに問題は解決していない」 学術会議側に瑕疵(かし)はありませんので、(翌日の)2020年10月2日の要望書に書いたように、任命されなかった理由を教えていただきたい、任命されていない6人を任命してほしいとの思いで対応してきておりますが、残念ながらいまだにこの問題は解決しておりません。 特に昨年の12月以来、学術…この記事は有料記事です。残り1124文字有料会員になると続きをお読みいただけます。Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

秋田県など日本海側で記録的な大雨 気圧配置が変わらず前線停滞

宮野拓也2023年7月16日 17時23分 停滞した梅雨前線の影響で、東北地方の日本海側を中心に記録的な大雨となった。秋田県や青森県の一部では、14日からの降水量が平年の7月の1カ月分を大きく上回った。 気象庁によると、降り始めから16日正午までのうちの24時間降水量が観測史上最多となったのは、229・0ミリを観測した秋田県能代市など秋田県内の8地点。降り始めから16日午後2時までの総降水量は秋田市仁別で415・5ミリで、平年の7月の1・5倍近くとなった。 この大雨は、梅雨が終わりに近づき梅雨前線が北上し、活発化したことでもたらされた。高気圧が14日から一定の勢力を保って、気圧配置が大きく変わらなかったことから、秋田県など特定の地域で大雨が続いたという。 前線は16日夜ごろに活動が弱まる見通し。ただ、東北地方には暖かく湿った空気の流入が続き、17日も局地的な大雨となる可能性があるとしている。(宮野拓也)有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

阪急京都線で運転見合わせ 南茨木駅で人身事故の影響 

2023年7月16日 16時56分 16日午後4時ごろ、大阪府茨木市の阪急南茨木駅で人身事故があり、京都線の京都河原町駅―大阪梅田駅、千里線の北千里駅―天神橋筋六丁目駅でそれぞれ運転を見合わせている。同社によると、午後5時45分に運転再開の見込みという。京都では祇園祭の前祭(さきまつり)の宵山期間中で多くの人出が見込まれている。有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

ホークスある限り ファンや選手、OB集う店 南海時代から半世紀

 プロ野球・南海ホークスがかつて本拠地をおいた大阪で、選手やファンの交流の場となってきた料理店が50年を迎える。球団が福岡に移転してダイエー、ソフトバンクと名称が変わった今も熱心なファンが通い、元選手らも顔を出す。「ホークスの名がある限り」と――。 7月1日の対埼玉西武ライオンズ戦。ソフトバンクが序盤から4点をリードすると、カウンター席で歓声が上がった。 「南海と違(ちご)うて、つよ(強く)なったなあ」「弱いなりに楽しむのも慣れてるけどな」南海最後の優勝年に開店 水割り片手に昔話に花が咲く。壁や天井は歴代選手の写真やサイン色紙でぎっしり。 大阪の繁華街、道頓堀のビル1階にあるスポーツバー「難波のあぶさん」。2階の土佐料理店「土佐武」とともに、オーナーの武知義一さん(70)が経営する。南海最後の優勝年に開店50年間の歴史を刻んだ店。記事の後半では、ダイエー・ソフトバンク時代のレジェンド・川崎宗則さんも思い出を語ります。 土佐武は1973年10月、南海として最後に優勝した年にスタートした。 同じ高知県出身の妻喜代美さ…この記事は有料記事です。残り1646文字有料会員になると続きをお読みいただけます。Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

Shohei Ohtani hits 33rd homer as Angels end 6-game skid with wild win

ANAHEIM, California – Shohei Ohtani hit his major league-leading 33rd home run as the Los…

Des dieux, des moines et du riz fermenté : la passionnante histoire du saké japonais

Des brasseurs fabriquant du bodaimoto, à Syoryakuji, Nara, le 9 janvier 2023. YOHEI YASUI Les…

「命より原発推進優先された」 最高裁の「壁」克服に策 避難者訴訟

 福島県浪江町津島地区のやぶの中にひっそりたたずむ一軒家。家主であり、津島訴訟の原告、武藤晴男さん(66)は5月、仙台高裁の「現地進行協議」のため訪れた3人の裁判官に訴えた。 「震災から12年以上が過ぎました。私たちはどんどん高齢化し、残された時間が少なくなってきています」 津島は大部分が帰還困難区域のままだ。津島訴訟は地区の約630人が原告になっている。 国と東京電力の責任を求め2015年に提訴し、一審の福島地裁郡山支部は21年、国・東電の責任を認めた。しかし、地域のすべてを除染し、再び暮らせるようにする「原状回復」については退けられた。現在、仙台高裁で係争中だ。 東電福島第一原発事故後、各地に避難した人らが原発事故の責任を求めた訴訟。昨年6月、最高裁が国の責任を認めない判決を言い渡したにもかかわらず、なお闘い続ける弁護士や原告らを追います。 現地進行協議は、原状回復が必要だと裁判官に分かってもらうため、弁護団が申請し実現した。「津島地区も一部で避難指示が解除された一方、大部分は帰還のめどが立たない。裁判官はしっかりと現状を理解してくれたと思う」と、山田勝彦弁護士は話した。 津島訴訟の弁護団は今年に入…この記事は有料記事です。残り1007文字有料会員になると続きをお読みいただけます。Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

大雨の秋田市、冠水で動けず車両放置?相次ぐ JR秋田駅周辺も冠水

滝沢隆史2023年7月16日 13時08分 15日から続く記録的な大雨で、秋田市内では中心部の広い範囲が冠水した。16日もJR秋田駅東口のバスターミナルの一帯は冠水したままになっている。水が引いた地域では、冠水で動けなくなって路上に放置されたとみられる車両が目立った。 市中心部を流れる旭川は茶色い濁流で増水。歩道が数十メートルにわたり、えぐられるように崩落していた。心配そうに川の様子を見ていた男性は「こんなことは初めて。被害が拡大しないことを祈るばかりだ」。 秋田駅と直結する複合施設「秋田拠点センター アルヴェ」には、15日午後から避難所が設けられ、約300人が一夜を明かしたという。 秋田市郊外の女性(75)は、夫と秋田駅前に車で買い物に来て自宅に帰れなくなった。当初は建物の1階にいたが、15日夜に建物内に浸水しそうになり、慌てて2階へ避難したという。 16日朝、「スマホも家に置いたまま。避難に必要なものは何も持っていなかったので困った。早く水が引き、自宅で温かいお茶を飲んでふとんで寝たい」と疲れた様子で話した。(滝沢隆史)有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。Source : 社会 - 朝日新聞デジタル