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絶滅した古代生物、海洋堂がフィギュアで再現 水族館の「妄想」形に

増田洋一2022年4月17日 10時39分 香川県宇多津町の四国水族館で16日、企画展「海洋堂フィギュア×妄想アクアリウム」が始まった。絶滅した古代生物を水族館のスタッフが飼育したら、という妄想を、国内最大手のフィギュアメーカー、海洋堂(大阪府門真市)の塗装・造形師が制作した精巧なフィギュアを飼育ケースに入れて形にした。5月15日まで。 「妄想アクアリウム」のコーナーでは、古田悟郎さんが制作したティクターリクやベルゼブフォ、ポントサウルスといった古代生物のフィギュア5点を展示。「幻想ビバリウム」と「私の好きなトカゲたち」のコーナーでは、古田さんと清水ゆう子さんが制作した始祖鳥やコモドドラゴンなどのフィギュア38点を展示している。 神戸市から夫婦で訪れた会社員の女性(35)は「生物によって質感の違いを塗装などで表現している。海洋堂のこだわりが伝わってきて、かっこよかった」。大阪府から来た大学3回生の女性3人組は「再現度が高くて、模様がいちいち精密」「本物みたい。動いてないのが不思議な感じ」と感想を話した。 また、これまでに海洋堂が制作した動物や人気アニメのキャラクターなどのフィギュア約1100点も陳列している。企画展はイルカ棟1階のレクチャールームで。入館料以外の追加料金は不要。(増田洋一)Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

散歩中に逃走…体長80cmのイグアナ、5日ぶりに発見 警察も出動

黒田早織2022年4月16日 14時48分 兵庫県伊丹市で15日、民家から逃げ出したペットのイグアナが5日ぶりに発見された。「体長が比較的大きく子どもがかまれる恐れもある」として、県警が10人態勢で捜索していた。 伊丹署によると、逃げたのは体長約80センチ、3歳のグリーンイグアナ。13日夜、飼い主の女性が「イグアナがいなくなった。3日間探したが見つからなかった」と交番に届け出た。10日正午ごろ、自宅内を散歩させていた際、開いていた玄関扉から逃げたとみられる。 署は14日に捜索を開始したが見つからなかった。15日午前6時半ごろ、飼い主宅から歩いて10分ほどにある民家の木の上にイグアナがいるのを住民が見つけ、飼い主に手渡した。 けが人は確認されておらず、イグアナも変わった様子はないという。署は「飼い主は逃げ出さないようしっかり管理して」と呼びかけている。(黒田早織)Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

国主導の保育士収入上乗せ、届かぬ「9千円」 そもそも対象外の人も

 岸田政権が掲げるエッセンシャルワーカーの処遇改善策として、保育士らの収入を3%程度(月9千円)上乗せする国の補助事業が始まった。しかし、実際の上乗せ額は1人あたり月9千円に満たない人が大半という。専門家は「国の制度設計に問題がある」と指摘する。保育士たちに賃上げの実感は届くのか。全職員に月9千円は「今後の経営を考えると難しい」 「『9千円』が独り歩きしているようで……。職員には説明しているのですが、申し訳ないです」 東京都内の私立保育園の園長はため息をつく。 国は、3歳児では原則子ども20人に保育士1人など、職員配置に最低限の基準を設けている。それではきめ細かな保育は難しいため、この園では基準の1・5倍の保育士らが働く。このほか、朝夕に短時間勤務する職員も複数いる。 しかし、今回の補助で国から…Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

「起きる前に防ぐ」交通事故 傾向分かるデータの共有、命救う一手に

【動画】みえない交差点 交通事故による死者は昨年、過去最少の2636人となり、ピークだった50年前の6分の1以下にまで減った。エアバッグやABS(アンチロック・ブレーキ・システム)の普及、自動ブレーキの開発などで、車の安全性が向上したこともその一因だ。だが国内外の自動車メーカーを取材する自動車評論家の国沢光宏さん(64)は、メーカーの取り組みだけで今後も事故を減らし続けることは難しいと指摘する。 ――自動車メーカーの安全技術開発は、どこまで進んでいますか。 車の安全技術開発は、「守り」から「攻め」に移ってきています。 車の安全対策は大きく2種類に分けられます。一つは、事故の被害を最小限に抑えるための技術、「パッシブセーフティー(受動安全)」です。シートベルトやエアバッグが代表的です。 もう一つは、事故を未然に防ごうとする技術「アクティブセーフティー(能動安全)」です。ABSや自動ブレーキがこちらに入ります。事故の被害を抑える「守り」も大事ですが、それだけでは事故はなくせません。そのため、メーカーは「攻め」に力を入れています。 ――具体的には。 最新の考え方の一つは、ドラ…Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

色を取り戻した異国の親友 春物に包まれて口にした 「やっと……」

 東京では桜が開花していた。フリーライター井上榛香(はるか)さん(27)と女性(23)を暖かい春の空気が包む。 一緒に洋服を選ぶのはいつぶりだろう。 彼女とは5年来の親友。関西の大学に通っていた夏、大学が企画した留学生とのレクリエーション旅行で、バスの席が隣同士だった。文化も言葉も違うけれど、気があってたくさん話した。彼女の国に留学した時は家族とドライブに連れて行ってくれた。 買い物にもよく行った。長めのスカートが彼女のお気に入りで、パステルカラーが好きだった。いつも、落ち着いた明るい洋服を着ていた。暮らす国が違っても連絡を取り合ってきた。 3月下旬、日本に来た彼女と一緒に買い物に出掛けた。彼女は真っ黒の厚手のダウンジャケットに灰色のスウェットのズボン。春の陽気には不釣り合いで、重く、少しやつれてみえた。とにかく早く服を選ばないと。 店内に入ると、服を選びやす…Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

亡くなった妹に姉の後悔「意地悪しちゃった」 母が向き合う心のケア

 6年前の熊本地震の本震で、宮崎さくらさん(43)=熊本県合志(こうし)市=は次女を亡くした。数年後、長女の言葉をきっかけに、家族を失った子どもにはケアが必要だと感じた。同じ思いをさせたくないと、模索を続けている。 16日午後、宮崎さんは熊本市民病院で花壇を手入れしていた。3年前に植えたフランス菊が満開だった。 次女の花梨(かりん)ちゃんは先天的な心臓病で、2016年1月、この病院に入院した。4月16日の本震で建物が被災し、福岡市内の病院に転院。直後に容体が急変、5日後に亡くなった。4歳だった。8月、災害関連死と認定された。 近所のスーパーに行くと、よく一緒に来ていた花梨ちゃんを思い出し、涙があふれた。道を歩いていて同じ年頃の子を見かけると途端におえつが止まらなくなった。亡くなる前と変わらずにいようと、好きだったギョーザを花梨ちゃんの分も作ったが、誰も食べずに残っているのを見て、苦しくなった。 誕生日も毎年祝った。「ろうそくの火を全然消せなかったよね」。2年ほど経つと、昔を思い出し、家族と少しだけ笑って話せるようになった。通うはずだった小学校に、ランドセルと遺影を持って校門前まで行った。 地震から3年ほどが経ったころ、長女の柑奈(かんな)さん(12)が突然、後悔を口にした。「花梨に意地悪をしちゃった」 花梨ちゃんを病院から熊本に連れて帰る時。着せる服がなく、当時6歳だった柑奈さんに服を貸してあげてと頼むと、「お気に入りだから嫌だ」。「なんであのとき貸してあげなかったんだろう」。うつむき、つぶやいた。 あの日以来、悩んだり、落ち込んだりしているのを見たことがなかった。いつも元気に学校に通っていると思っていた。でも祖母の前ではたくさん泣いていたと、後から聞いた。 自分を責める柑奈さんに「誰も悪くないよ。それは花梨も分かっているよ」と声をかけた。質問や助言は一切せず、ひたすら「そうだね」と応じた。つらい過去との向き合い方は、人それぞれだと思ったからだ。柑奈さんは話すことで落ち着いたのか、後悔の言葉が減り、笑うことも増えた。 宮崎さん自身、子どもを亡くした親同士が集まる会に参加し、少し気持ちが和らいだことがあった。家族を亡くして苦しむ子どもを減らしたい。昨年4月21日。花梨ちゃんの命日に、家族を亡くした子どもの心のケアをする会、「つむぎ」を立ち上げた。 今年3月、折り紙で花を作るワークショップを開いた。訪れた母と娘は数年前、幼い息子を亡くしていた。母親は、今も受け入れられない苦しみを語り始めた。娘とは一緒に折り紙を作ったが、何も話してくれなかった。会場に来たのは、この親子だけだった。 子どもと信頼関係を築き、胸…Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

一部残る鉄道・住まいの復旧 熊本地震の本震から6年 各地で追悼

 6年前の4月16日未明に、2度目の最大震度7を観測した「本震」が襲った熊本地震の被災地。地震で被災したインフラの復旧や、今も仮設住宅で暮らす人たちの自宅再建が続く。 本震では熊本県南阿蘇村の阿蘇大橋が崩落。熊本市内と阿蘇地域を結ぶ主要ルートだった国道57号も一部不通になった。2020年10月には国道57号が2ルートで復旧し、21年3月には新阿蘇大橋が開通した。 一部区間が不通だったJR豊肥線は20年8月に全線で運行を再開。不通区間が残る南阿蘇鉄道は23年夏の全線再開を目指している。 熊本県によると、道路や橋、下水道などの一部で復旧工事が残っているという。 仮設住宅では、今も37世帯、95人が暮らす。蒲島郁夫知事は今月15日に県庁であった「復旧・復興本部会議」で、住まいの再建を「最重要課題」とし、「時間的緊迫性をもって臨む」と述べた。 地震の記憶や教訓を次世代に伝える取り組みも始まる。農学部の学生3人が犠牲となり、校舎が被災した当時の東海大の阿蘇キャンパスは「地震震災ミュージアム」の中核拠点として23年夏の開業を予定している。(大貫聡子) 16日は未明から、被害が大きかった阿蘇地域などで多くの人が、亡くなった人たちに思いをはせた。6年前の記憶を風化させまいと、活動する人たちもいる。 住民2人が犠牲になった熊本県南阿蘇村立野の新所(しんしょ)地区では、遺族と住民約30人が慰霊碑の前で七回忌の法要を営んだ。 6年前の本震後、九州電力黒川第一発電所の貯水槽が壊れてふもとの家屋に大量の水と土砂が流れ込み、9世帯が住む9軒が全半壊。片島信夫さん(当時69)と利栄子さん(同61)夫婦が亡くなった。 地震の被害に遭い、村の外に…この記事は有料会員記事です。残り850文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 【5/10まで】記事読み放題コースが今なら2カ月間無料!詳しくはこちら Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

4月の満月は「ピンクムーン」、今夜から未明に 都心の空に明るい月

川村直子2022年4月16日 20時53分 全国的に晴れ間が広がった16日、東京都心の空には明るい月が浮かんだ。 17日未明には満月を迎える。4月の満月は「ピンクムーン」と呼ばれている。実際にピンク色に染まるわけではなく、アメリカの先住民が春に咲く花の色にちなんで名付けたのが始まりという。(川村直子)Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

キリン・シマウマ眺めながらテント式サウナ コロナ禍で人気 和歌山

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小型クジラの母子?奄美の海岸に打ち上げられる 住民ら救助、力尽き

 鹿児島県奄美大島北部の龍郷(たつごう)町の安木屋場(あんきゃば)海岸に16日、小型のクジラ「コビレゴンドウ」が打ち上げられた。呼吸をしていたため、住民らで海に戻そうと救助活動を続けたが、最後は力尽きた。近くでは赤ちゃんクジラも死んだ状態で見つかった。2頭は母子とみられる。 16日早朝、路線バスの運転手が波打ち際に大きな黒い物があるのに気付き、近くの住民を通して奄美クジラ・イルカ協会などに連絡した。 見つかったクジラは、まだ呼吸をしていたので、住民や同協会員ら10人で持ち上げるようにしながら計3回、海に戻そうとした。だが、その度に打ち上げられてしまい、息絶えた。3回目のときには、波打ち際に打ち上げられている小さなクジラも発見。すでに息はしていなかった。 救助活動をした近くのキャン…Source : 社会 - 朝日新聞デジタル