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少数のアカウントが投稿を拡散 Dappiが生む「錯覚のループ」

 「Dappi」を名乗るツイッターアカウントによる投稿で名誉を傷つけられたとして、立憲民主党の参院議員2人がウェブコンサルティング会社に損害賠償を求めた訴訟の第2回口頭弁論が28日、東京地裁であった。会社側は欠席したが、投稿したのは同社従業員だと認める書面を提出した。会社としては投稿と無関係だったと主張するとみられる。 Dappiは、一部を切り取った動画を元に野党や報道機関に対して誤った印象を与える投稿をするなどして、問題になっていた。 Dappiがこれまでつぶやいた投稿をできる限り集め、どのように拡散したかを分析したところ、極めて少数のアカウントが熱心に拡散している実態が見えてきた。リツイートしていたのは…… 朝日新聞がSNS分析ツール「ブランドウォッチ(BW)」を使って、Dappi(@dappi2019)のアカウントが開設された2019年6月から最後の投稿がなされた昨年10月までのリプライを含む投稿4096件(2021年11月10日現在)を収集。その投稿をリツイートしたアカウント約37万7千個について分析した。 Dappiの投稿は、合計625万6千回、リツイートされていた。そのうち約半分が、リツイートした37万超のアカウントの約2・2%によって拡散されていた。 SNSの分析に詳しい東京大学大学院の鳥海不二夫教授(計算社会科学)によると、一般的に、全アカウントの15~20%がリツイートの約半数を担っていることが多く、「2・2%はかなり低い数字。極めて少数の人間が投稿を拡散していたことが分かる」という。 半数以上のアカウントが150回以上リツイートしており、最も回数が多いアカウントで、1万138回リツイートしていた。偏った意見が「大多数」に見える空間に Dappiは、インターネット番組のDHCテレビ「虎ノ門ニュース」から切り出した動画を、一部を削除するなどして編集し、野党議員に関して事実と違う情報を流すなどしていた。 こうした情報が、少数の人たちによって拡散され、共有されていることに、どのような影響があるのか。 ネットの言論について実証研…Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

あんこがつなぐ再会 その時算太は カムカムエヴリバディ

 おぬしはサンタクロースか、とつっこみたくなる。ふらりと家に現れてはすぐに姿を消す。「サンタ黒須(くろす)」は、見られてはいけないのだ。特に、あの人には――。 3月1日のカムカムエヴリバディは、算太(濱田岳)がひなた(川栄李奈)たちの商店街へ。食通のモモケン(尾上菊之助)をうならせる大月の回転焼きに興味を持ったのだった。るいの姿に 算太とひなたは、互いに身内と知らないまま商店街を歩く。ついに大月家の前に着いた時、決定的な出来事が起こる。 「るい」 錠一郎(オダギリジョー)に呼ばれて返事をしたその人(深津絵里)を見て、算太は気づいてしまう。 「るい……」 妹安子(上白石萌音)の娘。自分が運命を狂わせてしまった人。 何も知らないひなたは言う。「お母ちゃん。このおっちゃんに回転焼き焼いたげて」 「どのおっちゃん?」(るい)。 ひなたが振り返ると、もう算太はどこにもいない。ひなたたちの前から姿を消したのだった。 算太がどこかへ行ってしまうのは初めてではない。 戦争が終わってもすぐには戻らず、ふらりと帰ってきては安子の貯金を持って行方をくらました。二度あることはサン度あるというべきか。またも算太らしい展開になってしまった。るいを見た算太はどんなことを感じたのか。算太がひなたに語っていた、妹安子への思いとは。記事後半で。 岡山時代、算太は一時雉真(…Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

地味な10代でも揺るがない「好き」を大事に 漫画家・伊藤理佐さん

 日常の出来事をおかしく切り取る絶妙な視点に、ファンが多い漫画家・伊藤理佐さん。多くの若者が進学や就職といった転機を迎える春を前に、10代の自身を振り返りつつ、メッセージを語っていただきました。       ◇ 10代に入るころに父親から「少女まんが入門」という本をもらいました。漫画は小さい時から描いていたけれど、ペン先やインク、(直線を引く)からす口を使うことなど、「プロはこうなのか」とその本で初めて知ったんです。道具もそろえて描くようになりました。 ただ、父も周りも「漫画家になりたいなんて」と笑っていました。アニメも漫画も低く見られた時代。「プロをめざしている」とは言えない空気でしたが、私は「漫画家一本で食べていける」「爆発的なヒット作がいつか出る」と確信していました。根拠はありません。 長野県の村で育ち、中学の同…この記事は有料会員記事です。残り658文字有料会員になると続きをお読みいただけます。Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

佐賀県、重点措置の終了を国に伝える 山口知事「措置にもメリハリ」

 佐賀県の山口祥義知事は2月28日、新型コロナ対応で適用されているまん延防止等重点措置について、6日の期限を延長せず終了してほしいと国に伝えた。報道陣の取材に対し「(新規感染者数は)対前週比で下り傾向。病床使用率も当面30~40%程度で収まると想定しており、今回はいったん解除したい」と述べた。 山口知事は「措置にもメリハリが必要。もっと厳しい状況になった時に打つ手を失うことにもなる」として、長期化した場合の啓発効果の薄れを指摘した。 一方、入院患者の増加につながっている医療機関や高齢者施設での感染防止については、「(感染ペースが速く)間に合わない。無症状のままでの感染も起きており、そこについての効果的な策が見いだせない」と対応の難しさを明かした。Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

御園座から観劇券受け取った疑い 「総会屋」の男を逮捕

松島研人2022年2月28日 20時45分 劇場経営などを手がける御園座(名古屋市中区)の株主総会をめぐり、議事進行に協力した謝礼に観劇券2枚を受け取ったとして、愛知県警は28日、三重県四日市市川島町の無職の男(70)を会社法違反の疑いで逮捕した。男は豊橋鉄道(愛知県豊橋市)の株主総会をめぐる利益供与事件で同法違反罪で起訴され、公判中。県警は約40年前から「総会屋」として活動していたとみて調べている。 発表によると、逮捕されたのは岩間昇龍(しょうりゅう)容疑者。2019年6月に名古屋市内であった御園座の株主総会で、議事進行を円滑に進めた見返りに、同年10月に公演予定の観劇券2枚(計4万円分)を受け取った疑いがある。容疑を認めているという。 関係者によると、観劇券は同社の社長と担当課長が渡したという。 捜査4課は、岩間容疑者は株主総会で最前列の中央に座り、進行がスムーズに進むような発言を繰り返していたとみている。少なくとも20年前から同社の総会に出席していたという。 同社の担当者は取材に、「総会屋に社として要請はしていないと認識している。県警の捜査には協力していく」とコメントした。(松島研人)Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

出し子の「リクルーター」? 還付金詐欺容疑で男2人逮捕

松島研人2022年2月28日 20時50分 還付金詐欺に関わったとして、愛知県警は28日、同県あま市上萱津、会社員村上大吾容疑者(33)と名古屋市西区栄生2丁目、塗装業渡辺嘉久容疑者(54)を電子計算機使用詐欺などの疑いで逮捕し、発表した。県警は2人が現金の引き出し役を勧誘する「リクルーター」だったとみている。 刑事特別捜査隊によると、2人は他の人物と共謀し、昨年10月25日、川崎市の団体職員の男性(73)宅に区役所職員を装って電話をかけ、「医療費の還付金がある」「ATMで手続きができる。方法は電話で指示する」などとうそを言い、金融機関で現金約47万円を振り込ませた疑いがある。県警は2人の認否を明らかにしていない。 直後に相模原市内のATMでこの約47万円を引き出したとして、「出し子」とみられる男2人が窃盗容疑などで逮捕された。押収品の解析などから、2人が村上容疑者らから勧誘され還付金詐欺グループに加わった疑いが浮上したという。 県警によると、昨年1年間に全国の警察が把握した特殊詐欺の被害件数は1万4461件。うち還付金詐欺は4001件で約3割を占め、増加が目立つ。(松島研人)Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

SDGsの認知度76%に急上昇 一番関心が高いのは10代、次は?

2030 SDGsで変える SDGsという言葉を聞いたことがある人が76%に達し、そのうち60%の人が関心を持っていることが、朝日新聞社が行った認知度調査で明らかになった。 調査は2021年12月に全国の5千人からインターネットで回答を得た。今回で8回目となるが、SDGsについて聞いたことがあると答えた人は前回(20年)の46%から30ポイントも増えた。様々なメディアで取り上げられる機会が増えたことが、背景にあると考えられる。 聞いたことはあっても内容を…この記事は有料会員記事です。残り448文字有料会員になると続きをお読みいただけます。Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

都庁舎、ウクライナ国旗色の青と黄色に ライトアップして連帯を表示

2022年2月28日 21時00分【動画】都庁をウクライナの国旗の2色にライトアップ=平野真大撮影 東京都庁の第1本庁舎が28日夜、ウクライナの国旗の色である青と黄色でライトアップされた。ロシアによる軍事侵攻が続いていることを受け、世界各国で反戦やウクライナを支援するためのデモが相次ぐ。都もウクライナの人々に思いを寄せ、連帯を示したいとの趣旨で始めた。3月6日まで午後6時~同11時にライトアップする。Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

血縁あるのに親子と認めない判決 性別変更の女性「矛盾を感じる」

 男性から性別を変えた40代女性と、自身の凍結精子を使って生まれた子どもとの親子関係は、法的に認められるか――。この点が争われた訴訟の判決で、東京家裁の小河原寧裁判長は28日、「法律上の親子関係を認めるのは現行の法制度と整合しない」などとし、子どもの認知を求めた請求を棄却した。 同性カップルの婚姻は、法律で認められていない。このため40代女性と子どもは血縁関係がありながら法的な親子関係がなく、出産したパートナーのみ親子関係がある状態だった。 判決によると、40代女性が性別変更前に凍結した精子を使い、パートナーの女性が2018年に長女を出産。40代女性はその後、性同一性障害特例法に基づき性別を男性から女性に変更し、20年には同じく凍結精子を使って次女も生まれた。40代女性は、自身を父とする認知届を自治体側に出したが受理されず、提訴していた。東京地裁の判決 「父とも母ともならず」 法的な親子でないと判断 この日の判決は、原告の子ども2人と被告の40代女性には血縁上の親子関係があると認めた。しかし法律上の親子関係は血縁関係と同義ではないとし「法制度との整合性を考えて決めざるを得ない」と説明した。 そのうえで、「民法の解釈では出産していない女性と子との母子関係は認められない」と指摘。また、「民法が規定する父は男性を前提としている」として男性から性別変更をした40代女性と子との父子関係も否定し、「父とも母ともならず、法律上の親子関係を認める根拠は見当たらない」と結論づけた。 「子どもを実際に育て生物学的にもつながっているのに、親子と認めてもらえないのは矛盾を感じる。非常に悲しい」 40代女性は親子関係が否定された判決後、落胆した様子で会見に臨んだ。税金面などで不利益がある状況も訴えた。 司法統計によると、2004年の性同一性障害特例法施行から20年までに、1万人以上が戸籍上の性別を変えた。 NPO法人「虹色ダイバーシ…この記事は有料会員記事です。残り384文字有料会員になると続きをお読みいただけます。Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

ロシア語印刷された注射器1000本以上、京都や山陰の海岸に漂着

清水優志、富永鈴香2022年2月28日 21時38分 島根県は28日、松江市や大田市、西ノ島町など県内10自治体の海岸で、計1287本の注射器が漂着しているのが見つかったと発表した。 県によると、注射器の入った袋にはロシア語が印刷されており、未開封のものだけでなく、開封されたものもあった。同日午後5時時点で、隠岐諸島にある西ノ島町では540本、隠岐の島町では111本が見つかった。 同様の注射器は、鳥取県岩美町や鳥取市の海岸では120本以上の漂着が確認されている。島根県の担当者は「注射器を発見しても危険なので絶対に触らず、市町村などに連絡してほしい」と呼びかけている。 また、第8管区海上保安本部(舞鶴)も、京都府京丹後市の琴引浜に約200本の注射器が漂着したことを確認している。注射器はロシア語のような文字が印刷された袋に入ったものや、袋から出ているものなどがあったという。同浜の管理人から「ロシア語の記載がある注射器が19日ごろから漂着していた」と、24日に同本部に通報があったという。(清水優志、富永鈴香)Source : 社会 - 朝日新聞デジタル