昨年1年間に交通事故によって亡くなった人は全国で2636人で、5年連続で過去最少となった。愛知や北海道、東京が死者数を大きく減らす一方で、神奈川が初めて全国ワーストとなった。警察庁が4日発表した。 死者は前年の2839人より203人(7・2%)少なく、統計を取り始めた1948年以降で最も少なかった。コロナ禍の外出自粛で交通量は減ったとみられるが、死者が減った要因について、警察庁は車の安全性能が上がったことに加え、ドライバーの安全意識が高まったことが影響したとみている。 月別でみると、7月だけ前年より死者数が2割増えた。 都道府県別では、神奈川の142人(前年比2人増)が最も多く、大阪140人(同16人増)、東京133人(同22人減)、千葉121人(同7人減)、北海道120人(同24人減)と続いた。最少は島根の10人(同8人減)だった。前年より増えたのは神奈川や大阪、兵庫など16府県だった。 人口10万人あたりの死者数でみると、徳島の4・45人が最多。東京は0・95人で最少だった。 また、65歳以上の高齢者の死者は前年より4・8%減り、1520人(速報値)だった。ただ、全体の57・7%(前年比1・5ポイント増)を占め、割合ではこれまでで最も高くなった。 事故全体の発生件数は前年より1・2%減の約30万5千件(速報値)で、負傷者は同2・1%減の約36万1千人(同)だった。(田内康介)2021年の交通事故死者数(都道府県別)※警察庁まとめ 死者数 前年比北海道 120 -24青森 29 +1岩手 35 -11宮城 42 -2秋田 28 -9山形 24 -6福島 49 -8茨城 80 -4栃木 56 -4群馬 50 +5埼玉 118 -3千葉 121 -7東京 133 -22神奈川 142 +2新潟 47 -17富山 29 +3石川 26 -14福井 26 -15山梨 32 +11長野 45 -1岐阜 61 +18静岡 89 -19愛知 117 -37三重 62 -11滋賀 37 -12京都 51 +2大阪 140 +16兵庫 114 +4奈良 39 +14和歌山 31 +13鳥取 19 +2島根 10 -8岡山 57 -5広島 70 -1山口 34 -8徳島 32 +12香川 37 -22愛媛 50 +2高知 25 -9福岡 101 +10佐賀 23 -10長崎 27 -7熊本 39 -7大分 36 -7宮崎 30 -6鹿児島 47 -6沖縄 26 +4計 2636 -203Source : 社会 - 朝日新聞デジタル
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