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ソレイユが文部科学大臣賞 全日本合唱コン大学職場一般・室内合唱の部

2021年11月20日 17時48分 第74回全日本合唱コンクール全国大会(全日本合唱連盟、朝日新聞社主催)大学職場一般部門の室内合唱の部(6~24人)が20日、岡山市の岡山シンフォニーホールで開かれ、ソレイユ(佐賀)が最優秀にあたる文部科学大臣賞を受賞した。 審査結果は次の通り。(各賞内の並びは出演順) 【金賞】ゆめの缶詰(東京)、アンサンブルVine(京都)、ソレイユ 【銀賞】倉敷少年少女(岡山)、Pange(高知)、La Mer(埼玉)、マトリカリアコール(大分) 【銅賞】会津混声(福島)、女声アンサンブルTONICA(石川)、ウィスティリア アンサンブル(北海道)Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

金子農水相、諫早干拓の現地を初視察 開門求める漁業者らと面会

渡辺松雄、小川直樹2021年11月20日 18時09分 国営諫早湾干拓事業(長崎県)をめぐり、金子原二郎農水相が20日、10月の就任後初めて現地を視察に訪れた。堤防排水門の開門を求める訴訟の原告漁業者らの訴えに、金子氏は「意見の相違を乗り越えながらどういう解決方法があるかを考えているが、なかなか難しい」と応じ、開門を拒む国の立場は崩さなかった。 国は干拓事業を巡り、開門しない代わりに有明海再生のための100億円規模の基金創設による解決を主張してきた。開門を強制しないよう国が求めた訴訟の差し戻し審では和解協議に応じず、福岡高裁で年度内に判決が出る見通しだ。 佐賀市での意見交換で、開門訴訟原告のタイラギ漁師、平方宣清(のぶきよ)さん(69)=佐賀県太良町=は「(基金の)100億円でアサリやタイラギ、クルマエビが取れる海にすると約束するなら、裁判も取り下げますよ」と訴えた。金子氏は「有明海を再生したいという気持ちは私たちも持っている」と応じた。 金子氏は長崎県諫早市の諫早湾干拓地でレタスの大規模ハウス栽培を視察後、開門に反対する営農者らとも意見交換した。長崎県知事在任中に事業を推進した金子氏は「最大限に干拓地を生かして営農の成果を上げていると聞き、干拓をやって間違いなかったと改めて思った」と述べた。 中村法道知事は、県内各地に被害をもたらした8月の大雨について触れ、「大きな被害に至らず、(干拓事業の)防災効果が十分に発現された」と強調。開門せず有明海を再生するよう金子氏に求めた。(渡辺松雄、小川直樹)Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

台湾臨む日本最西端の与那国島 根下ろす自衛隊一変した島の光と影

 日本最西端の離島・与那国島(沖縄県与那国町)に自衛隊が根を下ろして5年。島内を二分した誘致論争を経て自衛隊との「共生」を選んだ島は、がらりと景色を変えた。島を支えるインフラや地域活動に自衛隊員はなくてはならない存在になる一方、異論や不安を口にするのも難しい空気が覆う。10月半ば、東西11キロの島を記者が歩いた。与那国島=2021年4月30日、沖縄県与那国町、朝日新聞社機から、堀英治撮影 沖縄本島から南西へ510キロ。1日1往復の直行便から滑走路に降り立つと、湿気を含んだ空気が肌にまとわりついた。 周囲27キロ。人口1700人が暮らす島で早速、レンタカーを走らせた。赤い土壌が広がる島内では、サトウキビ畑と牧草地が目に飛び込む。主に農漁業が島民の暮らしを支える。記者が歩いた日本最西端の与那国島島に根付く自衛隊 島民の印象は? 初めに向かったのは、島内3集落のうち役場や唯一の診療所がある島東部の祖納(そない)地区。海沿いでダイビングショップを営む真謝(まじゃ)正太朗さん(35)に声をかけた。自衛隊の印象は――。 「迷彩色の車が島中を走るイメージがありましたが全く違いました」。島を頻繁に通過する台風に率先して対応する自衛隊員に親近感を覚えた。今では海中のゴミ拾いに一緒に取り組むなど交流を深める。駐屯地設置の前と後で自衛隊の印象が「変わった」と話す真謝正太朗さん=2021年10月10日午後6時18分、沖縄県与那国町、藤原慎一撮影 駐屯地の新設で、隊員やその家族約200人が島に移り住んだ。人口減少に直面していた島には、目に見える「効果」もあった。 祖納地区を東に進むと、島内3小学校で最も大きい与那国小学校が見えてきた。全児童69人のうち隊員の子は9人。昼休みになると、子どもたちが中庭で走り回っていた。昼休みに与那国小の運動場でリレーをして遊ぶ児童たち=2021年10月11日、沖縄県与那国町、吉本美奈子撮影 子どもが年々減る島で小学校は2014、15年度に複式学級になった。だが、16年3月に駐屯地が発足すると隊員の家族が移住し、複式学級は解消された。島袋篤校長(54)は「1学年1学級の方が落ち着いて授業ができる。子どもにとっても望ましい教育環境です」と話す。 集落の催事や清掃活動にも積極的に参加する隊員は、高齢化が進む地域社会にとっても欠かせない存在になりつつある。島に残る自衛隊反対の看板=2021年10月11日、沖縄県与那国町、吉本美奈子撮影消える「自衛隊反対」の看板 口に出せない不安や本音 島民の暮らしに自衛隊が浸透…この記事は会員記事です。残り2681文字無料会員になると月5本までお読みいただけます。Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

ぬぐえぬ疑問、とまらない涙 事務作業にコロナ…追い詰められる教員

 朝学習や行事の計画表、生活指導、新型コロナウイルス対策の書類……。 A4判で厚さ10センチほどのファイル3冊分。中部地方のある市立小学校で今年の1学期、教職員に配られた資料だ。 「なぜ?」 「何のため?」 「必要?」 持ち主の女性教諭(33)は、はさんである資料のあちこちに、そのつど疑問に思ったことを書き込んだ。 百人一首の暗唱は、その意味もわからない1年生にさせる意味があるのか。 計算にかかった時間を計り、順位をつけて表彰状を出し、通知表に書き込むことまでしなければならないのか。 そんな疑問だ。 「子どもにとって意味があるのかな。しなくていい仕事ではないかな。そんな『?』の連続で」 今年4月、育児休業が明け、いまの小学校に異動した。それまでとは雰囲気がまるで変わっていた。 新型コロナなど様々な事情が重なり、業務が大幅に増えていたからだ。 年度初めは、ただでさえ忙しい。学級の児童名簿や引き渡しカード作り、違う学年同士の「縦割り班」の編成や下足箱のシール貼りに追われるからだ。 さまざまな締め切りが2日後、3日後、1週間後と押し寄せてくる。 そこに、コロナに備える雑務が加わった。教員の長時間労働の実態を伝える連載の2回目。記事の後半では、新型コロナウィルスの感染拡大の影響のほか、長時間労働の実態が反映されないシステム上の問題にも言及しています。体調崩し、ゼリーしか食べられず 音楽の楽器の演奏はどうする…Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

ひきこもりの息子、すがった先は悪徳業者だった 母の後悔届かぬ返事

 「息子が泣きながら家を出たときの光景を忘れることはありません」 白い便箋(びんせん)に、強い筆跡で書かれた文字。関東近郊で暮らす80代の女性が昨夏、厚生労働省地域福祉課の担当者らにあてて書いたものだ。 女性の長男は26歳から約20年間、自宅にひきこもっていた。 市役所や保健所、家族会と、考えつく限りの場所に相談に行ったが、何も変わらないまま月日だけが過ぎた。 6年前に夫が他界して、長男と2人暮らしになった女性は、インターネットで見つけた民間の自立支援業者に相談。担当者に「ひきこもりが長期化、高齢化するほど解決が難しくなる」と迫られ、契約を結んだという。 その年の冬。自宅にきた業者の男らに説得されて、階段を下りてきた息子を玄関先で見送った。この契約のために女性は自宅を売り、業者に支払った費用は最終的に1300万円にのぼった。 そして、業者の「自立支援施設」に入所してから約2年後、長男は研修先として赴いていた熊本県内のアパートで、ひとり亡くなっているのが見つかった。 冷蔵庫は空で餓死も疑われたが、業者に事情を尋ねても要領を得ず、お金はおろか、衣服などの遺品も戻らなかったという。 私は、女性の長男が亡くなったその年から取材を始めた。 高額な費用で親と契約し、ひきこもっている子どもの意思とは無関係に部屋から連れ出して施設に入れ、「自立」を促す。こうした民間業者は「引き出し屋」と呼ばれ、そのビジネスをめぐって訴訟やトラブルが相次いでいた。取材の内容は今年1月から2月にかけて、朝日新聞の紙面やデジタル版で連載した。 長男の死後、女性は「息子に何があったかを知りたい」と、業者から逃げ出すなどした若者やその家族が集まる会合に出向くようになった。 そして気力を振り絞るように書いたのがこの手紙だった。 「藁(わら)にもすがる思いで、このような業者に頼る親は多いでしょう。それが子どもにとってどれだけ残酷なことか」。後悔と自責の念をつづりながら、いまひきこもっている人への公的な支援の充実と、「民間の支援業者や団体を規制・管理するしくみを整えてください」と訴える。 手紙は「(会合などで出会ったひきこもりの当事者たちは)皆、心根の優しい、親切な方ばかりでした。皆さんが息子のように命を奪われることなく、ともかく生きていてくれて良かった」と結ばれている。 ひきこもりの状態にある人は、少なくとも100万人以上いるとされる。こうした業者に頼ってしまう背景には、公的な支援体制が不十分なためだとの指摘がある。 ひきこもりや自立支援業者の事情に詳しい精神科医の斎藤環・筑波大教授は、「ひきこもりの支援は一義的には行政としてやるべきこと。当事者の居場所などを提供するグループホーム型の支援も公的にやるべきで、それが無理ならせめて助成金を出すべきだ」と話す。 悩み、孤立し、すがった先が問題のある業者だった――。これが見過ごされていいはずはない。手紙への直接の返答は、まだないという。(高橋淳)Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

幼児が洗濯機の下のすき間に手を入れ指切断 縦型は底部に覆いなく

前田朱莉亜2021年11月20日 12時00分 昨年7月、当時2歳8カ月の男児が縦型の自動洗濯機の底から手を差し入れて洗濯槽の回転部で指を切断する大けがを負っていたことが分かった。日本小児科学会が発表した。この洗濯機は、四隅だけが高くなった「防水パン」と呼ばれる洗濯機の受け皿の上に設置されており、防水パンの底との間に空間が生じていたという。 小児科の医師から寄せられた情報に基づく同会の「傷害速報」によると、事故が起きたのは2013年に製造された洗濯機で、四隅の高さが約6センチの防水パンの上に設置されていた。洗濯機の脚が長さ約1センチあり、防水パンの底と洗濯機には約7センチの空間があったという。男児はこの空間から手を入れたとみられ、左手薬指に大けがをした。 国内の大手家電メーカーなどでつくる日本電機工業会によると、一般的な縦型の洗濯機は、底部に洗濯槽を回転させるための装置や冷却ファンが集まっており、覆いがない状態になっている。洗濯槽が斜めに設置されているドラム型は回転部には触れられない構造だという。防水パンは近年、配管を通したり点検をしやすくしたりするため、かさ上げタイプの流通が増えているという。 電気用品安全法で、洗濯機については底に手が入らないよう規格が定められているが、洗濯機の設置場所に関する規定はない。 担当者は「取り扱い説明書には以前から運転中に底の部分に手足を入れないよう記載してきたが、今年度からは本体にイラストなどで注意を呼びかける表示をする対応をとっている」と話す。一方で、子どもの事故に詳しいNPO法人「Safe Kids Japan」の理事長で小児科の医師、山中龍宏さんは、「底部分にカバーをつけるなどして、子どもが内部に触れないような構造に変えることが望ましい」と指摘する。(前田朱莉亜)Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

「がんばろうKOBE」忘れない 神戸市民の熱いオリックス愛 

 プロ野球日本シリーズが20日に始まり、オリックスがヤクルトと戦う。阪神・淡路大震災があった1995年に神戸の球団としてシリーズに初出場し、翌年は日本一になったオリックス。「がんばろうKOBE」を掲げて戦う姿に勇気づけられた神戸のファンたちは、チームが大阪に移っても、当時の思いを忘れてはいない。シリーズ第6、7戦は神戸である。店を焼失、ベニヤ板に商品並べた 神戸市長田区の大正筋商店街。日本茶販売店の伊東正和さん(72)は今年、新型コロナ禍で閑散とした通りを眺める日々が続いた。 「生活が成り立たんというところまでいった」。飲食店からの注文がほぼなくなり、来客も4割ほど減ったという。阪神大震災で失った店を再建した伊東正和さん=2021年11月2日午前11時58分、神戸市長田区、安井健悟撮影 気持ちを奮い立たせてくれたのが、昨季まで6年連続Bクラスだったオリックスの大躍進だ。 四半世紀前の記憶が重なる。阪神大震災で商店街のほとんどの店が焼失した。伊東さんの店もだ。 1カ月後、大阪で店を営む兄に分けてもらった急須や茶葉をベニヤ板に並べ、商売を再開させた。伊東正和さんは震災1カ月後、焼失した店の前で営業を再開。ベニヤ板の上に茶葉などを並べた=1995年2月、神戸市長田区、伊東さん提供 何とか立ち上がろうとしていた時、選手らも被災したオリックスが、快進撃を続けていた。もとは近鉄ファンだった伊東さんも、とりこになった。 6月にできた仮設商店街には…この記事は有料会員記事です。残り1632文字有料会員になると続きをお読みいただけます。Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

「今日だ、とにかく行け」亡き父が夢で告げた 人生変えた1枚の写真

 「今日だ、とにかく行け」。亡き父が夢に出てきて、そう告げた。 2009年10月。北海道帯広市の英語学校経営、浦島久さん(68)は夜明け前の暗い中、車を走らせた。向かったのは40キロほど離れた十勝地方南東部に位置する豊頃町の十勝川河川敷だった。 広々とした牧草地。日の出が近づき、空や雲が紫やオレンジ色のグラデーションをつくっていく。そして、ぽつんと立つ大きな木のシルエットがはっきりとしてきた。台風通過による前日からの雨でできた水たまりに、木と空が鏡映しになっていた。無我夢中でシャッターを切った。 このときの1枚が、浦島さんの人生を大きく変えた。 その「ハルニレの木」は推定…この記事は有料会員記事です。残り2144文字有料会員になると続きをお読みいただけます。Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

知人女性に捜査情報漏洩疑い 巡査長を書類送検「関係続けたかった」

高絢実2021年11月20日 8時57分 愛知県警は19日、知人女性に捜査情報を漏らしたとして、地方公務員法(守秘義務)違反の疑いで、西署刑事課の男性巡査長(35)を書類送検するとともに停職3カ月の懲戒処分にし、発表した。巡査長は同日付で依願退職したという。 監察官室によると、巡査長は2019年5月~20年2月、捜査で知り合った女性に対し、SNSを通じて女性の知人男性に関する捜査情報を漏らした疑いがある。今年9月、県警の女性に対する事件捜査の過程で、情報漏洩(ろうえい)が発覚した。 巡査長は19年4月、女性を事件の容疑者として取り調べたのをきっかけに、翌月からSNSで連絡を取り合うようになった。その後、女性の知人男性が別の事件の容疑者として浮上。巡査長は知人男性の所在に関する情報を得ようと、女性と連絡を取り、やりとりをしているうちに捜査情報や一般的な捜査手法を漏洩(ろうえい)。知人男性はその後検挙された。県警は捜査に影響はなかったとしている。 巡査長と女性は私的に飲食もしており、巡査長は「女性との関係を続けたかった。軽率な行動で組織に迷惑をかけた」と認めているという。依田龍次郎首席監察官は「今後はより一層、職員に対する指導を徹底し、再発防止に努める」とコメントした。(高絢実)Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

立憲代表めざす候補はどんな人?立て直しかけた争いに党員の思いは

 立憲民主党の代表選が19日告示され、逢坂誠二氏(62)、小川淳也氏(50)、泉健太氏(47)、西村智奈美氏(54)の4人が名乗りを上げた。野党第1党の新たな「顔」を目指す4人はどんな人物なのか。党所属の地方議員や党員は党勢の立て直しを左右する代表選に何を望むのか。逢坂氏、35歳で町長経験 逢坂誠二氏は1994年から2005年まで北海道ニセコ町長を3期途中まで務めた。町長選当選時は35歳で全国最年少(当時)の町長となり、01年には町づくりへの住民参加や情報共有をうたう全国初の地方自治基本条例を制定し、「改革派首長」として知られた。 05年に民主党(当時)から比例北海道ブロックで初当選。09年衆院選では函館市などを含む道8区から立候補し再選。政権交代後の民主党政権で鳩山由紀夫首相らの下で首相補佐官を務めた。民主党が下野した12年衆院選で落選したが、17年衆院選で返り咲いた。 首長を務めた経験から、「地域があって、国がある」をスローガンに、こまめに地元の行事などに参加し、住民の要望を聞く姿勢を貫く。 元町議で喫茶店経営の松田裕子さん(64)は、逢坂氏が町職員だった時代からの付き合いだ。若手職員や住民との勉強会で「旧態依然とした町を変えよう」と議論したという。「改革派町長」時代の逢坂氏について「守旧派の町議や町幹部にいろいろなことで反発されていた」と振り返る。「普段は明るい鉄道ファンですが、政治に関しては卓越している。野党代表として実効性のある政策論争ができる人です」と語った。(鈴木剛志)小川氏、地道に対話重ねる 小川淳也氏の政治活動をボランティアで支える「じゅんじゅん会」会長の多田孝三さん(77)は、小川氏の強みについて「対話姿勢」と「あきらめない力」を挙げる。「小選挙区で何度落選しても食らいつき、地道に一人ひとりとの対話を重ねてきた。淳也さんの人柄にほれて集まった人が大勢いる」と話す。 小川氏が代表選告示の前日に立候補にこぎつけたことも、「最後まであきらめなかったのだろう。(ドキュメンタリー映画で知名度が上がった)淳也さんの立候補で、代表選自体の注目度が上がるはずだ」。 長男が小川氏と小中学校で同級生で、同じ少年野球チーム。「中心に立ってチームをまとめ、ひっぱる力があった」と振り返る。小川氏が総務省を退職し、2003年に衆院選に初挑戦すると聞いた時について、「よく帰ってきてくれたと思ったが、『地盤、看板、カバン』何もないので驚いた」。 「国民から信頼される政治家が求められている。自分を律し、模範となれる淳也さんのような人が必要だ」と、「小川代表」の誕生を期待する。(湯川うらら)泉氏、偉ぶらず地元大事に 京都市伏見区の女性(75)は2000年の衆院選で泉氏が落選した後に知人の紹介で会って以来、泉健太氏を支援してきた。北海道出身の泉氏が、京都の地元を大事にしていると感じるからだ。13年に台風で桂川が氾濫(はんらん)した際には駆けつけて困りごとはないか聞いてくれた。地域の伝統行事「地蔵盆」に参加してくれたこともある。 「党での立場もあるし、しんどいだろうけど、頑張って。総理大臣になるまで応援してます」。10月の衆院選後、通信アプリ「LINE」で泉氏にそうメッセージを送った。党代表選をめぐり、泉氏の名前が取りざたされていた時期。すると、泉氏から「代表選に出ないほうがいいってこと?」と電話がきた。「何かあると、すぐ連絡くれはって。若い時から偉ぶらないし、人を大切にしはる人」と女性は話す。 03年の初当選時を振り返り、「あの時は国会の後ろの方に座ってた健太君が今は立派に論戦をはっている。大きなりはって、うれしい」。来夏には参院選が控える。女性は「課題は山積み。私たちが安心して笑顔で暮らせる社会にしてほしい」と期待する。(大貫聡子)西村氏、市民目線と信念の人 西村智奈美氏は新潟国際ボランティアセンターで事務局長を務めていた。ともに運営にあたった新潟県立大の若月章・名誉教授は「市民目線を大切にし、信念がある」と語る。 新潟大で国際政治を学んだ西村氏はゼミの研修でタイを訪れたのを機に、東南アジアの貧困問題に関心を持ったという。タイやラオスなどで保健衛生の改善や学校建設に取り組んだ。新潟県内の企業や自治体を丹念に回り、チャリティーイベントの開催に奔走していた姿が印象的だという。「ぶれない軸で、社会のために活躍してほしい」(里見稔)記事の後半では、立憲の党員やサポーターらに衆院選でなぜ立憲は議席を減らしたのか。今回の代表選でどんな論戦を望むのか聞きました。また、一橋大の中北浩爾教授に、今回の代表選で何が問われているのか尋ねました■党員ら「刷新」「原点大切に…Source : 社会 - 朝日新聞デジタル