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第一生命90歳元社員を起訴猶予 地検「年齢や健康状態考慮」

前田健汰2021年11月19日 11時28分 顧客から不正に金を集めたとして詐欺容疑で書類送検されていた第一生命保険(東京)の元営業社員(90)について、山口地検周南支部は18日付で不起訴処分(起訴猶予)とした。地検は理由について「被疑者の年齢や健康状態、その他の諸般の事情を考慮した」としている。 送検容疑は、山口県周南市内の拠点に勤務していた2019年2月下旬ごろ、同市内の顧客の70代女性に「私には地位があるから社内に特別枠がある」などとうそを言い、現金計1億8千万円をだまし取ったというもの。 第一生命は昨年6月、元社員の顧客から申し出を受けて社内調査を開始。元社員を懲戒解雇処分とし、山口県警に詐欺容疑で刑事告発していた。県警は、元社員が顧客に高金利で資金運用を持ちかけた同種の被害が計25人、約22億円に及ぶとみて捜査していた。(前田健汰)Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

ryuchellさんが身につけた、生きるための「武器」

 SNSや動画で多様性についての考えを発信するタレントのryuchell(りゅうちぇる)さんが10月、ジェンダーや自己肯定感などへの思いをつづった「こんな世の中で生きていくしかないなら」(朝日新聞出版)を刊行した。本に書かれた、生きづらい世の中で生きていくための「武器」とは。テレビ番組の収録で福岡を訪れたryuchellさんに聞いた。 ――本のタイトルにはどのような意味を込めたのですか。 世の中には、自分と反対意見の人が、必ずいると思います。「多様性の社会」って簡単に言うけど、その中では、人に嫌われるし、勉強もうまくいかないし、失恋もしちゃう。そもそも生まれたところからスタートラインが違うとか、いろんな感情で戦っている方がいると思うんですね。 僕もその経験があり、人には見せない涙をたくさん流してきたので「こんな世の中で生きていくしかないなら」という言葉が一番しっくりきました。 ――そんな世の中をどのようにして生きてきたのでしょうか。 自分を隠した中学時代から、少しずつ答えは見えないけどこういう風に生きようと思っていました。自分を出すようになった後もからかわれたけど、自分は自分で色塗りできるんだと気づいて、少し自信が出てきた。 上京してショップ店員になり、テレビに出るようになったら、いろいろなことを言われました。でも楽しかったので、割り切ればいいやって。長い時間の中で「諦める、割り切る、逃げる、戦わない。そして期待しないこと」という武器を身につけたんです。 ――「女だから」「男だから」という言葉に縛られて、生きづらさを感じる人もいます。 九州だと「九州男児」という言葉があるように、「俺についてこい」みたいなのを良いととらえている人もいて、でも逆に生きにくさを感じている人もいますよね。 同じ考えを持つ人同士ならいいですけど、そうはいかない。これが嫌、これが好きってたくさん意見交換しないと、いい関係にならない。コミュニケーションが大切だと思います。 ――著書では子育てにも触れています。 2歳のとき、イヤイヤ期を迎…Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

警察「ダチョウ見つけたら通報を」 脱走19時間、無事飼い主の元へ

中村瞬2021年11月19日 7時16分 群馬県嬬恋村の民家から17日午後、ダチョウ1羽が逃げ出す騒ぎがあった。18日午前に発見され、無事に飼い主の元に帰った。 群馬県警長野原署によると、ダチョウは体長2・5メートルのメス。17日午後3時15分ごろ、嬬恋村鎌原の民家から逃げ出し、夕方に飼い主から通報があった。同署は同日夜や18日朝、パトカーで「発見したら通報を」「見つけても不用意に近づかないように注意を」と呼びかけていた。 18日午前10時ごろ、民家から約500メートル離れた場所から「ダチョウがいる」と110番通報があった。その後まもなく、飼い主が周辺住民の協力で連れて帰ったという。けが人はいなかった。署は「通報のおかげで早く発見できた。協力に感謝したい」と話した。(中村瞬)Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

商店街に在留カード「偽造工場」 半年で3千枚以上印刷か

 在留カードの偽造品1枚を所持したとして、愛知県警は、名古屋市南区内田橋1丁目、中国籍の無職孔繁森容疑者(25)を出入国管理法違反(偽造在留カード所持)の疑いで現行犯逮捕し、18日発表した。「半年前から始めて3千~4千枚作った。160万円ほどの利益があった」と容疑を認めているという。 在留カードは外国人の在留資格を証明するもの。県警は孔容疑者の自宅を16日に捜索。いずれも偽造とみられる在留カード約100枚や運転免許証、マイナンバーカード、学生証などのほか、印刷前の白無地のカード約3千枚も見つかった。 県警は、別の人物がSNSなどで外国人らから注文を受け、孔容疑者が自宅で偽造と発送をしていたとみている。 SNS上で偽造身分証の販売をうたった広告があり、捜査していた。 国際捜査課によると、孔容疑者は16日午後4時40分ごろ、自宅でベトナム人女性の顔写真が印刷された偽造在留カード1枚を所持した疑いがある。偽造拠点は海外から国内に移動? 県警が「偽造工場」になっていたとみている孔容疑者の自宅は、ラーメン店や不動産屋などが並ぶ商店街の一角にある。 近くの住民によると、10年…この記事は会員記事です。残り334文字無料会員になると月5本までお読みいただけます。Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

まさかの急展開 結婚おめでとう 19日の「カムカムエヴリバディ」

土井恵里奈2021年11月19日 8時15分 おめでとう、安子と稔――。NHKの朝ドラ「カムカムエヴリバディ」の主人公が、悲恋を乗り越え最愛の人と結婚した。地元の名家の稔(松村北斗)は、繊維会社の跡取りとして政略結婚するはずだったが、土壇場で急展開となった。 11月19日の放送の冒頭、異変は起こった。稔は取引先の銀行の頭取の娘と祝言を挙げるために、大阪から岡山へ帰ってくる。 父の千吉(段田安則)に連れられ神社へ行くと、千吉に告げられる。「あの人がお前が祝言を挙げる相手じゃ」。そこにいたのは、なんと安子(上白石萌音)だった。父としての決意 千吉の決断には、戦争に翻弄(ほんろう)される経営者というよりも、父としての思いがあふれていた。安子の人柄の良さに胸を動かされ、若い2人の未来を見守ることを決めたのだ。演じた段田は「観(み)てくださっている方もそうでしょうけど、台本を読んでいても本当に安子の味方になってしまうんです」とコメント。千吉については「つらい時代に生きた人」としつつ、「息子たちと妻に囲まれ、幸せだと思います。厳しいようで優しい、いいお父さんだなと思います」。 しかし、稔はほどなく出征するため、安子と暮らせるのはほんのひと月ほどしかない。どうか子どもを授かりますように。我が子との幸せな暮らしと平和な世の中を願う2人だったが――。安子と美都里の嫁姑関係は その後の展開のキーパーソンになりそうなのが、安子が入る雉真(きじま)家の姑(しゅうとめ)、美都里(みどり)。良家のお嬢様育ちらしい気品と華やかさがあり、安子の控えめで素朴な雰囲気とは相いれそうにない。息子を愛するがゆえ、安子にとって大きな壁となっていく。 美都里を演じるのは、独特な存在感で人気のYOU。これまでは個性的な役柄を演じることが多く、朝ドラへの出演は初めてとなる。「朝ドラは日本のみんなが見るドラマっていう印象なので、オファーが自分にくるっていうことへの違和感がありました」とコメント。役柄については「世間知らずで、非常にこう…未熟な女ですね(笑)。私の持っている未熟な部分と重ね合わせて演じています」と語る。 この日の放送の終盤は、安子と稔の和菓子のように甘いシーンが印象的だが、ナレーションは「短いけれど幸せな日々でした」で終わる。このあと、夫婦はどうなるのか。甘くない嫁姑関係が始まるのか。来週も目が離せない。(土井恵里奈)Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

女性殺害された事務室に死亡男性と似た人物出入り 大阪の老人ホーム

2021年11月18日 20時30分 大阪市平野区の老人ホームで17日、職員の榊(さかき)真希子さん(68)が殺害され、駐車場で入居者の男性(72)の遺体が見つかった事件で、榊さんが倒れていた事務室に前日午後10時半ごろ、男性とみられる人物が出入りする様子が防犯カメラに映っていたことが大阪府警への取材でわかった。府警は男性が榊さんを殺害した後、7階の自室から飛び降り自殺を図った可能性があるとみて調べている。 平野署によると、司法解剖の結果、榊さんの死因は脳挫滅で、頭に殴られたような複数の傷が確認された。16日午後10時半ごろに死亡したとみられる。 同じ時間帯、男性に似た人物が事務室に出入りした後、エレベーターで7階に移動する様子が建物内の防犯カメラで撮影されていたという。男性の自室からは血の付いたハンマーが見つかった。男性の遺体は自室真下の駐車場で発見され、ベランダには脚立が置かれていた。司法解剖の結果では、死因は強い衝撃を受けたことによる心臓挫滅で、16日午後10時45分ごろに死亡したと推定される。 捜査関係者によると、男性はホーム内で他の入居者とトラブルを起こし、退去を求められていた。男性が周囲に「(榊さんを)殺す」と話していたとの情報もあり、殺害をほのめかす書き置きも見つかったという。府警は経緯を調べている。Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

スマホ契約・清掃会社設立… 借金ある女性、名字変え詐欺強いられた

 「体を売ってでも返せ」 女性(52)は借金返済を迫られ、「ネームロンダリング」とも言われる偽装養子縁組をした。 名字を変え、別人になりすました。 「借金がなくなるのならやっちゃえ、という気持ちだった」 詐欺未遂容疑で書類送検された女性が、取材に経緯を語った。 約3年前、女性は生活費やパチンコ代などで借金が400万円ほどあった。 そのうちの約80万円は「マ…この記事は有料会員記事です。残り1142文字有料会員になると続きをお読みいただけます。Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

融資金を詐取した疑い男ら逮捕 養子縁組を悪用、被害総額2億円超か

松島研人2021年11月19日 5時00分 事業資金の借り入れ名目で金融機関から現金をだまし取ったとして、愛知県警守山署などは18日、会社員福留優太容疑者(37)=鹿児島県姶良市=ら3人を詐欺の疑いで逮捕したと発表した。 県警は、福留容疑者らが多重債務者を暴力団関係者の養子にし、名字を変えさせた後に金融機関から融資を得る行為を繰り返していたとみて調べている。 ほかに逮捕されたのは、ともに自営業の河野通宏容疑者(51)=同市=と徳永貞年容疑者(50)=同県霧島市。徳永、福留の両容疑者は「間違いない」と容疑を認め、河野容疑者は黙秘しているという。 愛知県警によると、福留容疑者が養子縁組制度を悪用するなどの手口を指南し、河野容疑者が手続きに必要な書類を作成していたとみられる。県警は東海と九州地方を中心に、融資や国の持続化給付金をだまし取ったなどとして、養子になった人を含め36人を摘発し、被害総額は約2億7千万円にのぼるという。(松島研人)Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

社内で差別文書、東証1部「フジ住宅」に配布差し止め命令 大阪高裁

 東証1部上場の大手不動産会社「フジ住宅」(大阪府岸和田市)が在日外国人を差別する文書を職場で配ったことが違法かが争われた訴訟の控訴審判決が18日、大阪高裁であった。清水響(ひびく)裁判長は「職場で差別的言動が生じる温床を会社側が自ら作りだした」として、一審・大阪地裁堺支部判決に続いて違法と判断。会社側に文書配布の差し止めを命じ、損害賠償額を一審の110万円から132万円に増額した。 高裁判決などによると、同社は2013年以降、韓国人や中国人を侮辱するネット記事や雑誌のコピーを全社員向けに配ったほか、韓国籍や中国籍の人に対し「死ねよ」「卑劣」「野生動物」などと書いた文書も配布した。02年からパート社員として働く在日韓国人女性は「文書の配布で精神的苦痛を受けた」と訴え、同社と会長に計3300万円の損害賠償と文書配布の差し止めを求めていた。 清水裁判長は、文書について、女性個人に対する差別的言動とは認められないが、民族差別的な表現があり、会社側は「職場で民族差別の思想を起こさせ、人種間の分断を強化することがないよう配慮する義務がある」と指摘。文書が職場で配られ、女性の「民族差別的思想を生み出さない職場で就労する人格的利益」が侵害されたと判断した。 同社は一審判決後も文書配布を続けたほか、裁判を続ける女性を非難する社員らの意見を載せた資料を社内で配っていた。 判決は、こうした配布についても「女性を職場で孤立させ、訴訟による救済を抑圧するものだ」として違法と判断。同社が東証1部上場企業であることを踏まえ「職場で民族差別的思想が醸成されない環境作りに配慮することが社会的にも期待される立場にもかかわらず、怠った」とし、一審よりも賠償額を増額した。 フジ住宅は「(文書配布の)差し止めを認めたことは、過度の言論の萎縮を招く。判決は到底承服できず、上告の申し立てを行う」とコメントした。「判決受け止めて変わって」、原告女性が訴え  原告の女性は判決後、大阪市内で記者会見し「判決に書かれたことを会社が本気になって考えてくれたら、すごく良い企業に変わるはず。判決を受け止めてほしい」と訴えた。 昨年7月の一審・大阪地裁堺支部判決は、フジ住宅が職場で差別的な文書を配ったことを違法と認めた。だが、同社は判決後も、女性が提訴したことなどを非難する文書を配布した。そのため、女性は控訴審で、損害賠償に加え、文書配布の差し止めも求めた。 この日の高裁判決は、同社が大量の文書を継続的に配ったことを重くみて、配布の差し止めも命じた。女性の代理人の村田浩治弁護士は「差別的な意識を醸成させないように配慮すべきだということを、企業の義務として明確に示した点で意義がある。原告の被害に向き合った判決だ」と評価した。 女性は「一審判決が出てから、会社は何も変わらなかった。いくら司法が良い判決を出したとしても、受け止める会社側が変わらなければ、同じようなことが続く。正直、今も不安でいっぱいです」と語った。(米田優人)Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

規制委、志賀原発を現地調査 「百聞は一見にしかず」活断層か見極め

波多野陽2021年11月18日 21時00分 原子力規制委員会は18日、北陸電力が再稼働を目指す志賀原発2号機(石川県志賀町)の敷地内で、断層の活動性を調べる現地調査を行った。適合性審査の一環で、敷地内に活断層はないとする北陸電の主張を見極める。 規制委の石渡明委員らが、北陸電が事前に掘ったトレンチ(溝)の断面などで断層や周囲の地層を観察した。北陸電が地中の鉱物脈を得るために行ったボーリング調査の資料なども確認した。19日には敷地外の断層も調査する。石渡氏は「紙やスクリーンで見たものとはやはり印象が違う部分があった。百聞は一見にしかずだった」と話した。 同原発を巡っては、規制委の有識者会合が2015年、敷地内の断層が活断層である可能性が否定できないとの結論をまとめた。北陸電は、断層が動いたかどうかを判断する別の手法のデータを提出し、「活断層ではない」と主張。審査と運転停止が長引いている。 規制委は有識者会合の報告書を「重要な知見」として扱うと決めているが、北陸電が提出したデータの手法も評価手法に採り入れている。石渡氏「有識者会合、データ足りない認識あった」 また石渡氏は、有識者会合の結論が、建設時に地層の断面を描いた古いスケッチに基づいている点に言及。「私も含めて有識者はデータが足りないと認識した上であのような評価をした。さらに、こういうデータを出したら良いと有識者が評価書で書いた手法で、北陸電力がその方向でデータを出した」と語った。今後の審査について「元の有識者を集める必要があるかどうかは、規制委員の5人で決めれば良いと思っている」と話した。(波多野陽)Source : 社会 - 朝日新聞デジタル