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文章を速く読めない僕が立ち向かう 高校入試の壁

 中学の定期試験と高校入試――。読み書き障害がある子どもたちにとっては、ほかの子以上に高く思える二つの「壁」だ。 奈良県の公立中2年の男子生徒(14)も、いま、その「壁」をどう乗り越えるか試行錯誤している。 文章を読むのがとても苦手で遅い。字も早く書こうとすると、手書きでは形が整わない。小学校高学年の漢字の読み書きもほとんどできない状況で、小5から通級指導教室に通う。 小学生のころは、宿題のプリントなどは、母が隣について問題文を読み上げ、答えだけをひらがなで書いた。耳から聞けばすぐに理解し、正解を言える。学びの支えになった「音声付教科書」と音声専用ペン そんな時、小学校の先生から…この記事は会員記事です。残り2060文字無料会員になると月5本までお読みいただけます。Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

大阪・堺の交番巡査、465人分の名簿紛失

2021年9月13日 8時57分 大阪府警中堺署は13日、宮園交番(堺市中区宮園町)に勤務する地域課の男性巡査(21)が、管内の住民465人分の住所や氏名、電話番号を記した名簿を紛失したと発表した。 署によると、男性巡査は12日午後、住民への防犯指導のため、名簿を使いながら中区八田(はんだ)南之町付近を巡回。午後3時10分ごろ、交通事故の対応で、約1・8キロ離れた中区毛穴(けな)町の現場に着いたところで、バインダーに挟んだ名簿がないことに気づいたという。 池上博一副署長は「関係者のみなさまに多大なご迷惑とご心配をおかけし、深くおわび申し上げる」と話している。Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

死亡のタクシー運転手、くも膜下出血か 母親「持病なかった」

大山稜2021年9月12日 17時15分 東京都千代田区で11日、歩行者ら5人が死傷したタクシー事故で、12日に死亡した山本斉(ひとし)運転手(64)=東京都杉並区=と同居していた母親(88)が同日午後、取材に応じた。 「一人息子でしたが、もう死んでしまった。亡くなられた方々が気の毒で、申し訳ないです」。母親は漏らした。 母親によると、山本運転手は20年ほど前から都内で個人タクシーの運転手として働いていた。普段は午後3時に家を出て夜中の午前2時ぐらいまで勤務していた。持病はなく、これまでに大きな事故も起こしたことはなかったという。 最近は新型コロナウイルスの影響で売り上げが少なかったといい、休みを返上して働くことも多くなっていた。「本当にまじめな息子だった。お金がない中でタクシーの支払いもあり、がんばって働いていたんですが」 事故が起きた11日は土曜日だったが、午後3時には自宅を出た。体調が悪そうな様子もなく、いつも通りに見えた。買い物を終え帰宅すると、警察官が自宅を訪ねてきており、事故を知らされた。 事故から約16時間後、搬送先の病院で死亡が確認された。死亡診断書の死因欄には「くも膜下出血」と記されていたという。 警視庁は、死因については捜査中としている。(大山稜)Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

全盲の男性が美術鑑賞を変える あの日のデートが広げてくれた世界

 白鳥建二さん(52)は生まれつき右目が見えず、左目は強度の弱視だった。小学校の黒板の字もよく見えない。通知表は5段階評価の1と2ばかり。小3で盲学校に転校し、その後の10年余りを過ごした。 「見える人に負けないように」 「見えなくてもちゃんと仕事ができるように」 「社会は厳しい。健常者の何倍もの努力を」 家族や先生からは、繰り返し激励された。21歳で卒業するまでに、マッサージの資格を取得した。 でも、「見えることが正しく、見えないことは悪。見えない人は健常者より劣っている」と言われ続けている気がして、ずっと息苦しかった。美術館デートで気づいた「もしかして」 「もっと広い世界を知りたい」。 卒業と同時に地元の千葉県を離れ、愛知県の夜間大学に進んだ。視力はさらに下がり、やがて全盲になった。 ある日、付き合い始めた1学年上の彼女とデートをした。 行き先は、レオナルド・ダビンチの解剖図展を開催していた美術館。見えない自分には無縁の世界だと思っていたのに、どういうわけか心が弾んだ。 でも一体、何が楽しかったのだろう。 好きな人と一緒にいられたからか。いや、もしかして全盲でも美術鑑賞ができるのか。「見えている人」も見間違う? 数カ月後、後期印象派の展覧会を訪れた。 「真ん中に湖があって、木があって」 そう案内していた男性職員が、しばらくして「よく見ると、黄色い点々が真ん中にある。湖ではなく原っぱでした」と謝ってきた。見えている人でも、実は…。疑問を持った白鳥さんはやがてある行動へと駆り立てられます。記事後半では白鳥さんの得た確信と、美術鑑賞ワークショップの様子の動画ご覧頂けます。 湖と原っぱは全然違う。職員…Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

「学校で我慢ばかり」宣言延長で続く短縮授業やオンライン…悩む教員

 新型コロナウイルス対応の緊急事態宣言が、東海3県でも今月30日まで延長された。夏休み明け、分散登校や短縮授業で再開した小中学校は、延長でどうなるのか。宣言下で子どもの学びをどう保障するか、教員たちも頭を悩ませる。 午前中のみの短縮授業で1日に2学期が始まった名古屋市。緊急事態宣言の延長に伴い、解除まで短縮授業を続けることを決めた。「授業時間足らないのでは・・・」タブレットも前途多難 市立中学で教える50代の男性教員は、「授業数が足らなくなる恐れがあるのではないか。授業計画を組み直す必要も出てくる」と懸念する。 市教育委員会は児童生徒に配…この記事は会員記事です。残り1433文字無料会員になると月5本までお読みいただけます。Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

永平寺前貫首、福山諦法さん死去

2021年9月12日 17時30分 曹洞宗大本山永平寺(福井県永平寺町)の前貫首、福山諦法(ふくやま・たいほう)さんが10日、死去した。88歳だった。17日に永平寺町志比5の15の永平寺で密葬を行う。本葬の日取りは未定。 愛知県豊川市の妙厳寺住職や永平寺副貫首を経て、2008年1月、宮崎奕保(みやざき・えきほ)第78世貫首の死去に伴い、第79世貫首に就任した。体調不良などで20年9月に退任するまで、約12年にわたって貫首を務めた。Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

落差181メートル、「九州最大級」の滝確認 奄美市が名前を募集

奄美通信員・神田和明2021年9月12日 17時30分 鹿児島県・奄美大島にある奄美市は、島の東海岸で九州最大級の滝を確認した、と発表した。山中の断崖から太平洋へと注ぐ落差は181メートルで、「確認できる滝の中では九州一でないか」とする。名称がないため、市はホームページで滝の映像を公開し、10月8日まで名前を公募する。 滝の存在は漁師やマリンレジャー関係者などには知られていたが、海から見える部分だけで、全容が分かっていなかった。市内在住の写真家浜田太さん(67)が昨年5月から数回、ドローンで全体を撮影。その映像や情報の提供を受けた市が今年8月末、衛星による測量で落差をはじき出したという。 奄美大島は今夏、世界自然遺産に登録されたばかりで、浜田さんは「奄美にはまだまだ未知の世界がある」と話す。海上からは約100メートル分を見ることができるが、滝近くの海岸は岩場で波が荒く、近づけないという。(奄美通信員・神田和明)Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

富士山の景勝地付近にツキノワグマ 登山の女性、枝折れる音で気づく

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現職・加藤寛治氏の長男が後任候補に 衆院長崎2区

小川直樹2021年9月12日 19時49分 次期衆院選の長崎2区に、体調不良を理由に立候補を見送った現職の加藤寛治衆院議員(75)=自民=の後任候補として、自民党長崎県連は12日、公募による選考の結果、加藤氏の長男竜祥(りゅうしょう)氏(41)を擁立することを決めた。13日にも党本部に申請する。 竜祥氏は長崎県島原市出身。加藤氏が衆院議員に初当選した2012年から同氏の秘書を務めていた。 長崎市内で開かれた公募の選考委員会後、記者会見した竜祥氏は、最重要の政策課題として父親と同じ人口減少対策を挙げ、「政治家が変わっても、地域の課題は変わらない」と語った。 公募は経たが地盤を引き継ぐ「世襲」に批判があることを問われると、「それは事実。真摯(しんし)に受け止めて努力したい」と話した。 長崎2区では8月末、衆院選に向けた事務所開きを済ませていた加藤氏が、健康診断で異常が見つかったとして突然、立候補の断念を表明。後任候補を選ぶ県連の公募に竜祥氏を含む8人が応募していた。 長崎2区ではほかに、立憲民主党の松平浩一衆院議員(46)=比例北陸信越ブロック=が立候補を表明している。(小川直樹)Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

性的虐待、子どもが見せる「性化行動」 施設の性教育は

 貧困や虐待などで実の家族と暮らせなくなった子どもを、守り育てる児童養護施設。日々の暮らしの中で、思春期を迎えた子どもたちの性への関心にどう答えるか。職員の多くは頭を悩ませている。 7月中旬の土曜日、午前10時前。雨が降りしきる中、松山市内にある施設の敷地内の集会所に、傘を差した子どもたちが集まってきた。前方にスクリーンが下ろされ、「いのちの講座」と映し出されている。 「生きているからできることって何かな?」。席についた小学6年から高校3年までの18人を前に、外部講師の女性が問いかけ、話を始めた。 「自分の体に触ってごらん」「隠しておきたいところはどこ?」 子どもたちは、自分の腕や口に触ったり隣の子と握手をしたりしながら、他人に触られたくない「プライベートゾーン」の知識を教わっていく。性教育の講義だ。 中学生の女の子が、前のめりになって手を挙げた。後方に座った高校生の女の子は、うつむいたまま微動だにしない。おなかが出た妊婦の絵が映し出されると、軽い笑い声が上がった。部屋の隅のソファには中学生の男の子が寝そべり、職員につきそわれている。 この部屋には、性被害にあっ…この記事は会員記事です。残り1406文字無料会員になると月5本までお読みいただけます。Source : 社会 - 朝日新聞デジタル