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北海道の上富良野で続く100年のビール物語 伝説のホップを逆輸入

 眼前に白い雲が浮かぶ青空と十勝岳連峰。足元は紫のラベンダーと黄金色の麦畑。上富良野町の小高い丘陵に立つ私をさわやかな風が通り抜ける――。 上富良野町産ホップで醸されたビールの飲み心地を風景で表すと、そんな風に感じる。 北海道のほぼ中央、十勝岳に抱かれた上富良野町は100年前からホップ栽培が続く日本ビールのふるさとだ。この地のホップをめぐる三つのストーリーを、ビール片手にお読みいただいてはいかがだろうか。 まずは「伝説のホップ」ソラチエース。 上富良野町にはサッポロビール(本社・東京)原料開発研究所がある。同社がビール原料であるホップの試験栽培を始めたのが1923(大正12)年。日本で唯一、ホップ株を絶やすことなく育種してきた。 ホップとは何か。 「豚のショウガ焼きで言うと…Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

志賀原発の揺れ、一部で想定をわずかに上回る 原子炉への異常なし

 能登半島地震について、原子力規制委員会は10日、原子力施設の被害状況などを確認し、今後の対応を議論した。 原子力規制庁の報告によると、停止中の志賀原発1、2号機(石川県)では、揺れに関する想定を一部でわずかに上回っていた。ただ、使用済み燃料の冷却に必要な電源などは確保され、安全上の問題はないという。 想定は、旧原子力安全・保安院時代のもの。2号機は新規制基準の審査中で、1号機は未申請だ。 原発は施設や設備ごとに揺れやすい周期があり、周期ごとに最大の揺れの勢いを示す加速度(ガル)を想定する。1日の能登半島地震では、一部の周期帯で想定をわずかに上回る揺れを確認したが、原子炉建屋や圧力容器などの重要施設が揺れやすい周期ではなく、現時点で異常はないという。 また、停止中の東京電力柏崎刈羽原発(新潟県)では、すべての周期帯で想定を下回ったという。 地震などの審査を担当する石渡明委員は今回の地震について「余震の震源域が150キロかそれ以上。いくつかの断層が連動して動いている可能性がある」と発言。「地震の専門家の研究をフォローして、審査にいかしていく必要がある」と語った。 志賀原発では、外部電源を受…Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

一番福は大学生「被災地に日常が戻りますように」西宮神社の福男選び

 全国のえびす神社の総本社、西宮神社(兵庫県西宮市)で10日、参拝一番乗りを競う神事「福男選び」があった。商売繁盛を願う「十日えびす」にあわせた恒例行事。午前6時の開門と同時に約5千人が約230メートル先の本殿をめざし、参道を駆け抜けた。 一番福を手にしたのは追手門学院大1年の高谷望巳さん(19)=同県尼崎市。陸上部で鍛えた俊足で本殿に一番乗りした。「みんなを楽しませられるような福男になりたい」。能登半島地震の被災地にも思いをはせ、「被害にあった方々が一日も早く日常を取り戻せるよう願っています」。 二番福は消防士の山下慎之介さん(23)=鳥取市、三番福は神戸大4年の多田龍平さん(23)=西宮市=だった。 新型コロナの感染防止対策で見送ってきた、福男による鏡開きと振る舞い酒も4年ぶりに再開された。(真常法彦)Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

「浴衣のままで客逃げた」風呂自慢の輪島の宿、再起の矢先に大地震

 最大震度7を観測した能登半島地震。大規模な火災に見舞われた輪島朝市周辺の宿泊施設も、建物が壊れるなど大きな被害を受けている。 輪島朝市から1.5キロ。日本海を望む海辺に立つ、市内最大級の観光宿泊施設「ホテルこうしゅうえん」(石川県輪島市)も被害を受けた。 門松が飾られたままのエントランス。ガラスは割れ、ロビーには、はがれ落ちた天井や調度品のつぼが散乱している。客から預かったスーツケースやリュックが台車に載せられたまま残っていた。 「こんなことばかり。繰り返しですよ」 同ホテルの営業統括支配人の蔵角(くらかど)信幸さん(68)は防犯のため、地震があった1日からホテルに泊まり込み、留守番をしている。 元日、ホテルには120人ほどの客が宿泊予定だった。1度目の地震のあと、蔵角さんは従業員に宿泊客の安全の確認を指示し、大浴場の入浴客に避難を呼びかけているところで2度目の揺れに襲われた。 タイルが落ち、かごが散乱する脱衣所を抜け、浴衣姿のままの客を高台にある駐車場に避難させた。 ロビーから日本海の潮が引いたのが見えた。 「津波が来る」 覚悟したが、陸上に達するような津波は来なかった。 同市内にある蔵角さんの自宅も、被害を受けた。駐車場は潰れたが、妻は傾いた家の隙間にいたため助かったという。今、妻は避難所に身を寄せ、蔵角さんはホテルのロビーで生活している。 輪島の観光客数は「年々減少傾向だった」と話す。2015年に輪島が舞台になったNHKの朝ドラを機に持ち直したが、新型コロナウイルスの感染拡大で激減。コロナの「5類」引き下げと入国規制緩和で国内外の観光客が戻り始め、また頑張ろうと思った矢先に震災に襲われた。 「今回の地震で、能登に行こうという観光客は減るのでは」と嘆く。 「輪島の観光や従業員のことを考えると、縮小してでも、残した方がいいのでは。行政と民間が同じ意識で取り組まないと、復興は難しいと思います」 複雑な思いでいる。(関田 航)Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

首都圏の私立中学入試が本格スタート のべ1万人超が出願する学校も

 埼玉県内にある私立中学校で10日、入学試験が始まり、首都圏の受験シーズンが本格的にスタートした。 例年、県内外から多数の受験生が集まることで知られる栄東中学(さいたま市)では、この日、5598人が出願。午前8時の受け付け開始時間前から、駅から学校までの道では多くの親子が列を作っていた。 東京都北区の男子受験生は「勉強してきた成果を頑張って出したい」。母親(49)は「今日が受験の初日。緊張せず臨んでもらえれば」と話していた。 同校では、新型コロナウイルスが5類になったことから、受験会場の教室に設置してきた仕切りは今年は設けなかった。ただ、検温や換気などの感染対策は引き続き実施。コロナ前は多くの塾関係者が激励に訪れる姿が恒例だったが、今年も自粛を要請した。 同校では11日や12日なども試験があり、全日程を合わせると、のべ1万2918人が出願している。出願者がのべ1万人を超えるのは11年連続という。井上和明入試広報センター長は「中学受験熱の高まりもあるし、交通アクセスが良くなって東京や神奈川からの受験生も増えた」と話す。 1月20日には千葉県で、2月1日には東京都と神奈川県の私立中学でも、入試が始まる。(滝沢貴大)Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

NHK、BSチャンネルで地上波ニュース 地震の視聴困難対策

 NHKは9日、能登半島地震の影響で、石川県輪島市や珠洲市の一部地域で、地上波の放送が見られない状況が続いていることを受け、衛星放送の空きチャンネルを使って、地上波のニュース番組を伝える取り組みを始めた。チャンネルは、昨年11月末まで「BSプレミアム(BSP)」として使われていた「BS103チャンネル」(チャンネル番号は「3」)を使う。 9日午後6時から放送を始めた。「おはよう日本」「昼ニュース」「ニュース7」「ニュースウオッチ9」といったニュース番組のほか、「クローズアップ現代」や「NHKスペシャル」で能登半島地震に関連するテーマを取り上げる場合、放送する。また金沢放送局が石川県域向けに放送している「おはよう石川」「かがのとイブニング(610)」「ニュースいしかわ845」などのニュース番組なども流すという。 NHKは昨年12月1日にBSのチャンネルを再編。BS1のチャンネルを「NHK BS」に改称し、番組編成をBS1とBSPの両チャンネルを統合した内容に変更した。それに伴い、BSPでの番組放送は休止し、今年3月末に停波する。NHKの井上樹彦副会長は9日の会見で「3月まで免許があったので、できたこと。あらゆる伝送路を使って放送を届けられれば」と述べた。 総務省によると、地震の影響で停電などにより、中継局の非常用電源のバッテリーが枯渇するなどし、輪島市の一部の地域でNHKや民放が見られなくなっている。このほか、同市や珠洲市の一部では、ケーブルテレビで視聴する世帯が、関連設備の破損などで視聴できない状態が続いているという。(宮田裕介、中沢絢乃)Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

地震被災者に無償で貸し出し 都営住宅、10日に申し込み開始

 能登半島地震の被災者に無償提供する東京都営住宅の入居申し込みが、10日午前9時に始まる。都が9日に発表した。提供予定は100戸程度。うち20戸は12日から入居可。被災者の親族なら代理申請もできる。 申し込み受付窓口は、10日が(03・3498・8894)で、11日以降が(03・3409・4522)。当面は、休日も含む午前9時~午後6時に受け付ける。オンラインも準備中。 住宅損壊などにより居住困難な世帯が対象で、半壊以上の罹災(りさい)証明書の確認が必要。発行が遅れている場合は後日提出も可。使用期間は当面6カ月で最長1年まで更新できる。利用者は家賃、敷金、駐車場料が免除される。Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

昨年の110番通報が増加、誤報も増える 映像での受理は約9千件

板倉大地2024年1月10日 7時30分 全国で昨年1~11月に受理した110番通報が、930万3573件あった。前年同期より80万646件多く、記録の残る2013年以降で最多だった。通報の内訳では「虚報・誤報」の割合が増加した。 警察庁が「110番の日」の10日に合わせて発表した。スマートフォンなど移動電話からの通報は76・8%。緊急の対応が不要な通報が18・9%を占めた。「虚報・誤報」は22万3426件あり、前年から14・7%増加した。 「虚報」は前年同期より2306件少ない1万6609件だったが、「誤報」は3万883件増え、20万6817件だった。スキーでの滑走中などに衝撃でスマホの通報機能が働き、誤報となるケースもある。警察庁は、スマホの設定を確認して不要な場合は機能の解除を検討するよう呼びかけている。 スマホなどから現場の映像を送れる110番通報の新たなシステムで、昨年1~11月に全国で8716件の通報を受理した。行方不明者の捜索などの「保護・救護」が全体の46・9%だった。 システムは22年10月から試行され、23年4月に本格導入された。23年1~11月に受理した内訳はリアルタイムでの動画が415件、静止画2120件、事前に撮影し保存した動画が408件、静止画5773件だった。 「保護・救護」の次に事故などの「交通関係」が19・8%と多かった。民家の敷地内に侵入した人物を捜索中の警察官が、共有された画像により発見して検挙した事例もあった。(板倉大地)有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 【お得なキャンペーン中】有料記事読み放題!スタンダードコースが今なら2カ月間月額100円!詳しくはこちら Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

モバイル衛星通信を地震被災地で活用、東京都が新年度に本格導入へ

 通信状況が不安定な能登半島地震の被災地で、人工衛星を介したモバイル通信ネットワーク「スターリンク」が活用されている。東京都が今年度から試験導入している設備を、石川県輪島市に応援派遣された都職員が持ち込んだ。都は9日、同種のモバイル衛星通信機器の本格導入を新年度に都内で進める考えを明らかにした。 スターリンクは、地上の専用アンテナが人工衛星から電波を受信し、ルーターを経由してインターネットに接続する新しい民間サービス。上空が開け、電源が確保できれば接続でき、スマートフォンやパソコンでWiFi(ワイファイ)などの通信が使える。 従来の衛星通信に使われる人工衛星は高度約3万6千キロの軌道にあるが、スターリンクは同約550キロの低軌道に3千機以上あり、大容量の高速データ通信が可能という。 能登半島地震の被災地では、大手キャリアの通信環境が不安定で、メール一つ送るのも時間がかかる状況が続いている。都は今年度、スターリンクの設備を島嶼(とうしょ)部などで計8台試験導入しており、このうち1台を輪島市に持ち込んだ。 市役所などでのネット接続を…Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

都立高全日制志望は71.98%、伸びる通信制 中3生進路希望調査

 東京都中学校長会は9日、都内の公立中学3年生(7万8108人)の進学希望調査結果を公表した。12月時点で全日制高校の志望者は全体の88・39%(前年比0・89ポイント減)で、8年連続で過去最低となった。 全日制志望者のうち、都立高志望は71・98%(同0・38ポイント増)だった。募集定員に対する倍率の高い順にみると、普通科は、豊島(2・37倍)▽新宿(2・27倍)▽本所(2・14倍)など。専門学科は、工芸のデザイン科(2・37倍)▽農業の都市園芸科(2・11倍)▽工芸のグラフィックアーツ科(2・09倍)などだった。 全日制以外の志望者は、都立の昼間定時制が2・97%(前年比0・02ポイント増)、都立以外の通信制が4・71%(同0・66ポイント増)などだった。 都立高は、今春の入試から男女別定員を撤廃して男女合同選抜に移行する。都教育委員会の担当者は「倍率に大きな変化はなかった。男女合同選抜に移行した影響は出ていないと推測している」と話した。 調査結果の詳細はホームページ(https://www.kyoiku.metro.tokyo.lg.jp/admission/high_school/application/release20240109_03.html)で紹介されている。(本多由佳)Source : 社会 - 朝日新聞デジタル