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お騒がせ巨大イカ、愛称決まる 町職員「分かりやすい」

小島弘之2021年6月27日 9時43分 新型コロナウイルス対応のための国の交付金を充てて制作された石川県能登町にある巨大イカのモニュメント。海外メディアにも取り上げられるなどその建設の是非は世界的に話題を呼んだが、そんなお騒がせ巨大イカに、このほど愛称がつけられた。その名は「イカキング」。名付け親の思いとは……。 同町によると、名付けたのは金沢市の塚田静香さん。町の愛称募集に応募し、909件の案の中から選ばれたという。同じ愛称での応募が他にも6件あったが、塚田さんの「見た目の大きさがイカの王様のようで、さまざまな調理法があることから料理の王様のようでもある」との理由を、地元住民らで組織する愛称選考委員会が高く評価した。なお、次点は「いかまる」と「つくも大王」だった。 巨大イカは、町がコロナ終息後の誘客につなげるために3月末に整備。建設費の9割にあたる2500万円をコロナ対応のための「地方創生臨時交付金」を充当したことで、「無駄遣い」などと批判を浴び、英BBCやNYタイムズなどでも取り上げられた。ただ、完成後、現場は多くの観光客でにぎわっている。 20日には愛称が書かれた看板がモニュメントの近くに設置された。「シンプルで分かりやすい愛称だ」。町の担当者は満足げにそう語った。(小島弘之)Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

在日コリアンの歴史の証、宿舎を解体・移築 宇治ウトロ

 在日コリアンが多く住む京都府宇治市のウトロ地区で26日、戦時中の飛行場建設に動員された朝鮮人労働者らが暮らしていた宿舎跡の解体が始まった。当時のまま残る最後の宿舎で、ウトロ地区の歴史は一つの節目を迎える。住民らが来年4月に開館予定の交流施設「ウトロ平和祈念館」の隣に建物の一部を移築する。 ウトロ地区は近鉄京都線伊勢田駅の西にある約2・1ヘクタール。元の地名「宇土口(うどぐち)」が由来とされる。終戦時には朝鮮人労働者ら1300人が暮らし、戦後には在日コリアンのコミュニティーになった。 だが、土地が転売され、住民らは裁判で地権者から明け渡しを求められた。2000年に敗訴が確定した後、11年までに韓国政府系財団の出資や民間寄付で土地の一部を買い取り、土地所有の問題が決着。国と京都府、宇治市が住環境整備を進め、17年末に公的住宅1期棟(40戸)が完成。23年の2期棟(12戸)の完成で、整備がほぼ終わる。 最後の宿舎は1943年ごろ…この記事は会員記事です。無料会員になると月5本までお読みいただけます。残り:521文字/全文:942文字Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

11年ぶりの海開き 地域一丸、乗り越えた消失の危機

 宮城県気仙沼市南部の大谷海岸海水浴場で20日、県内のトップを切って海開きがあった。2011年の津波を経て、11年ぶりの復活だ。砂浜を埋める形で防潮堤が計画されていたが、長い交渉の結果、住民の思いが通って残すことになった。「あの日」とは打って変わった穏やかな浜辺で、保全に力を尽くした関係者は静かに手を合わせた。 「3・11の被害があまりに大きく、海開きまでに長い年月がかかった」。本吉観光協会長の芳賀勝寿さん(73)は、こうあいさつした。観光関係者や市、警察官ら約30人が海に向けて玉串を捧げ、合掌した。 当時「防潮堤を勉強する会」の発起人を務め、住民同士の意見調整や行政との交渉に当たった市議の三浦友幸さん(40)も参列した。三浦さんは津波で自宅と母を失った。 「『砂浜を守る』という1点で地域が一丸となれたことが大きい。犠牲者も待っていたであろう今日という日を、私たちの誇りとして子どもたちに伝えていきたい」と語った。 震災前、同海水浴場は白砂青松で知られる県内有数のスポットで、JR気仙沼線の駅もそばにあり、市によると震災前年の10年度は約6万5千人が訪れていた。しかし、津波でがれきに埋もれ、海岸沿いの住宅地も壊滅した。 国などは砂浜に高さ9・8メ…この記事は会員記事です。無料会員になると月5本までお読みいただけます。残り:290文字/全文:824文字Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

老いた時には子も老いている 「老後は安心」は古い?

シニア生活文化研究所所長・小谷みどりさん これからの日本では「ひとり死」時代がやってきます。 ベッドに横たわる臨終の患者を家族が取り囲んで「ありがとう!」「おとーさーん!」と叫ぶ光景は、ドラマの中に描かれても現実の世界では難しくなります。お葬式に親族一同が顔をそろえて、盛大に故人を送るのも同様です。 理由のひとつは、死亡年齢の高齢化です。2019年に亡くなった人のうち、80歳以上の男性は54%を占める一方、00年は33.4%。つまり20年前には、男性の3分の2が70代までで亡くなっていました。女性の場合、19年に亡くなった80歳以上は75.8%、90歳以上で40%を超えます。 親が90歳になるころには…この記事は有料会員記事です。有料会員になると続きをお読みいただけます。残り:1167文字/全文:1498文字Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

謎のコレクター、40年分の猫作品寄贈 全国で人々魅了

 古今東西の絵画や版画、彫刻……。そのテーマはどれも猫! 猫好きの美術ファンには知られたコレクター「招き猫亭」氏は、約40年でおよそ630点の美術作品を集め、すべてを神奈川県藤沢市に寄贈した。現在、夏にちなむ猫たちが展示中だ。コレクターは身分など一切を明かしていない。様々な姿態の猫は、どのように集まったのか――。 「ここの壁に1枚飾ろう」。メールで尋ねると、最初は好きな絵を時々買う程度だったと「招き猫亭」氏は明かした。 「猫」を集め始めたきっかけは、レオナール・フジタ(藤田嗣治)の肉筆画「猫を抱く少女」。以前買った作品が複製版画と知り、「本物を入手しないと気が収まらなかったので頑張って買いました」。 真筆は心に響くものが全く違っていた。作品が自宅に届いてからは「もう絶対に投機の対象にさせないから、ここが終(つい)のすみかだからね、と作品に話しかけていた」。 コレクションは江戸時代の大…この記事は会員記事です。無料会員になると月5本までお読みいただけます。残り:1039文字/全文:1440文字Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

天皇陛下が基調講演 国連「水と災害に関する特別会合」

杉浦達朗2021年6月26日 12時00分 天皇陛下は25日、お住まいの赤坂御所で、第5回国連「水と災害に関する特別会合」にオンラインで出席した。陛下が同会合に出席するのは2017年以来で、国連幹部や各国元首らがオンライン出席する中で基調講演した。 水を研究テーマとしている陛下は、13年の第1回、15年の第2回の同会合で、米国の国連本部で基調講演している。19年の第4回は代替わりと重なって出席できなかったため、今回は4年ぶりの参加となる。 今回の同会合のテーマは、「コロナ後の世界をいかによりよく築いていくか」。陛下は「災害の記憶を伝える―より強靱(きょうじん)で持続可能な社会の構築に向けて―」と題した基調講演で、東日本大震災や日本で過去に起きた津波の被害や、その歴史や記録に学ぶことの大切さについて説明したという。(杉浦達朗)Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

ホテル個室のウガンダ選手団と電話 泉佐野のタオル業者

西江拓矢2021年6月27日 5時00分 東京五輪に向けた事前合宿のため来日したが、新型コロナウイルスの陽性者が出たため、ホストタウンの大阪府泉佐野市のホテル内で待機を余儀なくされているウガンダ選手団。同国のオーガニックコットンを原料に綿製品を作り、ホストタウンの登録にも関わったタオル業者が、知り合いの選手団メンバーに電話した。陽性者の濃厚接触者に特定されて練習ができず、不安な気持ちで過ごす選手らを励まそうと、応援メッセージをSNSで募るプロジェクトも始めた。 濃厚接触者に特定された選手らはホテルの個室に滞在している。同市のタオル製造会社「スマイリーアース」の社長、奥龍将さん(32)が知り合いの選手団メンバーに電話したのは23日。選手団として2人目の陽性が判明した日だった。 奥さんからの電話に対し、メンバーは声の調子が疲れた様子だったが、「迷惑をかけて申し訳ない」との言葉があった。さらに、奥さんが体調を気遣うと、メンバーは「大丈夫」「食事はとれている」と答え、「ホストタウンにはよくしてもらっている」と感謝の気持ちを伝えてきた。奥さんは「何でも相談に乗る」と伝えたという。 泉佐野市は「泉州タオル」で知られるタオルの産地。奥さんは、弾力性に富むウガンダ産オーガニックコットンを原料にタオルなど綿製品を製造し、10年ほど同国と交流を続ける。また、大学時代には箱根駅伝に出場しており、同国のスポーツ関係者と親交を深め、ホストタウンの登録にも尽力した。 奥さんは、選手が大会前に練習できない気持ちがよくわかり、不安でたまらないだろうと思い、勇気づけようと考えた。「人と人とのつながりがエネルギーになる。みんなの温かい気持ちが彼らの支えになれば」 フェイスブックなどSNSを通じ、応援のメッセージや動画を募って、選手団に届けるプロジェクトを始めた。奥さんのフェイスブックは、https://www.facebook.com/tatsumasa.oku。(西江拓矢)Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

逮捕の経産官僚「2人で相談」 有名私大付属高の同級生

 経済産業省のキャリア官僚2人がコロナ禍の影響を受けた中小企業を支援する家賃支援給付金を詐取したとして逮捕された事件で、2人が「相談して2人でやった」などと容疑を認める供述をしていることが26日、捜査関係者への取材でわかった。1人は「警察の捜査を免れるために職場で証拠隠滅の相談をした」といった趣旨の話もしているという。警視庁は関係者に事情を聴くなどして裏付けをする方針。 逮捕されたのは、同省産業資金課係長の桜井真(28)=東京都千代田区一番町=と産業組織課職員の新井雄太郎(28)=東京都文京区向丘1丁目=の両容疑者。有名私立大の付属高校の同級生だという。 捜査2課によると、2人は共謀して昨年12月、コロナ禍で収入が減った中小企業を装い、給付金を専用サイトから申請。今年1月に約550万円を詐取した疑いがある。申請には、新井容疑者が入省前の2019年に設立し、社長を親族に引き継いだペーパーカンパニーとみられる「新桜商事株式会社」を使い、売り上げ台帳などを偽造した可能性が高いという。 捜査関係者によると、2人は…この記事は会員記事です。無料会員になると月5本までお読みいただけます。残り:340文字/全文:802文字Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

育児と仕事は同時でなくていい 元主婦の社長の言葉

 専業主婦から50代の電話番アルバイトを経て、大ホテルの副支配人になった薄井シンシアさん(62)が、この春社長になりました。「専業主婦だったから今がある」と話す薄井さんは、「育児と仕事は同時でなくていい」と言い切ります。「学食のおばちゃん」から復帰 「その件は私が対応するから」 テキパキと部下に指示を飛ばす。トレードマークのシックな黒いワンピースとショートヘアは、5年前に初めて会ったときと変わらない。違うのは足元だ。昔は黒いパンプスだったのが、真っ赤なスニーカーに変わっていた。 薄井さんは出産を機に、30歳で専業主婦になった。17年間家事と育児をこなしながら、アフリカや東南アジアなど、外交官の夫の勤務地に帯同。娘の大学進学を機に、以前の駐在先のタイで「学食のおばちゃん」から社会復帰した。日本に帰国したときには、52歳になっていた。 日本での就職活動は、主婦生…この記事は会員記事です。無料会員になると月5本までお読みいただけます。残り:2139文字/全文:2529文字Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

子供がおぼれ、1人行方不明 大阪府高槻市

2021年6月26日 18時22分 大阪府高槻市消防本部によると、26日午後3時55分ごろ、高槻市番田1丁目の河川敷で、「子供がおぼれている」と119番通報があった。同本部によると、一緒に遊んでいた3人のうち2人が流されたといい、1人はまもなく救助されたが、もう1人の行方がわからず捜索が続いている。Source : 社会 - 朝日新聞デジタル