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「動物園、におい何とかして」 届いた意見、園長の答え

 「良かったけど、においはいかがなものか。何とかしてほしい」 4月30日、営業時間を終えた後の平川動物公園(鹿児島市)。 入園ゲート付近に設置してある意見箱を開けると、そんな内容の「ご意見」が入っていた。 悪気はなく、思ったままを書いたのだろう。 書きぶりからして、子どもではなく大人のようだった。 園長の福守朗さんは、少し残念な気持ちで眺めていた。 においに関する意見が寄せられたのは、今回が初めてではない。 毎月ではないものの、「くさい」「におう」といった声が寄せられる。 不潔な飼育環境でにおうのであれば問題だが、そんなことはない。 動物たちの病気を予防するためにも、飼育員は欠かさず清掃作業をしている。 それでも動物の体臭などが残るのは、仕方のないことだ。 いつかはメッセージを伝えなきゃいけないと思っていた。 今回の意見を読んで、今がそ…この記事は有料会員記事です。有料会員になると続きをお読みいただけます。残り:2036文字/全文:2421文字 2種類の会員記事が月300本まで読めるお得なシンプルコースはこちら Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

「平和の火、慰霊の火じゃ」 宣言下の広島で聖火つなぐ

会員記事福冨旅史、宮城奈々2021年5月17日 20時35分 緊急事態宣言が出されたばかりの広島県で17日、東京五輪聖火リレーの代替リレーがあった。新型コロナウイルス感染防止のため、会場の平和記念公園(広島市中区)は閉めきられ、無観客の中、被爆者らが平和への願いを胸に一列になって聖火をつないだ。 「これは平和の火であり、慰霊の火じゃ」。広島市安佐南区の梶矢文昭さん(82)はトーチを手に目を閉じ、原爆死没者慰霊碑に一礼した。 6歳だったあの日、爆心地の東約1・8キロで被爆。国民学校の臨時教室だった民家を掃除中、外がピカッと光って天井が崩れた。2学年上の姉は下敷きになり、即死した。差し込んだ光を頼りにがれきをかき分け、はい出た。 「地獄じゃった」。立ち上る炎と横たわる無数の遺体を避け、うめき声に耳をふさぎ、焼け野原を裸足で必死に逃げた。釘やガラスを踏んだ足裏の冷たい感触は、今も忘れない。道すがら、会った友人は全身の皮膚がただれ、自分の母親は顔にガラスが突き刺さっていた。 戦後、平和の大切さを伝えようと小学校教諭になり、校長も務めた。退職後は「ヒロシマを語り継ぐ教師の会」を結成。小・中学校を回り、今も被爆体験を伝え続ける。 逃げ回ることしかできなかった広島の街で、平和のために走りたい。そんな思いで、聖火ランナーに応募した。犠牲になった約14万人への慰霊の気持ちや復興を遂げた喜びを、世界中に伝えたい気持ちもあった。実際に走ることはできなかったが、思いは込めた。「いかに平和が大切か、核が脅威か。3度目の原爆は、あっちゃいけん」 広島市東区の坂井孝之さん(…この記事は会員記事です。無料会員になると月5本までお読みいただけます。残り:1058文字/全文:1717文字 2種類の会員記事が月300本まで読めるお得なシンプルコースはこちら Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

遺族、入管に不信感募らす スリランカ人女性死亡問題

大野晴香2021年5月17日 20時45分 名古屋出入国在留管理局に収容されていたスリランカ人女性ウィシュマ・サンダマリさん(当時33)が死亡した問題で、遺族が17日、名古屋入管を訪れた。佐野豪俊局長と面会し、ウィシュマさんが収容されていた居室を見たが、入管側の説明や対応に不信感を募らせた。 妹のワヨミさん(28)とポールニマさん(26)は16日に葬儀を終え、17日に同入管を訪問した。取材に対し、ワヨミさんは「小さな部屋で過ごさせられていたのだと、悲しくなった」。ポールニマさんは「(入管側は)私たちの質問にちゃんと答えなかったので、何か隠している感じがした」と話した。 遺族の代理人の指宿昭一弁護士によると、遺族らは名古屋入管側に「どうして姉の死亡から2カ月以上が経っても調査が進んでいないのか」「スリランカが貧しい国だからこのような対応をするのか」「日本人がスリランカに来て同じことが起きたら、黙っていられるのか」などと訴えた。佐野局長は「調査を受けている身なので何も答えられない」と答えるにとどまったという。 国会では出入国管理法改正案をめぐり与野党が対立。遺族とともに同入管を訪れた社民党の福島瑞穂党首は「保安上の理由」で居室や診療室などの視察を拒否されたといい、「入管は何を隠そうとしているのか」と批判した。(大野晴香)Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

全国で新たに3680人が感染 122人の死亡を確認

 新型コロナウイルスの国内感染者は17日午後8時半現在、新たに3680人が確認された。1日あたりの新規感染者数が4千人を下回るのは4月26日以来。亡くなった人は122人確認され、1日あたりの死者数としては過去2番目の多さだった。 新規感染者の最多は東京都の419人。同じ月曜日だった10日の573人より、154人少なかった。 新規感染者は次いで大阪府が382人、北海道が372人だった。死者が最も多かったのは兵庫県の33人で、次いで大阪府が23人、北海道が10人だった。 内閣官房によると、16日現在で全国の高齢者らに98万1249回分のワクチンが接種された。うち6万8004回は2回目の接種という。Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

みんなの母と姉、相次ぎ死ぬ 市原・動物園のアジアゾウ

高室杏子2021年5月17日 21時18分 千葉県市原市の動物園「市原ぞうの国」で16日、メスのアジアゾウ2頭が相次いで死んだ。飼育している他のゾウ4頭も14日から体調を崩しているという。園は、死んだ2頭への献花台を設置した。 園によると、死んだのはプーリー(30歳)とミニスター(35歳)。この2頭を含む6頭に14日から下痢や食欲低下などの症状があり、15日からパフォーマンスなどをやめ、投薬や点滴などの治療に専念していた。 プーリーは16日未明に、ミニスターは同日午後に死んでいるのが確認された。プーリーは土葬されたが、ミニスターは症状のある他のゾウの治療を的確に行うために死後、解剖をした。消化器系の異常が見つかったが、死因はまだわかっていないという。ほかの4頭は回復傾向にあるという。 ゾウのパフォーマンスの司会を担当してきた佐々木麻衣さん(42)によると、プーリーは3頭を出産し、1頭の乳母を務めた「みんなのお母さん」、ミニスターはサッカーが得意で他のゾウからも憧れられる「みんなのお姉さん」として、親しまれていた。 佐々木さんは「どうして亡くなってしまったのか。元気な姿がもう見られないのが悔しい」と声を落とした。(高室杏子)Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

「小学校1年生から貯金」 高齢男性が6千万円を寄付

佐々木康之2021年5月17日 21時33分 神奈川県横須賀市の市庁舎に17日午後2時15分ごろ、高齢の男性がやってきた。市長室がある3階を訪れ、対応した秘書課職員に「中に入った手紙を市長に渡してほしい」とリュックサックを渡した。 職員が中身を確認したところ、銀行の帯封が付いた札束が全部で6千万円分出てきた。手紙は、小学1年生で月10円から始めた貯金だと明かし「何かの役に立てて下さい、寄付します。匿名 匿住所で」とあった。 70~80代と見られる男性は名乗らぬまま、リュックを渡すと立ち去ってしまった。 上地克明市長は「この暗い世相の中で、情けの有難さを深く感じ入りました。この浄財をこのような社会情勢の中でどのように使わせていただくべきか、じっくりと考えたいと思います」などとコメントを発表。市は寄付金として扱うという。(佐々木康之)Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

琵琶湖岸のスーツケースに腕?遺棄事件とみて捜査

2021年5月17日 22時04分 17日午後2時15分ごろ、滋賀県彦根市薩摩町の琵琶湖岸で、打ち上げられていたスーツケースの中から人の腕などが見つかった。県警が調べたところ、一部が白骨化した遺体だった。県警は死体遺棄事件とみて捜査している。 捜査1課によると、スーツケースはふたが半分取れていた。遺体は銀色のシートでくるまれた状態だったといい、年齢や性別は不明。近くの住民がスーツケースを発見して彦根市に連絡し、市が彦根署に通報した。現場はJR琵琶湖線稲枝駅から北西約4・5キロ。Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

薄すぎるワクチンを5人に接種 神戸市、抗体検査へ

鈴木春香2021年5月17日 21時08分 神戸市は17日、濃度が不足した新型コロナウイルスワクチンを誤って5人に接種した、と発表した。 市によると、ワクチンは原液が入った瓶に生理食塩水を入れて希釈し、5人分を注射器に分けて接種する。同市須磨区の集団接種会場で16日午前、開封済みでほぼ残量のない瓶に、薬剤師が誤って生理食塩水を注入。5人に接種したという。 この日の夕方、別の薬剤師が接種回数と開封済みの瓶の数が合わないことに気付いて発覚した。 誤って接種した5人は特定できておらず、同じ時間帯に接種した105人が2回目の接種を受ける際、抗体検査を行う。抗体が確認できなければ追加接種する。(鈴木春香)Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

馬毛島のデモ飛行、西之表市の騒音は 防衛省が速報値

 防衛省は17日、米軍訓練移転を計画する馬毛島(鹿児島県西之表市)で16日に実施した自衛隊機によるデモ飛行の騒音について、速報値を発表した。約10キロ離れた種子島北部の西之表市での瞬間最大値は68デシベルだった。周辺の離島などでは確認されなかった。 目安として70デシベルは「高速道を走行中の車内」に相当するとされる。国の環境基準では、住宅地は昼間は55デシベル以下、夜間は45デシベル以下が望ましい環境としている。 デモ飛行は米軍機の代わりに航空自衛隊のF15戦闘機を使用。日中と夜に約1時間、米軍訓練で想定する4~8ルートを飛行した。「タッチアンドゴー」と呼ばれる離着陸訓練はしなかった。 防衛省は西之表市など種子島…Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

みんなの母と姉、相次ぎ死亡 市原・動物園のアジアゾウ

高室杏子2021年5月17日 21時18分 千葉県市原市の動物園「市原ぞうの国」で16日、メスのアジアゾウ2頭が相次いで死んだ。飼育している他のゾウ4頭も14日から体調を崩しているという。園は、死んだ2頭への献花台を設置した。 園によると、死んだのはプーリー(30歳)とミニスター(35歳)。この2頭を含む6頭に14日から下痢や食欲低下などの症状があり、15日からパフォーマンスなどをやめ、投薬や点滴などの治療に専念していた。 プーリーは16日未明に、ミニスターは同日午後に死んでいるのが確認された。プーリーは土葬されたが、ミニスターは症状のある他のゾウの治療を的確に行うために死後、解剖をした。消化器系の異常が見つかったが、死因はまだわかっていないという。ほかの4頭は回復傾向にあるという。 ゾウのパフォーマンスの司会を担当してきた佐々木麻衣さん(42)によると、プーリーは3頭を出産し、1頭の乳母を務めた「みんなのお母さん」、ミニスターはサッカーが得意で他のゾウからも憧れられる「みんなのお姉さん」として、親しまれていた。 佐々木さんは「どうして亡くなってしまったのか。元気な姿がもう見られないのが悔しい」と声を落とした。(高室杏子)Source : 社会 - 朝日新聞デジタル