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感染拡大すれば「接種に影響も」 まん延防止初日の東京

 新型コロナウイルスの感染拡大を抑え込もうと、「まん延防止等重点措置」が東京に適用された初日に始まった接種。感染拡大への危機感が高まるが、医療現場はいま、どういう状況なのか。  「感染拡大が続けば、接種に影響するおそれもある」。都内の60代の男性医師はこう語る。接種を担う医師は、普段は勤務する病院で診療にあたる。発熱外来などの対応に追われると、担い手を確保するのが難しくなるためだという。「会場で『密になる』のを避けようと、接種を控える高齢者も出てくるだろう。いまが大事な時期。感染予防を徹底する必要がある」  都の基準による重症患者数は11日時点で39人。最多だった1月20日の160人に比べ4分の1で、一時の危機的な状況は脱したとみる医療関係者は多い。一方で、気がかりなのは若年層での感染拡大と変異株による拡大の兆しという。  河北総合病院(杉並区)の岡井隆広副院長は「20~30代の感染者が増えている。歓送迎会などで行動が活発化した影響ではないか」。高齢者が外出を控えても、家庭内で感染する恐れがあるという。「病床逼迫(ひっぱく)を防ぐためにも、若い世代への訴えかけは重要だ」  大阪で広がる英国型の変異株に… 【5/11まで】デジタルコース(月額3,800円)が今なら2カ月間無料!詳しくはこちら Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

高齢者ワクチン、日常に戻れる期待感 各自治体ねらいは

 新型コロナウイルスワクチンの高齢者向けの接種が12日、各地で始まった。  今週から接種を始める自治体の多くは、クラスター(感染者集団)が起きるリスクが高い高齢者施設での接種を優先させた。  川崎市幸区の特別養護老人ホーム「みんなと暮らす町」ではこの日、76~102歳の20人が対象に。予定者は、居室から出て共同生活室で待機。順番に看護師に車いすを押されて医師の前に進み、簡単な問診後に接種を受けた。アナフィラキシーなどの副反応はなかったという。接種を担った嘱託医の関口博仁さんは「認知症で説明がなかなか理解頂けなかった人もいたが、インフルエンザなど通常のワクチン接種とそれほど変わりはない。入居者は家族とも面会できない状態が続いたので、収束の第一歩と期待している」と話した。  東京都世田谷区の特別養護老人ホーム「エリザベート成城」では、入居者と職員の半数にあたる計96人が接種を受けた。施設内の10カ所の共同スペースにそれぞれ集まってもらい、施設の嘱託医2人と、区から派遣した医師1人と看護師らが回って順番に打った。  保坂展人区長は「第4波も迫っている。早く終えたい」。藤井義文・施設長は「副反応への心配はあったが、それでも接種したいとの声があり、ワクチンへの期待の大きさを感じた。かつての日常に戻れる期待が持てました」と話す。  福島県郡山市では集団接種から… 【5/11まで】デジタルコース(月額3,800円)が今なら2カ月間無料!詳しくはこちら Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

沖縄で新たに37人感染 在沖米軍から計7人の感染報告

 沖縄県は12日、新たに37人が新型コロナウイルスに感染したと発表した。県内の感染確認は延べ1万748人となった。  在沖米軍からは、11日は嘉手納基地(嘉手納町など)の1人、12日は同基地の2人を含む6人が感染したと報告があった。県のまとめでは、在沖米軍関連の感染者は計1223人。 Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

NHKの聖火配信から音声消され、抗議へ 「五輪反対」

 NHKが東京五輪の聖火リレーを生配信している特設サイトの映像で、五輪への反対活動をしている人たちの近くを通過した前後の音声が約30秒消されて配信され、疑問の声が上がっている。反対活動をした人たちは近く、NHKに対して抗議することにしている。  音声が一部消えているのは、4月1日の長野市でのリレーで男性ランナーの走りを伝える動画。「オリンピックに反対」といった声が聞こえてきた直後に音声が約30秒間途切れ、音声が戻った時には反対などの声は聞こえなくなっていた。NHKは特設サイト「聖火リレー ライブストリーミング」で連日、聖火リレーのライブ映像を配信しており、後からでもランナーごとの動画を視聴できる。  抗議活動をしていた人たちによると、当時は10人ほどが距離を取りながらハンドマイクを使って五輪開催への反対の声を上げていた。メンバーは今週にも、NHKに対して抗議し、説明を求める予定だという。  音声が消えた原因などについて、NHKは朝日新聞の取材に「走っている聖火ランナーの方々への配慮も含め、NHKとしてさまざまな状況に応じて判断している」「オリンピックをめぐる様々な意見については、ニュースや番組等でお伝えしています」などとしている。 Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

児童生徒と私的SNS禁止に 文科省がわいせつ教員対策

 児童生徒へのわいせつ行為で処分を受ける教員が後を絶たないことを受け、文部科学省は、児童生徒と私的なSNSのやりとりを禁止する通知を都道府県教育委員会などに出した。密室で児童生徒と接する状況をつくらないことや、教員や児童生徒にアンケートをして被害の実態把握をすることなども求めた。  文科省によると、2019年度に、わいせつ行為やセクハラをして処分された公立小中高校などの教員は273人で過去2番目に多く、このうち児童生徒に対するわいせつ行為で懲戒免職となったのは4割超の121人にのぼった。SNSやメールでのやりとりから発展した例があったという。  文科省は9日、各教委に、SNSなどでの私的なやりとりの禁止とともに、必要な業務連絡をする場合でも、学校の管理職らとルールを明確化するよう求めた。教員採用時には、過去に受けた懲戒処分の内容が調べられる文科省の官報検索ツールなどを使い、面接時に本人に詳しく確認することも重要だとした。  一方、心の病で休職する教員が19年度は過去最多の5478人にのぼったことを受け、教員の勤務時間を客観的に把握するため情報通信技術を活用することや、ストレスチェックを行うことも求めた。(伊藤和行) Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

東大で2年ぶり入学式 総長は陽性で療養、副学長が祝辞

 東京大の入学式が日本武道館(東京都千代田区)で開かれ、3100人が出席した。  就任したばかりの藤井輝夫総長は新型コロナウイルスの陽性が判明して療養中。代わりに相原博昭副学長が祝辞を述べ、「よくぞこのコロナ禍を乗り越えて入学してくれました。ありがとう、そしておめでとう」と祝った。  昨春は両国の国技館で予定されていたが新型コロナの影響で1974年以来の中止となったので、2年ぶり。感染防止のため、家族の出席と会場への同伴は認めず、式典の様子を映像配信した。 Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

【速報中】小池氏「新たな変異株と素手で戦っている」

 新型コロナウイルスの感染再拡大をどう食い止めるか。12日から東京都、京都府、沖縄県に「まん延防止等重点措置」が適用されるほか、一部の地域で高齢者へのワクチンの接種が始まります。各地の表情をタイムラインでお伝えします。 14:20接種会場視察の首相「ほっとした表情多かった」  65歳以上の高齢者向けに新型コロナウイルスワクチンの接種が始まった12日、菅義偉首相は東京都八王子市の接種会場を視察した。視察後、首相は記者団に「ワクチンは発症や重症化に対してまさに切り札なので、一日も早く多くの皆さんにお受けいただけるようにしっかり取り組んでいかなければならない」と話した。  首相はこの日、新型コロナのワクチン接種の調整を担う河野太郎行政改革相らとともに八王子市役所内に設けられた接種会場を視察した。記者団の取材に「接種を受けてらっしゃる方の表情を見ると、ほっとした、そんな表情の方が多かったことが非常に印象に残った」と語った。ワクチンを接種する人材の確保についても政府として支援していく考えも示した。  また、視察後にあった関係者との意見交換について、首相は「ワクチンがいつ届くのか、早く情報提供してほしいという意見もあった。スムーズにワクチン接種ができるように意思疎通を図りながら進めていかなければならない」と述べた。  高齢者向けワクチンの対象者は、約3600万人。米ファイザー製のワクチンが使われ、3週間の間隔をあけて1人2回接種する。住民票のある自治体で受けるのが原則で、接種券などが届く仕組み。会場となる体育館や医療機関などを選び、電話などで予約して接種を受ける。(森岡航平) 14:00聖火リレー、法隆寺の五重塔を背景に  奈良県内で聖火リレーの2日目となった12日、世界最古の木造建築の法隆寺(斑鳩町)ではミニセレブレーションやランナーの姿を一目見ようと大勢の人が集まった。  奈良県では新型コロナウイルスの感染者が急増しており、9日には過去最多の96人を記録している。  100年に1度となる聖徳太子1400回忌の大法要を終えたばかりの法隆寺の境内では、五重塔を背景に会場が設置された。集まった観客に対し、「密にならないように」「通路を開けてください」などとスタッフから繰り返し、注意のアナウンスがあった。  和太鼓を携えたパフォーマンスもあり、スマートフォンやカメラが一斉に向けられた。 13:40さいたまの高齢者施設 接種「思ったより痛くない」  さいたま市では、特別養護老人ホームの入所者を対象に、新型コロナウイルスワクチンの接種が始まった。  同市北区の特養にはワクチンを冷蔵保管する市内のサテライト型接種施設から50回分が届いた。集まった入所者25人に医師が「体調どうですか?」などと声をかけながらワクチンを打った。接種後は副反応の有無を確認するために約30分間待機。異常が出た人はいなかった。  施設長の女性(58)によると、入所者からは「接種して安心」「思ったより痛くなかった」という声があったという。入所者はコロナ禍で1年以上、家族らと面会ができず、不便な思いをしていたという。それだけに「接種が始まり期待しているし、2回目の接種もある。まだまだ予防対策に手が抜けないなと思う」と話した。(上田雅文)…

「大人が助ける感じなく…」中学生6人、踏切で男性救出

 踏切内で自転車ごと転倒して動けなくなっていた男性を、中学生6人が力を合わせて救出した。「周りにいた大人が助けに行く感じではなかったので自分たちが行かなきゃと思った」。6人の一人、猪瀬史也さんは振り返った。  他の5人は浅川悟さん▽木村和明さん▽岩知道日陽(ひなた)さん▽長谷川瑛翔(えいと)さん▽田中紫(ゆかり)さん。全員、埼玉県の越谷市立北中学校の2年生だ。  6人によると、3月26日午前10時40分ごろ、猪瀬さんと岩知道さん、田中さんの3人が下校途中に通りかかった東武スカイツリーライン大袋駅北側の踏切で、市内の男性(64)が目の前で自転車ごと転倒した。男性は自転車の下敷きになってうずくまり、酒を飲んだ状態だったこともあり、自力で立ち上がれなかった。  3人は男性に「大丈夫ですか?」と声をかけ、まず田中さんが自転車を移動。猪瀬さんと岩知道さんが周囲にいた大人の手も借りて男性を抱えて踏切の外に救い出すと、猪瀬さんはその足で猛ダッシュし、約200メートル離れた駅前交番に通報した。ほどなく他の3人も合流し、男性に寄り添い、声をかけ続けた。遮断機が下りる前で、男性にけがはなく自力で帰宅した。  6人は12日、学年集会で三上元樹・越谷署長から感謝状を受けた。三上署長は「とっさの判断と正義感あふれる勇敢な行動。これからも人を思いやる気持ちを大切に」とたたえた。(加藤真太郎) Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

刃物持った男に警官発砲 1発が下腹部にあたる 名古屋

 11日午後10時15分ごろ、名古屋市西区上名古屋3丁目の立体駐車場で、刃物を持って近づいてきた男に、愛知県警の警察官が拳銃を2発発砲し、1発が右下腹部に命中した。男は公務執行妨害の疑いで現行犯逮捕された。西署によると、男は住所不定無職の47歳で、病院に搬送された。搬送時は意識があったという。  署によると、現場は閉鎖された立体駐車場。同日午後9時55分ごろ、通行人から「火を使っている人がいる」と110番通報があった。駆けつけた県警機動捜査隊員らが、刃物(刃渡り約30センチ)を持った男を取り囲み、「刃物を捨てろ」と警告したが、男が応じずに近づいてきたため、同隊員の男性警部補(46)が1発を男の足元に、もう1発を男に発砲したという。  同隊の飯田八寿夫隊長は「現時点で適正な拳銃使用と考える」とのコメントを出した。 Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

きっかけは1枚の付箋だった 「80才」が変えたバス停

 東京都心のバス停に誰かが置いた1脚の椅子。その座面に貼られた1枚の付箋(ふせん)がツイッターで話題になったのは、昨年11月のことだった。  「青学前にはイスが有ります。二丁目にないので、80才の私 バスを待つ間使わせて下さい」  椅子は、東京・渋谷の国道246号(青山通り)に面した都営バスのバス停「渋谷二丁目」に置かれていた。若者でにぎわうJR渋谷駅から北東に400メートルほどの場所で、近くには青山学院大学や国連大学がある。  近くの飲食店員や利用者によると、利用者が多いわけではないが、曜日や時間帯によってはお年寄りが利用するバス停だという。  バスを待つ人が座るためのベンチはなく、いつの間にかこの椅子が置かれていた。お年寄りが腰かけたり荷物を置いたりするようになった。  道路を管理する国土交通省の国道事務所がこの椅子を見つけ、赤字の「警告文」を貼ったのは昨年11月12日だった。  住民とともに定期的に実施しているパトロールの最中で、「道路不正使用」「至急撤去して下さい」と記した定型の用紙を使った。  無許可で道路に物を置くことは道路法などで禁じられている。国交省によると、椅子などは風で飛ばされる危険性があるからだ。こうした物は道路管理者が撤去するか、持ち主に撤去を促すケースが多いという。  この椅子がネットで話題になったのは数週間後のことだった。座面に貼り付けた警告文の上部に並べるように貼られた付箋を写した写真がツイッターに投稿されたのがきっかけだった。  「捨て椅子かと思って近づいたら、80才のお婆(ばあ)さんの切実な思いが綴(つづ)られていた」  そう記した投稿は1万回以上リツイートされ、4万8千件を超える「いいね」が押された。  賛否両論の議論も起きた。  「使わせてあげて」と撤去に否定的な声だけでなく、「いかなる理由でも違反行為」と撤去を支持する声も上がり、論争はネットに広がった。  なぜ管理者がベンチを置いていなかったのか。  東京都交通局は約3800カ所……