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「頂き女子」マニュアルで詐欺、共犯男に有罪判決 「計画的で巧妙」

 「頂き女子りりちゃん」を巡る詐欺事件に関連して、詐欺罪に問われた元ホスト岡島弘樹被告(26)に対し、名古屋地裁は9日、懲役2年執行猶予4年(求刑懲役2年)の判決を言い渡した。岩田澄江裁判官は「犯行は計画的で巧妙だ」と述べた。 この事件ではSNSで「頂き女子りりちゃん」と称し、経済的に困っているなどとうそをついて男性から金をだまし取る方法をマニュアルにして販売したなどとして渡辺真衣被告(25)が起訴されている。岡島被告は、このマニュアルを購入して実践したとして詐欺罪に問われた大学生家田美空被告(21)の共犯として起訴されていた。 判決によると、岡島被告らは4月6~10日、名古屋市内で、家田被告がインターネットで知り合った男性(当時63)に「スカウトマンに借金をして、返済を迫られている」とうそをついて、170万円をだまし取った。 判決は、岡島被告が家田被告のうそに登場するスカウトマンとして現場に居合わせたことを「犯行で必要不可欠な役割を果たした」と認定。その上で岡島被告が家田被告から詐取金の一部を受け取っており、「報酬目当てで加担し、動機に酌むべき点はない」と断じた。ただ、被害者と示談したことなどを踏まえ、執行猶予が相当だとした。(渡辺杏果)Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

登山道に親子連れのクマ、男性襲われ軽傷 自力で下山し病院に 群馬

 8日午後1時ごろ、群馬県安中市松井田町北野牧の稲村山の登山道で、埼玉県川越市の契約社員の男性(58)がクマに襲われて顔や手に軽傷を負った。男性は自力で登山口近くの駐車場まで歩き、車で病院に駆け込んだという。 安中署によると、稲村山に紅葉狩りに訪れた男性が1人で下山中、前から親グマが走ってきて、男性の唇付近や左手首をひっかいたという。そばに子グマもいたという。 富岡市原では8日午後2時40分ごろ、有害鳥獣駆除に訪れた男性(93)ら2人が、わなにかかっていたイノシシにかまれるなどして、けがをした。駆けつけた富岡署の男性署員(39)も腕に軽傷。署によると、わなが外れた可能性があるという。Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

auPAYポイント1.7億円詐取容疑で6人逮捕 16万回架空取引

福冨旅史2023年11月9日 14時06分 スマートフォン用の決済サービス「auPAY」で架空取引を繰り返し、約1億7千万円分のポイントをだまし取ったとして、警視庁は会社役員の南元貴(げんき)容疑者(37)=東京都墨田区=ら30~40歳の男女6人を電子計算機使用詐欺容疑で逮捕し、9日に発表した。6人は容疑を認めているという。 犯罪収益対策課によると、6人は共謀して2020年3月~22年10月ごろ、南容疑者が代表の古物販売会社から、「auPAY」のポイントで商品を購入したなどという虚偽の情報を、ポイントを運営するKDDIのサーバーに送り、約1億7千万円のポイントをだまし取った疑いがある。 6人は、①クレジットカードを使って複数のアカウントにポイントをチャージ②ポイントで古物販売会社から商品を購入したとする架空取引③KDDIからポイント付与を受ける、という流れを繰り返したという。 auPAYの利用者は決済金額の0・5%がポイントとして付与され、5・5%などに増えるキャンペーンもある。auPAYの加盟店は、決済ごとに2・6%の手数料を負担する必要があるが、コロナ禍などで無料になるキャンペーンもあった。同課は、6人がこうした期間を狙って約16万7千回(決済金額約276億円)の架空取引を繰り返したとみている。「ポイ活」仲間募集と称して 南容疑者は、ポイントを集める「ポイ活」の仲間募集と称し、SNSで他の容疑者らを集めていたという。同課は南容疑者以外の5人の自宅からスマートフォン計約250台を押収。計数千のauPAYアカウントを使っていた可能性があるとみている。 同課は、南容疑者がSNSで募った数十人とともに、他に数百億円の架空取引を繰り返し、auPAYなどのポイントをだまし取っていたとみて調べている。(福冨旅史)有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません 【紙面ビューアー機能も使える】プレミアムコースが2カ月間無料!お得なキャンペーン実施中!詳しくはこちら Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

履歴書の空白、低い自己評価 就労に不登校の影 支えてくれたのは…

 23歳の頃だった。 関西地方の実家にいた男性(30)は、アルバイトをしようと履歴書を書き始めてがくぜんとした。 学歴欄を埋めようとして、手が止まった。 小3から不登校になり、中高と続いた。 4浪してようやく受かった私立大学は、1年経たずに中退した。 不登校で周囲とのつきあい方がわからないまま、新しい集団に所属するたびになじめずに苦しんできた。 アルバイトの採用担当者が履歴書を見たら「また辞めるんじゃないか」と思い、書類ではじかれてしまうのではないか。 「不登校の『ハンディ』は一生続くんだ」。重い気持ちになった。 不登校になったきっかけは教員の暴力だった。演じた「お調子者」 突然のほおの痛み 小1の秋ごろ、父の転勤で関東から関西に引っ越した。初めての転校。クラスの雰囲気はがらりと変わった。 周囲との壁を崩すために「お調子者」になることにした。授業中でも、何かあるとふざけて声を上げた。 小3の秋、担任の教員がクラスの騒がしさに声を荒らげた。 「先生が一番うるさいでーす」。からかうように言うと、ほおに痛みが走った。教員から平手でたたかれたのだ。 同級生の前で受けた突然の暴力。強いショックを受けた。教員はその後謝罪したが、腫れ物に触るような扱いになった。居心地が悪く、次第に登校できなくなった。 環境を変えようと、母の発案で遠方に引っ越した。だが、転校先で新たな人間関係をつくれるような精神状態ではなく、やはり登校はできなかった。 関西へ戻ることになり、中学へ。親を悲しませたくなくて、決死の覚悟で登校した。だが、入学直後に同級生から金を要求され、再び行けなくなった。不登校による進学・就労への影響を考える連載の後編。男性はなんとか入った大学もすぐ中退してしまいます。社会に放り出されて感じた就労への不安とは。部屋でゲーム、ネット 「消えてしまいたい」 部屋でゲームやインターネッ…Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

偽サイト判別に生成AI活用 ネット口座の不正送金急増で警察庁検討

 インターネットバンキングの利用者の預金が、他の口座に不正に送金される被害が急増している。金融機関の偽サイトに誘導してIDなどの情報を抜き取る「フィッシング」の手口が目立ち、警察庁は生成AIを使って偽サイトを見分ける検討に入った。 9日に有識者検討会の初会合を開き、今後の導入をめざす。 警察庁によると、ネットバンキングの不正送金被害は、今年上半期(1~6月)で昨年1年間の2倍となる2322件になった。 偽サイトの情報は全国の警察から警察庁に寄せられる。警察庁職員がそれらのサイトを実際に目で確認し、偽物かどうかを検討。偽サイトと判断すれば、ウイルス対策ソフトの業者らに情報を提供している。警察庁への情報は今年の上半期で約31万件になり、人の目による確認に手間と時間を要しているという。 チャットGPTなどの生成AIを使い、偽サイトか判別する研究は、民間のNTTセキュリティ(東京)といった企業で進む。警察庁は民間技術を活用し、偽サイト判別の効率化を図る考えだ。 また警察庁は、不正送金が実行される際に、金融機関側が犯人側による名義の変更を検知して送金を事前に阻止する仕組みの導入も検討する。 有識者検討会は金融機関やEC事業者、サイバーセキュリティーに詳しい大学教授らで構成。今年度中に報告をまとめる。(板倉大地)Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

悪臭ご注意、洗濯物にびっしりカメムシ 油、洗剤…有効な撃退策とは

 秋空が広がる週末の午後。洗濯物を取り込もうとベランダに出ると、背後にブーンと羽音が聞こえた。どこからか飛んできた体長1・5センチほどの焦げ茶色の虫がハンガーにとまり、細い触角を動かしている。 「あ、カメムシだ」。周囲を見渡すと1匹や2匹ではない。コンクリートの壁や雨樋(あまどい)、窓や網戸、物干し竿(ざお)――。衣類やタオルにも張り付いていて、ざっと数十匹はいる。「やばい」。洗濯物を上下左右に激しく振って払い落とし、急いで部屋に取り込んだ。 今年はカメムシが全国的に大…Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

横浜のリフォーム会社、3400万円脱税容疑 代表「深く反省」

 売り上げの一部を除外する手口で約3400万円を脱税したとして、東京国税局査察部が、横浜市旭区のリフォーム会社「ピップフォーム総業」と橋本幸弘代表(46)を法人税法違反の疑いで横浜地検に告発したことがわかった。 関係者によると、同社は主に戸建て住宅のリフォーム工事を手がけているが、工事代金のうち現金売り上げの一部を除外するなどして、2021年10月期までの4年間に約1億4900万円の所得を隠し、約3400万円を脱税した疑いがある。得た金は橋本代表が個人的な投資に充てていたとみられる。 同社は査察を受けた後の今年5月、「リ・ラクティブ」(横浜市瀬谷区)から社名を変え、所在地を移転した。橋本代表は取材に対し、修正申告を済ませたとし、「深く反省している。二度とこのようなことがないようにしたい」と話した。(花野雄太)Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

大阪府警、署長らを事実上の「更迭」 誤認逮捕、傷害事件と相次ぎ

 大阪府警は警部級以上の73人の異動を発表した。誤認逮捕など3件の不祥事が相次いだ守口署では署長、刑事課長、生活安全課長が一斉に交代する。府警は「あくまでも定期異動」とするが、複数の幹部からは「異例の人事。事実上の更迭だ」との声も漏れる。 府警は7月、SNSで知人女性を脅したなどとして、事件とは無関係だった20代の男性を2度にわたって誤認逮捕していたと発表した。守口署が初動捜査を担当したが、被害女性の説明に重きを置きすぎ、男性のアリバイ確認が不十分だったという。府警内では「署の幹部の責任だ」との指摘がある。 守口署ではこのほか、地域課…Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

「子どもを守る」とは 80歳保育園長が語る議会が本当にすべきこと

 子どもだけの登下校や外遊び、留守番を「虐待」とし、批判を受けて撤回された埼玉県虐待禁止条例の改正案が波紋を広げた。「子どもを守る」とは、どういうことなのか。幼児教育の専門家で、保育園を運営する金崎芙美子・宇都宮大名誉教授(80)に聞いた。 ――今回の埼玉県条例の改正案をどう思いましたか。 「この条例改正案を知った時には、あぜんとしました。これが子どもを守るということになると思ったのだろうか、と」 ――具体的にはどういうことですか。 「埼玉県の自民党県議団による改正案の説明では、小学3年生以下の子どもだけで公園で遊ばせたり、登下校させたり、おつかいに行かせることを禁じていました」 「でも、子どもの成長を見てください。2歳ぐらいから子どもは自我が芽生え、成長していきます。子どもたちは、親を慕う心を持ちながら、少しずつ自分の世界を広げ、友だちとの世界を作っていく。小学3年生ともなれば、明確に自己の意志で行動する時期です」「虐待禁止条例」が虐待を呼ぶ? ――子どももちょっとずつ自立していきます。 「日本には今でも『子どもは…Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

ネズミ目撃、都心で続々 背景にコロナ?カラス?自治体が対策に本腰

 都心の繁華街でネズミの目撃や苦情が相次いでいる。背景の一つに、5月の新型コロナ5類移行で、飲食店の営業が通常に戻ったことがあるようだ。衛生面での問題や、街のイメージダウンにもつながりかねず、自治体や商店街が対策に本腰を入れている。 10月下旬の夜、記者が中央区銀座8丁目を歩いていると、飲食店の前に置かれたゴミ袋をあさっていたネズミが1匹、歩道をフラフラと横切ろうとし、突然力尽きた。周辺では最近ネズミが多数目撃されていた。どうやら、駆除業者がまいた毒餌(どくえさ)を食べたようだ。 銀座の商店街や町会・業界団体などを束ねる「全銀座会」は、街の高級なイメージを損なわないよう、ネズミの出現に神経をとがらせる。駆除と調査に2400万円 コロナ禍で逆戻り もともと対策に乗り出したのは5年前。深夜に大量のネズミを見たとの目撃情報が多く寄せられるようになり、最初は2町会で駆除を始めた。2018年10月、築地市場の移転作業に伴い、東京都が市場に生息する約8千匹を駆除すると発表。近くの銀座でも苦情が増えた。同会も23町会に拡大し、19年9月から1年間、2400万円(中央区が4分の3を助成)をかけ、大規模な駆除とゴミ出し調査を実施した。 同会環境安全委員会によると…Source : 社会 - 朝日新聞デジタル