あいちトリエンナーレで展示内容に関するテロ予告や脅迫、抗議などを受け、中止となっていた企画「表現の不自由展~その後」が10月8日午後に再開した。【BuzzFeed Japan/籏智 広太】抗議の意を示すためにボイコットしていたそのほかのアーティストの展示も合わせて再開。トリエンナーレは1週間を残してフルスケールで再オープンしたことになる。不自由展をめぐっては、トリエンナーレに出展するアーティストたちが展示の再開を求め、「ReFreedom_Aichi」プロジェクトを始めていた。アーティスト自身が苦情電話に対応する「Jアートコールセンター」が、8日から始動している。 初日は限定60人 ボイコットしていたアーティストらの展示は「NOW OPEN AGAIN」というステッカーが貼られており、そのまま再開された。一方で、「不自由展」の再開は、条件付きだった。入場は入れ替え制で、各回の定員は30人。再開初日の8日には、鑑賞時間は午後の計2回が設定され、計60人に絞られた。安全確保のため、会場では手荷物検査が行われるほか、金属探知機も設けられる厳戒態勢での開催となった。スタッフによる事前の教育プログラムやガイドツアーも必須となった。入場前のスペースには「検閲をめぐる新しい動き」「表現の自由をめぐる論点」などというパネルも新たに展示されていた。1回目には709人が、2回目は649人が集まり、会場内には行列ができた。コンピューターによるランダムの抽選で、倍率は平均すると約23倍だった。 市長の”座り込み”や抗議も この日、会場のある愛知芸術文化センターと愛知県庁前では、共催している名古屋市の河村たかし市長が抗議を示すために”座り込み”を実施。不自由展の開催は「表現の自由という名を借りたテロ的な、暴力による国民世論のハイジャックですよ」などと持論を展開した。河村市長はそれぞれの場所で抗議をし、支持者とともに「大村やめろ!」「知事は名古屋市民の声を聞け!」などとシュプレヒコールをあげると、公務のため、市役所へと向かった。一方、会場前では市民数人も日の丸を掲げながら、抗議活動を実施していた。「公金支出の芸術祭が反日プロパガンダ集団に乗っ取られた!」「昭和天皇の御真影を焼いたり踏みつけたりするのは芸術ではない!」などと書かれたビラを配布。「大村!なんでそんなもの集めるんだ!やめろ!」とメガホンで叫ぶ人の姿もあった。 次ページは:改めて、経緯を振り返る 【関連記事】 Source : 国内 -…
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