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脱税スキーム提供 元税理士が起訴内容を認める 大阪地裁で初公判

浪間新太2023年6月15日 11時32分 海外法人に資金を循環させる脱税スキームを会社経営者に提供したとして、法人税法違反などの罪に問われた元税理士、石田秀明被告(61)=大阪市住吉区=の初公判が15日、大阪地裁であった。石田被告は「間違いありません」と起訴内容を認めた。 石田被告は大阪市内の不動産会社の元社長2人らと共謀。2014~16年、法人税と地方法人税計約6700万円を脱税したとして起訴された。 検察側の冒頭陳述などによると、石田被告はコンサル会社の元役員と脱税スキームを考案。海外に設けた法人に不動産会社の元社長が経費名目で送金し、大半を元社長のペーパーカンパニーに移した後、現地で現金を引き出すなどして法人税などを免れたとされる。石田被告は送金額の一部計約484万円を手数料として受け取ったという。 この事件では、石田被告のほか、元社長ら5人が同法違反の罪などで起訴され、公判中の1人を除く4人の有罪が確定している。石田被告は今年2月、出国先のシンガポールから帰国したところを大阪地検特捜部に逮捕された。(浪間新太)有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

絵本「だるまさん」作者かがくいひろしさん 人柄と魅力に迫る回顧展

 累計発行部数900万部を超え、子どもたちに親しまれてきた絵本「だるまさん」シリーズの作者、かがくいひろしさん(1955~2009)の没後初めてとなる大回顧展が15日から、長野県岡谷市のイルフ童画館で始まる。原画約300点や多数の制作資料を集めて展示し、その人柄と魅力に迫る内容だ。 かがくいさんは千葉県で特別支援学校の教員を続けながら、50歳で作家デビュー。病気で急逝するまでわずか4年間の活動で、絵本16冊を出版した。 作品の主人公には、食べ物や日用品をユーモアあふれるキャラクターとして描くことが多く、丸みを帯びた優しいタッチが特徴だ。「だるまさん」シリーズは、ほのぼのとした雰囲気のキャラクターを、様々な動きや「どてっ」「ぷしゅーっ」といった擬音とともに表現。赤ちゃんに読み聞かせるファーストブックとしても人気がある。 今回の企画展では、「おもちのきもち」「もくもくやかん」「まくらのせんにん」といった既刊絵本の全作品を、前後期に分けて展示する。 また、未完作品「快便うんこマン」などのラフ画、キャラクターのアイデアノート、かがくいさんが教員時代に生徒に絵本を読み聞かせる映像記録など、制作過程の理解に役立つ資料も初公開する。 同展の企画に携わった堀川佳子さんは「かがくいさんは障害児教育の現場で、どうしたら子どもたちが反応してくれるかを常に考えてきた人。だから、言葉の分からない赤ちゃんが大笑いする作品を生み出せたのではないか」と話す。 同展は9月16日まで(祝日を除く水曜休館、8月1~4日は展示替えのため臨時休館)。入館料は一般510円、中高生310円など。(佐藤仁彦)有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

「どこに行くの?」「あっち」 走り出す4歳児を高校生が追いかけた

 小さな女の子が広い通りを全速力で走っていった。 上下ピンク色の洋服。足元の長靴もピンクだ。大人でも追いつけないようなスピードで、ポニーテールが揺れていた。 4月30日午後5時25分ごろ、岩手県二戸市の中心部。買い物帰りで近くを通りかかった県立一戸高校2年の小林さくらさん(16)は、周辺の道路の往来を見て、危険を察知した。 すぐに道路の反対側から横断歩道を渡り、ダッシュして追いかけた。何とか捕まえ、しゃがみ込んで女の子と目線に合わせる。そっと両肩に手を添えた。 「どこから来たの?」 「あっち」 「どこに行くの?」 「あっち」 おしゃべりはできるが、家も名前もわからない。 「そうなんだ。でもね、この辺、車が多くて危ないし、もうすぐ暗くなるし、変な人も出てくるかも知れないから一緒に行こうね」 優しく声を掛けたが、女の子は振り切るように再びパーッと走りだした。 また追いかけっこが始まった。全速力で走る小さな女の子。このままでは用水路に転落したり、交通事故に遭ったりする危険もある。たまたま通りかかった高校2年の小林さくらさんは必死で追いかけた。 脇目も振らずに走り続ける女…Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

阪急うめだ本店のトイレで女性にスプレーかけた疑い 33歳女を逮捕

2023年6月15日 8時25分 大阪・梅田の百貨店、阪急うめだ本店のトイレで14日午後、80代の女性がスプレーのようなものを顔に吹きかけられた事件で、大阪府警は15日、アルバイト山岸操容疑者(33)=大阪市阿倍野区丸山通2丁目=を傷害の疑いで逮捕し、発表した。「催涙スプレーをかけたことに間違いない」と容疑を認めているという。 曽根崎署によると、逮捕容疑は14日午後1時25分ごろ、同店9階の女性用トイレ内で、奈良市の女性(85)に対し、スプレーのようなものを吹きかけてけがをさせたというもの。女性は頭部に軽傷を負った。山岸容疑者との間に面識はなかったとみられる。 店内の防犯カメラ映像などから、山岸容疑者が関与した疑いが浮上した。署によると、事件では女性のほか、少なくとも6人も体調不良を訴えて病院に搬送されるなどした。有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

近鉄奈良線で人身事故、運転見合わせ

2023年6月15日 8時49分 近鉄によると、15日午前8時前、奈良線の石切駅(大阪府東大阪市)構内で尼崎発、近鉄奈良行きの快速急行と人が接触した。この事故で、瓢簞山駅と生駒駅の間で運転を見合わせている。有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

自衛官候補生、52歳隊員狙ったか 「別の隊員殺すつもりなかった」

 14日午前9時10分ごろ、岐阜市日野南9丁目の陸上自衛隊日野基本射撃場で、射撃訓練中の男性隊員3人が自衛官候補生の男(18)に銃で撃たれた。岐阜県警によると、守山駐屯地(名古屋市守山区)所属の25歳と52歳の隊員が搬送先の病院で死亡し、別の25歳の隊員が負傷した。撃った男は居合わせた隊員らに殺人未遂容疑で現行犯逮捕された。 男の身柄は県警に引き渡され、県警が亡くなった25歳の隊員に対する同容疑で調べている。男はこの隊員を銃で撃ったと認める一方、「その人を殺すつもりはなかった」と供述していることが捜査関係者への取材で判明。県警は亡くなった52歳の隊員を狙って発砲した可能性もあるとみて調べる。ただ、男が現場で死傷した3人とは別の隊員の肩書を叫んでいたとの情報もあるといい、慎重に調べを進める。県警は今後殺人容疑に切り替えたうえで、自衛隊と合同で捜査する方針。 捜査関係者によると、事件で使用されたのは自動小銃。男は射撃訓練のレーンに入る前の待機場所で発砲した。突然横に向けて撃ったという。亡くなった25歳は脇腹を、52歳は胸をそれぞれ撃たれていた。県警は15日にも亡くなった2人の司法解剖を実施する方針。今後、死因を特定するなどして実態解明を進める。 陸自によると、逮捕された男は4月に守山駐屯地に入隊。この日は、今春から始まった新隊員教育の実弾射撃訓練の最終日だった。撃たれた3人は、射撃訓練の支援をする教育隊員だったという。 射撃場では指揮官らが事前に…この記事は有料記事です。残り456文字有料会員になると続きをお読みいただけます。Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

ウッチャンの映画「夏空ダンス」公開へ 故郷で報告「ぜひ見にきて」

今村建二2023年6月14日 19時30分 熊本県人吉市出身のタレント、内村光良(てるよし)さん(58)が豪雨で被災したふるさとを舞台に撮影した短編映画「夏空ダンス」(47分)がいよいよ一般公開される。内村さんは14日、人吉市役所を訪れ、松岡隼人市長に映画の完成を報告した。 作品は、ダンサーを夢見る女子高校生が恋や進路に悩みながら、ひと夏を通じて成長していく青春物語。 監督の内村さんは、市役所勤務の父親役で出演もした。「昨年8月の撮影開始も市役所、設定も市職員、今日の報告もここ。もう少し頑張ったら本当に市の職員になれるかも」と話し、笑いを誘った。その上で「線状降水帯や台風が発生する嫌な季節になった。まずは日々を無事に過ごしていただいた上で、安全が確保されたら、ぜひ見にきてほしい」と話した。 24日に人吉市の人吉カルチャーパレス小ホールで開かれる「くまもと復興映画祭 球磨川特別編」で、全国に先駆けて一般公開される。上映は午前10時15分から。内村さんも出席し、観客と交流する。30日からは2週間限定で、熊本、福岡、佐賀各県内のイオンシネマで上映される。(今村建二)有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

9歳に手術の事例も 強制不妊、深刻な被害浮き彫り 国の報告書原案

 旧優生保護法(旧法、1948~96年)下で、障害や特定の疾患がある人たちが不妊手術を強いられたことをめぐり、立法経緯や被害事実などについて衆参の調査室などがまとめた報告書原案の全文が判明した。9歳の児童に手術が行われたり、法定の手続きを経なかったりと、深刻な被害の実態や法令逸脱の疑いがある運用が、国の報告書原案で裏付けられた。 旧法下では、約2万5千件の手術が実施された。法律に基づく報告書原案は12日に両院の厚生労働委員長に提出されたが、千ページ超の全文は週明けの議長提出までは非公表。報道機関には7ページの概要のみ公開されていた。ずさんな運用は、原案全体のうち、自治体や医療機関などへの調査から分かった。 原案には、自治体資料に基づき「最年少は、9歳の事例」と明記。昭和30年代後半に男児が、昭和40年代後半に女児が、それぞれ不妊手術を受けた。理由や背景は不明。最年長は当時57歳の男性だった。 旧厚生省は、手術にあたり、だますことが許されると通知。実際に「盲腸手術の時に本人にわからないうちに(手術を)した」といった事例があった。 旧法で認められていたのは、卵管や精管を縛るなどの不妊手術。規定以外で生殖不能を目的にした手術やX線照射は「故なく行ってはならない」と定められ、罰則もあった。旧厚生省は54年、法定外の睾丸(こうがん)摘出についての自治体からの照会に、正当な理由は「治療効果がある場合」「緊急避難行為」に限られると回答している。 だが子宮摘出や放射線照射といった法定外手術などが横行。原案には「福祉施設長が生理を止める目的で手術(子宮摘出)を希望した事例があった」と記載されている。 本人の同意不要とされた手術…この記事は有料記事です。残り695文字有料会員になると続きをお読みいただけます。Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

組合活動で似顔絵入りビラ配布 労組に賠償命令「個人への人身攻撃」

金子和史2023年6月14日 20時37分 労働組合「東京管理職ユニオン」に虚偽の事実や似顔絵が書かれたビラを配られ、名誉を傷つけられたとして、一般財団法人「あんしん財団」の理事長が組合と代表者に約1千万円の損害賠償を求めた訴訟の判決が14日、東京地裁(村田一広裁判長)であった。判決は、「組合活動として社会通念上許容される範囲とは認められない」として、組合側に88万円の賠償を命じた。 判決によると、財団は2015年、複数の職員に転居を伴う異動を命令。職員らは不当な異動だとして提訴し、組合にも加入した。組合は財団本部前や理事長の自宅の最寄り駅付近で「パワハラ理事長」「遠隔地配転を強行」といった言葉や理事長の似顔絵を載せたビラを配るなどした。 判決は、ビラは理事長の名誉を傷つけ、理事長個人が異動を強行したと受け取れる内容も真実とは言えないと判断。似顔絵も「パワハラをした人物として強く印象づける」と違法性を認めた。 また、理事長宅の最寄り駅付近での街宣活動は「心理的圧力を加えることを意図したと推認せざるをえず、必要性・相当性があるか疑わしい」と指摘し、「理事長の私生活上の平穏を侵害する」と認定した。 組合側は、財団の職員の地位向上を目的にした正当な組合活動の範囲内だと主張したが、判決は「理事長としての経営責任を問うことを超えて、個人に対する人身攻撃と評価できる」と退けた。(金子和史)有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

京都・仁和寺で傷害容疑、70代の男を逮捕 国宝の金堂に傷見つかる

西崎啓太朗2023年6月14日 21時29分 13日午後10時15分ごろ、世界遺産の仁和寺(京都市右京区)で、寺の職員が境内に立ち入った男に工具で殴られ、軽傷を負った。男はその場で職員に取り押さえられ、京都府警右京署が傷害容疑で逮捕した。国宝・金堂(こんどう)の木製扉に傷が見つかったため、寺は署に被害を相談している。 署の発表では男は70代。持っていた工具で職員の30代男性の頭を殴り、打撲を負わせた疑いがある。 寺によると、金堂近くを歩いていた職員が、入り口の木製扉の南京錠を工具で壊そうとしている男を発見。声をかけたところ、殴られた。その後、鍵穴付近の木が4センチほどはがれているのを確認したという。 金堂は、御所の紫宸殿(ししんでん)を江戸初期に移築した建物で、堂内には本尊などが安置されている。(西崎啓太朗)有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。Source : 社会 - 朝日新聞デジタル