社会

除雪中の死亡事故「記録的被害の恐れ」 高齢化も影響か

 北日本や西日本の日本海側で、大雪が続いている。2メートル以上積もった地域もあり、広い範囲で平年の数倍の積雪となった。雪に慣れている地域でも除雪中の死亡事故が相次いでおり、専門家は「記録的な被害になる恐れがある」と懸念する。  新潟県妙高市で3日、屋根の上で除雪作業をしていた男性(58)が転落し、亡くなった。  秋田県大仙市では4日、女性(85)が雪に埋もれた状態で見つかり、その後、死亡が確認された。除雪中に、屋根から落ちた雪の下敷きになった可能性がある。  長岡技術科学大の上村靖司教授(雪氷工学)によると、屋根からの落雪に巻き込まれたり、屋根に上がって雪下ろしをしている時に転落したりする事故が目立っているという。  「雪の量が多いことに加え、高齢化や過疎化が進み、高齢者が単独で作業をすることが増えていることが事故につながっている」と分析する。  雪下ろしでは、どんな点に注意したらいいのか。  上村教授によると、命綱とヘルメットをつけることが基本だが、屋根に命綱を固定する金具「アンカー」を設置していない家が多いという。  誤った方法でロープを使うと、宙づり状態になる恐れや、ロープがゆるんで転落する危険もある。  アンカーがない場合、家の周りに雪を残しておき、落ちた際のクッションにする方法もあるという。  また、はしごの固定が不十分で転落する事故も起きている。はしごは、上下でしっかり固定できているか確認し、75度の傾斜で立てかける。はしごに上ったままの作業はしない。  何かあったときにすぐに助けを呼べるように複数で作業をすることも重要だ。  1人でやる場合は、家族や近所に声をかけ、携帯電話を身につける。  気温が上がると雪が緩んで落雪する危険もあるため、早朝など気温の低い時間帯に作業をするといいという。(藤波優) Source :…

北陸中心に「顕著な大雪」 日本海側、観測史上最多も

 北陸を中心に日本海側では8日、大雪となった。気象庁によると、各地の12時間降雪量の最大値は同日夜までに富山県高岡市59センチ、福井県大野市56センチ、富山市48センチで、いずれも観測史上最多に。山口県下関市でも24時間で6センチと史上最多となった。  7日夜遅くから8日夜にかけて、富山、福井、石川、新潟の4県の一部地域に各地方気象台は「顕著な大雪に関する気象情報」を発表。短時間に強い雪が降って交通網などへの影響が懸念される際に出される。2019年11月の導入以降、初めて発表された。  8日午後7時時点の積雪の深さは、富山県氷見市で平年の8倍となる72センチ、鳥取県米子市で5倍超の16センチなど、北陸を中心に日本海側では広範囲で積雪が増えた。太平洋側でも、岩手県一関市で平年の6・6倍となる33センチとなった。  北陸に大雪をもたらしたのは「日本海寒帯気団収束帯(JPCZ)」と呼ばれる現象だ。2方向からの冷たい風が海上でぶつかり、雪雲が発達。帯状になって狭い範囲に入り続ける。7日夜から北陸には集中的に雪雲が流れ込むようになり、短時間で降雪量が増えた。  昨年12月に新潟県の関越自動車で大規模な車の立ち往生が起きた大雪をはじめ、年末年始、今回と今季は日本付近への強い寒気の流れ込みが続いている。要因の一つが太平洋の海面水温が低くなる「ラニーニャ現象」だ。日本では寒い冬になりやすくなるこの現象が昨年秋から発生。偏西風を日本付近で南に蛇行させ、寒気が入りやすくなっているという。  強い冬型の気圧配置は10日ご… 【1/25まで】デジタルコース(月額3,800円)が今なら2カ月間無料!詳しくはこちら Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

千葉で455人感染 4日連続の最多更新 重症も28人

 千葉県内で8日、新たに455人の新型コロナウイルス感染が確認された。7日に続く450人超で、4日連続で最多を更新した。重症患者も28人で最多となっている。県などが発表した。(今泉奏) Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

神奈川で自宅療養の60代男性死亡 安否確認に応答なく

 神奈川県は8日夜、新型コロナウイルスに感染し、自宅で療養していた横浜市の60代の男性1人が亡くなったと発表した。死亡を確認したのは6日で、死因は新型コロナによるウイルス性肺炎だった。県の説明によると、男性は入院相当だったが、本人の希望もあって横浜市保健所の判断で自宅療養としていたという。  県によると、男性は一人暮らし。5日の午前と午後、人工知能(AI)による安否確認の電話に応答がなかった。応答がない場合、県職員が電話をかけることになっているが、それが行われていなかったという。男性と連絡がとれないことから親族が6日、男性宅を訪れたところ、部屋で倒れているのを発見した。男性は病院で死亡が確認されたという。  緊急事態宣言下の神奈川県内ではコロナ患者用の病床が逼迫(ひっぱく)しており、8日時点で自宅療養者は2601人に上る。 Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

コロナ感染者、各県で最多更新 熊本、奈良、香川…

 熊本県と熊本市は8日、新たに101人が新型コロナウイルスに感染し、1人が死亡したと発表した。1日あたりの感染者数の発表では最多となった。また熊本市は、5日に感染を発表した南区の80代女性の患者発生届を取り下げたと発表した。1度目のPCR検査で陽性と診断されたが、入院後の経過や2度目のPCR検査などで陰性と診断された。この結果、熊本県内の感染者数は2283人、死者は29人になった。  奈良県は8日、新型コロナウイルスに新たに56人が感染したと発表した。12月3日発表の39人を上回り、過去最多を更新した。累計の感染者数は2231人となった。  香川県と高松市は8日、新型コロナウイルスに新たに34人が感染したと発表した。1日の感染者数の過去最多を2日連続で更新した。県内で確認された感染者は計403人。34人のうち24人が、クラスター(感染者集団)が発生した高松市内の特別養護老人ホームの入所者。  佐賀県は8日、24人の新型コロナウイルス感染を確認したと発表した。1日あたりで最も多かった今月4日の23人を超え、過去最多。県が確認した感染者数は延べ566人になった。  山梨県と甲府市は8日、合わせて36人の新型コロナウイルス感染を確認したと発表した。感染者は10歳未満~80代の男女で、1日あたりの感染者数としては前日の35人に続いて2日連続で過去最多となった。  愛媛県は8日、新たに38人が新型コロナウイルスに感染しているのを確認したと発表した。愛媛県内での1日あたりの感染者数としては過去最多で、同県の感染者数は延べ計607人、うち死者13人となった。  愛媛県内での感染拡大や1都3県で発出された緊急事態宣言を受け、県は松山市内で酒類を提供する飲食店を対象に13日~26日、営業時間を午後8時、酒類提供を午後7時までとする時短要請を行うことも合わせて発表した。要請に対し全期間で応じた店舗には28万円の協力金を支払う。 Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

「協力金より店開ける」 緊急事態宣言、正念場の足元で

 新型コロナウイルスの感染拡大が続き、首都圏1都3県では緊急事態宣言下の生活が再び始まった。在宅勤務や時短営業が求められるなか、働き方や暮らし方をどこまで変えられるのか。宣言の最大の目的である感染者数の減少に向け、正念場の1カ月を迎える。  飲食店は8日から、午後8時までの閉店が求められている。例年なら新年会でにぎわう東京・新橋は金曜夜にもかかわらず、午後8時になると多くの店が片付けをはじめ、酔客も帰路についた。  焼き鳥屋「山しな」は普段は午後5時から11時までの営業だが、要請に応じ8日は閉店を3時間早め、代わりに昼から店を開けた。  コロナ禍で売り上げは半減。「売り上げの多少の足しになれば」と店主の山科昌彦さん(46)は話す。時短営業の要請に応じた店に払われる協力金は、仕入れ先の業者には支給されない。業者から少しでも食材を仕入れ、還元したいという思いもあるという。  今回から時短要請に応じない店の名前の公表が可能となり、政府は罰則の導入も検討している。「罰金などの罰則はある程度効果があると思うが、店名公表は意味がない。そこに人が集まるだけ」と疑問を呈す。  午後8時までの時短営業を決めた水炊き屋「駿」の本島健一店長(53)は、休業も検討している。最近は客が一人も来ないという日もあるという。「仕入れた食材があるので開けているが、その先は未定」  開店して12年になるが、売り上げは9割減。廃業も頭をよぎる。「罰則は飲食店だけでなく、飲みに来る人にも適用しないと効果がないのでは。店名公表も宣伝になるだけ」と語る。  一方で深夜まで続ける店もあった。昨年オープンした居酒屋の30代店主は「協力金よりも、店を開けた方が稼ぎがいい。生きていくためにはしょうがない」。午前0時まで営業する予定という。  同僚と飲みにいくという会社員の男性(36)は「知人の飲食店を応援したいので。感染は心配だが、大声で話さなければ大丈夫だと思う」と語った。(黒田壮吉) 「電車の混み具合、普段と変わらない」  夕刻、イルミネーションが点灯… 【1/25まで】デジタルコース(月額3,800円)が今なら2カ月間無料!詳しくはこちら Source : 社会…

広瀬八段が5勝目 将棋名人戦・A級順位戦

 今春開幕予定の将棋名人戦七番勝負(朝日新聞社、毎日新聞社主催)で渡辺明名人(36)=棋王、王将とあわせ三冠=に挑戦する権利を、トップ棋士10人が総当たりのリーグ戦で争っている「第79期将棋名人戦・A級順位戦」の7回戦(全5局)の最初の対局として、糸谷(いとだに)哲郎八段(32)と広瀬章人(あきひと)八段(33)の対局が1月8日、大阪市福島区の関西将棋会館で指された。後手番の広瀬八段が92手で勝ち、今期A級での成績を5勝2敗とした。敗れた糸谷八段は3勝4敗となった。終局は、8日午後7時20分だった。  今期の挑戦権争いは、昨年末の6回戦終了時点では、5勝1敗の斎藤慎太郎八段(27)が先頭を走り、4勝2敗の豊島(とよしま)将之(まさゆき)竜王(30)=叡王とあわせ二冠=と広瀬八段が追いかける展開となっていた。  本局の結果、広瀬八段が2敗を守り、首位を走る斎藤八段を追うポジションを堅持した。(佐藤圭司) Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

「水没車」販売トラブル増加 キャンセルはできる?

 豪雨災害などで水没した自動車が、その事実を伏せられたまま中古車として流通するケースがある。冠水の程度によっては販売できる場合もあるが、業界の自主ルールには、明記すべき事故歴に「水没」は含まれていない。知らずに購入を決めてしまった男性は「明示を義務化するべきだ」と訴える。  名古屋市の男性は昨年2月、3歳の息子ら家族と出かけようと、大手中古車情報サイトで1台の黒いミニバンを見つけた。出品元は岐阜県の中古車販売店。メールで状態を問い合わせたところ「内装外装共にコンディション大変良好な車両」と返信があった。  計271万円を支払い、約2カ月後の納車日を待った。だが販売店は「新型コロナウイルスの影響で人手不足」「エラーランプが点灯した」とたびたび納車延期を求めてきた。不審に思い車の所有履歴を調べたところ、元の持ち主の女性と連絡がつき、昨年の九州豪雨で水没していたことが分かった。  男性は弁護士に相談し、支払い済みの271万円の返金を求める裁判を起こした。勝訴はしたが、「家族と一緒に納車を楽しみにしていたが、裏切られた。水没車を購入してしまって悩んでいる人もいる。業界は改善してほしい」と話す。  大手ディーラーや全国の中古車販売業者約1万2千社などが入会する一般社団法人「自動車公正取引協議会(公取協)」によると、2019年度は水没車に関して16件の相談が寄せられた。「中古車を購入したが、納車直後にエンジンが止まった。正規ディーラーに『水没車』と言われたのでキャンセルしたい」といった内容だという。  公取協の自主ルールでは、店頭販売する中古車については整備歴や修理歴の表示を求め、修理歴をないように装う不当表示などを禁じている。  一方、水没の有無については個別の表示項目は設けていない。担当者は「自主ルールは景品表示法に基づくもので、不当表示は禁じられている。水没車の場合は明示することが大前提」と説明する。ただ、4年前に6件だった相談件数が増加傾向にあることも踏まえ、水没の項目の強化や新設を検討中という。  修理歴などの情報は、元の持ち… 【1/25まで】デジタルコース(月額3,800円)が今なら2カ月間無料!詳しくはこちら Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

クイズ王伊沢拓司はCEOになった ついに見つけた戦略

 「全国高等学校クイズ選手権」で17歳の時に番組初の個人2連覇を決め、東京大学在学中から「クイズ王」として活躍してきた伊沢拓司さん。26歳の今は、クイズなどの娯楽を通して新たな「学び」を発信するメディアサービス会社「QuizKnock(クイズノック)」を率いるCEOでもあります。愛するクイズのこと、自分のこと、経営者としての目標。たっぷり語ってくれました。 拡大するユーチューブの動画撮影用の部屋で、「QuizKnock」メンバーと早押しボタンを手にする伊沢拓司さん=東京都内、伊藤進之介撮影  ――人生を大きく変えたクイズとの出会いは?  プロも夢見たサッカーで実力がないと悟ったのが小学3年のとき。「自分を肯定する何か」を失っていた僕が、進学した開成中学で出会ったのがクイズ研究部です。部員8人の弱小部で、備品の「早押しボタン」も1人1台使って練習できた。練習するほどに強くなる実感があり、8人の中で1番になれることが増えていき、クイズそのものより、「勝てる」自分に誇りを感じていました。  一方で、優勝者が1人のクイズでは負けも日常です。でも負けに慣れ、悔しいと思わなくなってはだめ。早押しで一つでも正解できれば、それは「勝ち」です。そんな「小さな勝ち」を握りしめ、負けた悔しさも忘れず、次に生かす。クイズで学んだこのバランス感覚が、人生の礎になっています。 起業への道のり  ――東大在学中の22歳で、ウェブサイト「QuizKnock」を作ります。  バイト先の塾で、ネットにあふれる情報への対処法を学ぶ場のない生徒らを見て「自分にできることはないか」と考えたのがきっかけ。僕自身、誤った情報が氾濫(はんらん)する世界では生きづらいと感じていたこともあります。文章を書くのが好きだったので、僕が編集長になり、「クイズとニュース」を組み合わせたウェブ記事で正しく情報を伝えるメディアを作りました。  ――起爆剤は翌年開設のユーチューブチャンネル。提案したふくらPさんに最初は反対しましたね。  人も資金も余裕がなく、手を広げればパンクすると思いました。我ながら直感力がない。でもその自覚があるから人の話を聞ける。反対したのに、しばらくしてふくらさんから「この日動画を撮るから」と言われ、「じゃあやるか」と。「クイズ系ユーチューバーはまだいないからうまくいく」と確信したふくらさんの先見性は、さすがでしたね。結果は大成功。人気コンテンツが次々生まれ、今では収益の大きな柱です。社会的認知度も飛躍的に上がり、企業や公的機関との提携など、次のステップへの推進力にもなりました。  ――2019年には株式会社化を果たします。  ユーチューブの成功で組織が拡大し、会社化が検討され始めた時期でした。ただ僕から見れば仲間に助けられ、状況に流されたことで得た結果。「自分」がなすべきこと、やりたいことを考え続け、たどりついたのが「楽しいから始まる学び」というフレーズです。  僕も嫌いな科目の勉強は嫌いでした。  でも好きなことの知識を得るの… 【1/25まで】デジタルコース(月額3,800円)が今なら2カ月間無料!詳しくはこちら…

神奈川で新たに838人感染 過去最多を更新

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