社会

大好きなスヌーピーと一緒に… 田辺聖子さんお別れの会

 「おせいさん」の愛称で親しまれ、6月6日に91歳で亡くなった作家田辺聖子さんのお別れの会が3日、兵庫県伊丹市のホテルで開かれ、親交のあった約150人が別れを惜しんだ。祭壇には大好きだったスヌーピーのぬいぐるみと一緒に写った遺影が飾られた。一般の人も献花に訪れた。後日、東京でも開かれる予定。  作家で僧侶の瀬戸内寂聴さんの弔辞を、宝塚歌劇団星組の元トップスター瀬戸内美八(みや)さんが代読した。「聖子さんとこの世でめぐりあい、小説を通して語り合い、いつの間にかすっかり気を許しあった親友になっていたことは、心の弾んでくるうれしいうれしいことでした」  NHK朝の連続テレビ小説「芋たこなんきん」(2006年度)で、田辺さんの夫・川野純夫さんをモデルにした役を演じた俳優の國村隼(じゅん)さんは「人生の先達としてはるか先をお歩きになって、その生き様で色んなことを教えてくださる。僕にとっての、本当の意味での先生です」とお別れの言葉を述べた。(山崎聡) Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

中心にはいたくない…中年にも刺さる「すみっコぐらし」

 「すみっコぐらし」を知っていますか。子どもだけでなく、中年世代もショップに足を運ぶ人気のキャラクターです。27歳の私も「ぺんぎん」ならぬ「ぺんぎん?」というキャラが好き。なぜ、「後ろ向きな」キャラが誕生し、ヒットしたのか。これまたちょっと「隅っこ気質」なデザイナーに聞きました。 会社は神田に  キャラには、自分が本物のペンギンなのか自信がない緑色の存在「ぺんぎん?」や、寒がりの人見知り「しろくま」、残されたトンカツの端っこ「とんかつ」などがいます。誰も中心にいたくないので、主役という概念はありません。  生みの親は、デザイナーのよこみぞゆりさん(31)。東京・神田のオフィス街にある「サンエックス」という会社のデザイナーです。この会社は「たれぱんだ」や「リラックマ」も抱えている強者。よこみぞさんも小学校4年生で「たれぱんだ」を見て、衝撃を受け、サンエックスを志望したといいます。  雑談した限りでは人見知りの私よりは会話が上手なような……。本当にあのキャラたちを考え出した方なのでしょうか。 誕生秘話  2011年11月、その年の春に入社したよこみぞさんは、新キャラーを提案する社内コンペを前に追い詰められていました。「アイデアが浮かばない」と、どうしようもなくなって昔の落書きをあさっていると、大学の授業中に書いたメモが。その隅っこに、今でいう「たぴおか」のようなキャラがいたのです。  それを元に作った原案は、ここまで暗いキャラはこれまで存在しなかったのでは、というレベル。よこみぞさんも「背景は暗いし、かなりネガティブですね」と口にします。 無表情の方が良い  また、「無表情の方が感情移入しやすいと思ったから無表情にしました」。キャラごとに性格を設定していった結果、物事の中心にはいないであろうキャラたちが集まりました。しろくまとねこなどの動物だけでは普通。変なものも入れたい。その思いで、食べ残されるものの中から「とんかつ」と「えびふらいのしっぽ」を採用。  対照的に、「ざっそう」や「ほこり」はもとから隅にいがちな存在なので、屈託のない表情にしたそうです。作り出す上では「みんなが前に出なくてもいい」という思いを込めました。 「父親に通じる悲哀」  私以外でも好きな大人はいるのでしょうか。  東京駅の地下にある「すみっコぐらしshop東京駅店」で買い物をしていた人に聞いてみました。  和歌山から出張中という会社員男性(39)は「8歳の長男と6歳の長女に頼まれて買いました」。子どもに買ううち、自分もはまったそうです。「とんかつが一番好き。残されたという可哀想な感じ、働いているお父さんに通じる悲哀があります」…

エボラ感染疑いの女性は陰性 厚労省が発表

 厚生労働省は4日、エボラウイルスに感染している可能性があった埼玉県の70代女性について、検査の結果、感染していないことが確認されたと発表した。女性はエボラ出血熱が広がっているアフリカ中部のコンゴ民主共和国から帰国後、高熱を発症したため、国立感染症研究所が女性の検体を調べていた。  厚労省によると、女性は滞在先の同国から7月31日に帰国。自宅に戻った後も体温を毎日2度測って検疫所に伝えてもらうなど健康監視をしていた。女性は今月3日朝、体温が38・2度になり、同日夜には39・2度まで上昇。4日朝に東京都内の医療機関に入院した。迅速検査では、インフルエンザA型が陽性で、マラリアは陰性だったという。 Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

(フォーラム)相続のこと、考えてますか?:2 遺言の活用(朝日新聞デジタル)

 相続で重要な役割を果たすのが遺言です。作成する人は年々増えているものの、全体から見ればまだ少数派。遺言と言われても、形式張っていて、手続きも面倒くさそう。そう思っている人も多いのでは。約40年ぶりの相続法改正で、遺言の使い勝手がよくなりました。何がどう変わったのか、注意すべきポイントはどこか。専門家らに聞きました。 ■自筆の遺言、使いやすく 約40年ぶりに見直された相続法制では、家族のあり方が多様化していることを踏まえ、遺言の活用を促す仕組みも盛り込まれました。 遺言がなければ故人の財産は法定相続人に引き継がれますが、遺言で財産の分割方法や取り分などを指定していれば、事実婚や同性婚のパートナーなど法定相続人以外の人にも財産を与えることができます。…… 本文:4,740文字 この記事の続きをお読みいただくには、朝日新聞デジタルselect on Yahoo!ニュースの購入が必要です。 朝日新聞社 Source : 国内 - Yahoo!ニュース

京アニ愛、つなぐ絆 韓国人ファン、関係悪化でも「青春の一部」(朝日新聞デジタル)

 日韓関係が悪化し、日本への厳しい感情が韓国に広がる中、それでも「日本のアニメが好き」「日本が好き」という韓国人が京都を訪れている。日本を好きになったきっかけは、「京都アニメーション」の作品だったという。 「残酷な事件が起きて、心が重いです……」 3日午後、放火事件で35人が犠牲になった京アニ第1スタジオ(京都市伏見区)近くの献花台。韓国・ソウル市出身のIT会社員、チョ・チヒョンさん(31)=大阪市東成区=が静かに手を合わせていた。 7月18日の事件以降、外国人が続々と献花台を訪れている。中国人が目立つが、チョさんのような韓国人ファンも少なくない。…… 本文:1,200文字 この記事の続きをお読みいただくには、朝日新聞デジタルselect on Yahoo!ニュースの購入が必要です。 朝日新聞社 Source : 国内 - Yahoo!ニュース

フランス生活を終えた金原ひとみ「日本人に必要なのは“共感のスイッチを切る”能力」(ハフポスト日本版)

「わかり合えない」ことを伝えるために小説を書いている 金原ひとみ――。衝撃的なデビュー作『蛇にピアス』で、20歳で芥川賞を受賞し、純文学界に旋風を巻き起こした。作家としてのキャリアを着実に積み上げつつ、結婚、出産、原発事故後の岡山避難、そしてフランス移住生活を経験した。そんな金原が送り出す最新作『アタラクシア』(集英社)は、現代を生きる20代~30代の男女が織りなす群像劇だ。心の平穏を求める彼らは、うまくいかない人間関係の中で、ときに不倫に走り、わかり合えなさに救われる。そこで描かれる世界観は、昨今の「世間」の風潮や、日本社会で常識的に「良い」とされることと真逆だ。あえて、物議をかもすテーマを放り込む意味はどこにあるのか。東京暮らしを再開した金原が口をひらく。 *細身の黒いワンピース、耳や唇を飾るたくさんのピアスーー。応接間にいたのは、どこか近寄りがたくて、芯が強そうなイメージ通りの「金原ひとみ」だった。もっとも、イメージはインタビューがはじまってすぐに打ち消されることになる。彼女は終始、よく笑い、時に真剣に質問に答えた。――この小説には、不倫中の女性や夫からのDVに耐える女性が登場します。どこかスキャンダラスで、今の日本社会なら叩かれそうな人たちばかりですよね。叩かれそうな人たちばかりですけど、小説は単純に「ダメかどうか」を論じるツールではないので、ワイドショーや週刊誌なんかとは全く違う方向から不倫、DV、盗作といったモチーフに向き合えますよね。不倫に批判的な人であっても、ストーリーや登場人物たちの過去を通じて物語に入ればまた見え方が変わってくるのではないかと思いました。なので、冒頭も主人公で翻訳家の由依に、どんなバックグラウンドがあるのかはあえて明かさない。物語が進むうちにどうも既婚者らしいということがわかるようにしています。今の日本社会で「不倫」はSNS でもバッシングの対象で、有名人ならなおのことで、例えば男女関係があったかなかったかまで聞かれることもありますよね。恋愛はとても個人的なことなので、まるで成人した子供にウンコをしたかどうか聞く親のような、距離感の測り間違いを感じます。――この小説で描いているのは「わかり合えなさ」、つまり家族であっても、女性同士であっても人間がすべてをわかり合うのが難しいということだと思いました。私は小説を書くときに、ちゃんと人に伝わるだろうと思って書いています。でもそれは、人と人とはどんなに近くにいても、どんなに話し合っても、どうしてもわかりあえない、ということが伝わるだろう、ということでもあります。最近のSNSでは「わかる、わかる」という共感の嵐が巻き起こっていますよね。でも、それは「わかる」の階層が随分引き下げられたところにある「わかる」でしかありません。今回の小説はそれぞれに全く違う原理、主義主張、性癖を持っている人たちが一緒に生活したり、社会で共生したりしている。それをシチュエーションとしてわかりやすい形で表現したいと思っていました。――物語の中でフランスの話や震災の話が出てきますね。震災、原発事故後に移住したパリの経験も取り入れているように思えました。フランスはいろんな人が入り混じって生活しています。私だけでなく、多くの人がマイノリティーです。その中で変化したこともありました。フランスに行って、最初は言葉も通じないし、手続きも進まないし、腹が立つことばかりでイライラしていたんです。でもあるとき、ふとスイッチが切れて、何も感じなくなったんですね。開き直りというか、完璧に感情が切れてしまって……。「いちいち怒ってしまったら、死んでしまう!」という感じです。その時から完全に心の中が無風になりました。フランス生活で、フランス人ならこう思うだろうなと、物事を対比して見ることができるようにもなりました。自分の意志だけではどうにもならない状況で感じた苦悩は、主人公・由依のキャラクターに反映されています。不倫の話でも、例えば政治家でもスキャダルでむしろ好感度が上がっていたりもしました。「あんな真面目そうな顔してやるじゃん」くらいの反応でしたね。娘の学校でも子連れ再婚や養子を迎えている家族もいましたし、家族の形も自由度が高い。風通しがよくて、各々が理想の家庭像を持ってそれをナチュラルに具現化しているような印象を持ちました。――以前の作品にあった、どうにもならない「生きづらさ」を描くということから、フランスの経験を経て、それぞれの価値観を描き分けるという方向に変化もしているように思いました。年齢もあるのかもしれませんけど、昔は人の言うことにいちいち反応したり、腹を立てたりしたんです。それが気にならなくなってきましたね。呆れるくらい色んな人がいて色んな価値観があって、色んなことを言う人がいる。その自然の摂理を受け入れた、という感じです。 生きづらさはフランス生活のおかげもあってだいぶ緩和されましたね。Source : 国内 - Yahoo!ニュース

津田大介氏のトークショーも中止 当面イベント出演見合わせ 「平和の少女像」展示中止の影響(スポニチアネックス)

 元従軍慰安婦を象徴した「平和の少女像」などの展示を3日に中止した愛知県で開催中の国際芸術祭「あいちトリエンナーレ2019」は4日、芸術祭の芸術監督を務めるジャーナリストの津田大介氏らのトークショーを中止すると公式サイトで発表した。 「8月4日(日)13:00―14:30に名古屋市美術館で予定していた「アーティストトーク Sholim×GIFMAGAZINE×津田大介」は、諸般の事情のため中止することになりました。ご来場を楽しみにしていただいたみなさまに心よりお詫びいたします」 少女像は国内の美術館やイベントで近年、撤去や公開中止となった作品を集めた企画「表現の不自由展・その後」の一つとして出品された。実行委は少女像だけでなく、昭和天皇とみられる人物を扱った作品などを含め企画全体の中止を決めた。事務局によると、開幕からの2日間で抗議の電話とメールは計約1400件に上ったという。実行委員会の会長を務める大村秀章・同県知事は3日に記者会見し「テロや脅迫ともとれる抗議があり、安全な運営が危ぶまれる状況だ」と理由を述べた。 同祭は「ご来場の皆さまの安全確保のため、本日(2019年8月3日)より、津田大介のイベント出演を当面の間、見合わせます」としている。 【関連記事】 Source : 国内 - Yahoo!ニュース

北方領土、埋葬場所の半数は不明 墓石見つからず、専門家調査要望(共同通信)

 ロシアが実効支配する北方領土の4島に眠る日本人約4700人のうち、約49%の約2300人について埋葬されている正確な場所が分かっていないことが4日、元島民団体の千島歯舞諸島居住者連盟(千島連盟)や北海道への取材で分かった。 千島連盟が昨年度までに作成した国への報告書によると、島には52カ所の墓地があるとされるが、うち30カ所については墓石が見つからないなどの理由で位置が未確認のままになっている。 千島連盟は墓地の正確な位置や現状を知るため、専門家による現地調査の実施や、ロシア側に情報提供を依頼するよう国に要望している。 【関連記事】 Source : 国内 - Yahoo!ニュース

6日、広島原爆の日 平和式典に92カ国参列(共同通信)

 広島は6日、原爆投下から74年の「原爆の日」を迎える。広島市の平和記念公園で開かれる「原爆死没者慰霊式・平和祈念式」(平和記念式典)には英仏ロの核保有国など92カ国と欧州連合(EU)の代表が参列する見通し。被爆70年に当たった2015年の100カ国に次いで過去2番目に多い。原爆を投下した米国は、駐日臨時代理大使が出席する。 松井一実市長は平和宣言で、17年7月に国連で採択された核兵器禁止条約に触れ、日本政府に対し、条約への署名・批准を求める被爆者の思いをしっかりと受け止めるよう訴える。 【関連記事】 Source : 国内 - Yahoo!ニュース

裏社会で生きた罪は赦されますか? 患者の最期の心残り

それぞれの最終楽章・病院の牧師として(4) 淀川キリスト教病院チャプレンの藤井理恵さん  「こんな私でも赦(ゆる)されますか?」。死を前にした多くの方から尋ねられる言葉です。  罪責感というのでしょうか。裏社会を生きてきた人ははっきり持っています。59歳の肺がんの人で、看護師から「この人は何かあるから、話を聞いてあげてほしい」と言われて、訪問しました。抗がん剤治療中で、もうやせていましたけれどもすごく体格がよくて、性格は親分肌で4人部屋ではみんなの世話をしたり、励ましたりする側。病室では話せないからと面談室に行く時も、片手をあげて「ほな、行ってくるわ」という感じでした。でも個室に入った途端、肩をふるわせ泣くんです。「そう遠くないうちに死ぬことは分かってます。いろいろやってきたことがあって、親不孝もしましたし、ほかにもいっぱいありまして、それを持ったまま次の世界に行くのが怖くてたまりません。謝りたい人も、もうおりません」  どんな人か分からないまま、「神様はどこまでも赦して下さる愛の方だから、赦される道はちゃんと開かれています」と話すと「それを聞いただけでも楽になりました。なんも分からんもんですから、教えて下さい」「もう死んでしまいたいと……思って。この話を聞かなかったら、そうしたかもしれません。でもそれはあかんのですね」と言い、次の日から聖書を読み始めました。  ある時個室で、いつもは机の下に置いていた手を出しました。指が何本かありません。「極道で、賭博専門でした。借金が1億円になった時に指をつめて足を洗いました。妻にも苦労をかけました」と、泣きながら話してくれました。  化学療法が終わり、外来に移って次の入院はお看取(みと)りでした。亡くなる前日に病室で最後のお祈りをしました。お祈りの最後に言う「アーメン」は「本当にその通りだと思います」という意味です。声が聞けるとは思っていなかったのですが、彼は最後に「アーメン、ありがとうございます!」と絞り出すように言いました。本心から赦されたかったんでしょうね。  翌日、最後まで残る聴覚を通じて、神様はあなたを赦していらっしゃると伝えたかったので、看護師や担当医と賛美歌を歌ってお見送りしました。「自分は赦された」と信じて旅立っていかれたのではないかと、私は思っています。  もう一人、体中に入れ墨が入っている男性は「ムショにいた時間がシャバにいた時間より長い」と話していました。がんではなく慢性の病気で、最後は転院されましたが、最期が近いとお祈りにいくと、ベッドの周りはきれいに片付いていて、枕元に病院から持ち帰った聖書だけが置いてありました。  裏社会を生きたような人でなくても、罪責感は多くの人が抱えています。今の80代の方なら、経済的に暮らしが立ち行かないからと、堕胎を選ばざるを得なかった人は多いのです。ふだんは感じていなくても、最期を迎えると心残りとして出てきます。かわいい感じの80代の女性が「初めて言います。私は人殺しなんです。堕胎した私でも赦されますか」と聞くのです。ある男性は、奥さんに「お前なんか、死んでしまえ」と言ったら、本当に屋上から飛び降りてしまったと、おいおい泣きました。こうした重たい話をしばしばお聞きします。  重たければ重たいほど人は背負い切れないのだと思います。誰かに打ち明けて赦されたいとなれば、相手は宗教者になるのでしょう。そして、それを背負って下さる方の存在を伝えるのが私たちの役目なのです。(構成・畑川剛毅)=全8回     ◇  1959年、神戸市生まれ。製薬会社に勤務後、88年関西学院大学大学院神学研究科修了。91年から現職。著書に「たましいのケア」(姉・美和さんとの共著)、「わたしをいきる」。 Source :…