社会

東京のスピーキングテスト「一斉受検を」 都教委に改善策申し入れ

 東京都立高入試の合否判定に活用する「英語スピーキングテスト」をめぐり、反対する中学校の英語教員の団体や大学教授、中学生の保護者らが3日、東京・霞が関の文部科学省で会見を開いた。一斉受検などの改善策を都教委に申し入れたことを明らかにした。 昨年11月に実施されたテストをめぐっては、教授らが生徒や保護者へのアンケートを実施。それによると、周りの解答が聞こえたという指摘が166件、前後半に分かれて同じ問題が出題された会場で、情報遮断が不十分だったとの指摘が92件、テスト前の録音確認で周りの人の声が録音されていたとの指摘が55件あったという。 都教委への申し入れでは、一斉受検や1部屋あたりの受検者数を大幅に減らすなどの改善を促した。都教委は今年度も同じ会場で前後半に分ける形でのテストを実施する方針だ。会見で武蔵大の大内裕和教授は「アンケートで一定数の回答を集めたのに、なんら検証もせずに今年も実施というのは教育行政の姿勢としてどうなのか」と批判した。 また、都教委から開示された…この記事は有料記事です。残り207文字有料会員になると続きをお読みいただけます。Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

「崩れてこないか心配」危険な盛り土、全国に 対策進むなか課題も

有料記事黒田壮吉 矢島大輔2023年7月3日 21時30分 住宅に被害を及ぼしかねない危険な盛り土が全国で見つかっている。2年前の静岡県熱海市の土石流で災害関連死を含む28人が犠牲になったことを受け、他の自治体も調査や対策に乗り出し、5月には「盛土規制法」が施行。行政が悪質な所有者や業者に厳しく対応できるようになったものの、財政的な負担などの課題もある。 静岡市中心部から北西約20キロの山間部。標高800メートルの同市葵区杉尾地区には、幅、高さともに数十メートル以上の盛り土がある。土砂の量は、熱海の土石流で崩落した量とほぼ同じ5万1千立方メートル。 「台風などの大雨で崩れてこないか心配だ」。盛り土近くに住む80代の女性は不安を口にする。無許可で造成 無許可で造成されたもので…この記事は有料記事です。残り1246文字有料会員になると続きをお読みいただけます。Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

新橋駅付近で爆発音、雑居ビル火災 飲食店従業員と通行人ら4人けが

2023年7月3日 17時10分【動画】煙を上げて燃える新橋のビル=内田光、吉山健一郎撮影、読者提供 3日午後3時20分ごろ、東京都港区新橋3丁目の雑居ビルで「爆発音とともに灰色の煙がいっぱい出ている」と110番通報があった。警視庁によると、ビル2階の飲食店付近で火災が発生。店の従業員2人が顔にやけどを負う重傷で、通行人2人が軽傷という。 けがをしたのは、飲食店店長の50代男性と店員の50代女性、通行人の70代と50代の男性。捜査関係者によると、店の関係者が「たばこに火をつけたら爆発が起きた」と話しているという。 現場はJR新橋駅の西約300メートルの繁華街で、ビルには飲食店やオフィスが入っている。付近には規制線が張られ、付近にはガラス片やコンクリートが散乱している。 爆発があったビルの1階に入る居酒屋で仕込みをしていた20代の男性店員は、出勤するために店まで約100メートルの場所に近づくと、すでにガス臭さがしていたという。 「ドカーン」という爆発音とともに、突然、建物全体が揺れた。「車が突っ込んだ」ような横揺れに襲われ、向かいのビルにいた人が逃げるようジェスチャーをしていた。 外に出るとガラスが散乱し、空を見上げると煙が上がっていた。「命が助かってマジでよかった。死ぬかと思った。天井が落ちたら死ぬところだった」と話した。有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

配当4千万円も書く必要なし 国会議員の株所得、記載は2割台以下

有料記事前田健汰 高島曜介 東郷隆2023年7月3日 19時00分 国会議員の所得等報告書について、朝日新聞が経年変化を3年おきに約20年間分調べたところ、当選時に株を保有していた議員のうち、配当金や売却益を記載している人は2割台以下にとどまり続けていることがわかった。条件によっては記載しなくてもいいルールになっているためで、「議員の資産を国民の不断の監視と批判の下におく」とする国会議員資産公開法の理念と実態とが乖離(かいり)している状態だ。 3日に公開された2022年分と、朝日新聞が収集してきた過去のデータのうち04、07、10、13、16、19年分の計7年分、合計約5千件の報告書内容を調べた。報告書は1年を通して議員だった人が提出の対象。参院選があった22年と同様に参院選の年を選び、当落に伴う議員の入れ替わりがあるという条件をそろえた。 各年の所得等報告書の提出議…この記事は有料記事です。残り2188文字有料会員になると続きをお読みいただけます。Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

久大線20カ所で線路被害 ゆふいんの森も当面運休、再開は7月下旬

小出大貴2023年7月3日 19時26分 JR九州は3日、大雨の影響で、久大線の豊後森(大分県玖珠町)―由布院(同県由布市)間で線路の被害が20カ所確認されたと発表した。復旧に時間がかかり、運転再開は7月下旬になる見通しという。 JRによると、久大線では線路の砂利が流失する被害が7カ所、線路脇の斜面の崩壊が3カ所、線路の冠水といった被害が10カ所で確認された。バスによる代替輸送を検討しているが、具体的なダイヤや内容はまだ決まっていないという。 久大線経由で博多と湯布院、別府などを結ぶ観光特急「ゆふいんの森」も当面運休する。特急「ゆふ」は、博多―日田は通常ダイヤ、由布院―別府は臨時ダイヤでの運転を続ける。(小出大貴)有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

被爆者の平均年齢、85.01歳に いっそう進む高齢化

2023年7月3日 16時16分 広島、長崎に投下された原爆で被爆し「被爆者健康手帳」を持つ人は3月末で11万3649人となり、前年より5286人減った。厚生労働省が3日、明らかにした。平均年齢は前年から0・48歳上がり、85・01歳。高齢化がいっそう進んだ。 都道府県別では広島が最多で5万3460人、長崎が2万8339人だった。有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

線状降水帯の発生、熊本で相次ぐ 3日午後から九州南部での予想も

宮野拓也2023年7月3日 16時30分 日本付近に停滞する活発な梅雨前線の影響で、3日午前から熊本県では線状降水帯が相次いで発生している。線状降水帯は同日午後から4日午前にかけて九州南部でも発生する恐れがあり、気象庁は災害の危険度が急激に高まる可能性があるとして注意を呼びかけている。 発生した積乱雲が帯状に並んで局地的な雨が続く線状降水帯は、3日午前6時半に熊本県の熊本地方、阿蘇地方で発生。午後1時半にも熊本地方で発生が確認された。熊本県宇城市付近では、正午までの1時間に約110ミリの猛烈な雨が降ったとみられ、記録的短時間大雨情報が発表された。 九州では引き続き4日にかけて猛烈な雨が予想されている。これまでの大雨で地盤が緩んだ所や河川の増水があり、注意が必要だ。(宮野拓也)有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

「闇バイト」でメルカリ利用者募集、不正に買い物容疑 9府県警

 ウェブ上の「闇バイト」で、フリーマーケットアプリ「メルカリ」とオークションサイト「ヤフオク!」のアカウントを持つ人物を募り、不正に入手した他人のクレジットカード情報で商品を買わせて転売益を得たなどとして、埼玉、青森、宮城、滋賀、京都、福岡、佐賀、長崎、熊本の9府県警は3日、男女5人を電子計算機使用詐欺の疑いで逮捕したと発表した。 警察はこのグループが約150アカウントと約400人分のカード情報で、計約1億800万円分の買い物をしたとみている。 また、5人の中には、メルカリで仲間と取引をしたように装い、運営会社から代金を詐取したとして逮捕された人物もいた。 メルカリは取引相手に身元を明かさずに済むよう、購入者がクレジットカードで運営会社に代金を支払い、運営会社から出品者に売上金を送る仕組みがあり、これを悪用していたという。 警察は、カード情報の入手に、ネットの利用者を企業などの偽サイトに誘導して個人情報を入力させる「フィッシング」の手口が使われたとみている。 埼玉県警によると、逮捕されたのは、仙台市若林区大和町1丁目、会社員諸岡佑樹容疑者(39)と、滋賀、京都、福岡、熊本の4府県の20~40代の男女4人の計5人。 5人のうち3人は2022年1月ごろ、別の人物と共謀し、闇バイトでメルカリとヤフオク!のアカウントを持つ人物を募り、他人のカード情報で商品を買わせた疑いがある。 また、4人は21年6~7月ごろ、別の人物と共謀し、メルカリで他人のカード情報を登録。仲間と売買取引をしたように装い、出品者役が運営会社から代金を受けとった疑いがあるという。 9府県警は、闇バイトに応募し、5人にメルカリやヤフオク!のアカウントを利用させた人物についても共犯として立件する方針。■識者「アカウント貸与は現金、闇バイトも関わってはダメ」 今回の事件では、「メルカリ…Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

街路樹伐採の反対住民と千代田区側が衝突、けが人も 区議ら書類送検

山口啓太 福冨旅史2023年7月3日 13時00分 東京都千代田区の区道「神田警察通り」の街路樹を伐採する区の計画に一部の住民らが反対している問題で、区側と反対住民らが今年4月、現場で衝突し、双方にけが人が出ていた。区や警視庁の捜査関係者などへの取材でわかった。 警視庁は7月3日、千代田区の女性区議(44)=当選1回=を、区側の警備員に対する暴行容疑で書類送検した。別の警備員と住民男性2人の計3人も同日、傷害容疑などで書類送検した。女性区議は朝日新聞の取材に対し、「こちらの見解については、何かしらの方法で公表いたします」とした。 捜査関係者などによると、4月11日午前4時半ごろ、東京都千代田区神田錦町3丁目で、街路樹のイチョウの伐採を始めようとする区側と住民側がもみ合いになった。 女性区議は、区から委託された男性警備員に接触し、転倒させるなどした暴行の疑いがある。別の40代男性警備員と千代田区に住む70代男性2人も、暴行や傷害の疑いが持たれている。 衝突発生後、千代田区側と住民側双方が被害届を提出し、区側は「警備員の方は全治4週間から6週間のけがを負った」と主張していた。区が委託した警備員の書類送検について、区は取材に「状況を確認したばかりなので、いますぐコメントできない。担当部署に確認している」としている。 神田警察通りの街路樹をめぐって区は、周辺の街づくりの一環として歩道を拡張するため、沿道のイチョウ32本中30本を伐採し、2本を移植する計画を進めていた。(山口啓太、福冨旅史)有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

泥をかきわけ見つけた亡き伯母のバッグ 切れ端に書かれた感謝の言葉

 熊本豪雨で伯母の倉岡アヤ子さんを失った伸至さん(54)は、時折、言葉を詰まらせながら祭壇に語りかけた。 「92歳。(最期のときは)『長生きだったね。ゆっくり休んでね』と笑顔で見送るはずだったのに……、『苦しかったね。ごめんね』と謝るしかありません」 日本三大急流の一つ、球磨川の流域を中心に熊本県内で67人が犠牲になった記録的な豪雨から3年。 被害の大きかった熊本県人吉市で2日に営まれた追悼式で、遺族代表の伸至さんは当時を振り返った。 3年前の7月4日朝。今までに経験したことがないほどに球磨川があふれ、伸至さんは自宅のほか、すぐ近くで床上浸水の被害に見舞われた妻の実家の対応に追われた。 同じ市内に住むアヤ子さんのことも気にはなったが、社交的で近所づきあいもあるので、だれかと無事に避難していると心配していなかった。 ところが6日になって、市役所から「アヤ子さんと連絡がとれていますか」と問い合わせがあった。思い出した伯母の口癖「我がことよりも人のため」 「えっ」と思い、すぐに近く…この記事は有料記事です。残り779文字有料会員になると続きをお読みいただけます。Source : 社会 - 朝日新聞デジタル