「いじめを苦に飛び降り後遺症」 元生徒、市などを提訴

 千葉県柏市の市立中学校で2015年3月、当時2年生の元女子生徒(19)がいじめを苦に校舎4階から飛び降りて重度の後遺症が残ったとして、元女子生徒と両親が、同じ2年生だった女子生徒4人と市を相手取り、治療費など計約3億円の損害賠償を求めて千葉地裁に提訴した。13日に第1回口頭弁論があり、被告側は請求棄却を求めた。

 訴状などによると、元女子生徒は部活動やクラスでいじめを受け、15年3月、同じクラスの1人と部活動の部員3人から「死ねばいいのに」などと言われて精神的な苦痛を受け、飛び降りて重体となった。学校はいじめの相談を受けていたのに対応しなかった、としている。

 市教育委員会は16年3月にいじめを認めた報告書をまとめ、「組織的な対応がなされなかった」と学校の責任も認めた。転落との因果関係は「判断できなかった」としている。

 原告の代理人弁護士は「何も話すことはできない」としている。河嶌貞(かわしまただし)教育長は「誠実に対応したい」と述べ、秋山浩保市長は「行政側の至らなかったことは報告書でも認めている。今後は裁判で話していきたい」と話した。(上嶋紀雄)


Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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