「いつか妻に愛想をつかされる日が」 定年後の不安、記者も読者も

 いま48歳。釣りにキャンプ、鉄道模型などと比較的趣味は多く、夫婦の関係も良好と思っていた。だから定年後の暮らしをそれほど心配したことはなかった。

 だが、定年後の男性らの苦悩を取り上げた連載「定年クライシス 居場所はどこに」の取材をするうちに思い始めた。「果たしてこのままでいいのか?」

 定年後を取り上げた本は多い。取材前に当事者をイメージしようと、小説も新書本も読んだ。第二の人生で孤独や生きづらさを抱える人の姿が描かれていた。実際に取材をすると、「危機」がひとごとに思えなくなった。

 「昼ご飯、作りたくない」「週に3日は外に出て」。滋賀県の70代男性は退職直後に妻に言われた。求められるままに外出し、電車で琵琶湖を1周して時間をつぶした。鉄道模型が趣味の私は電車に乗るのも好きだ。「電車でそんな過ごし方をしている人がいたのか」と驚いた。

「定年クライシス」記者が語るイベント開催

朝日新聞デジタルでよく読まれた記事を書いた記者が、取材でのこぼれ話などを語る「朝デジ×記者サロン 記者だけが知っている」に「定年クライシス」を取材した記者たちが出演します。6月26日午後9時配信開始、7月24日まで何度でもご覧いただけます。申し込みは募集ページ(https://ciy.digital.asahi.com/ciy/11011080)から。

連載を読んだ妻の言葉に…

 男性は言った。「瀬戸口さん…

Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

Japonologie:
Leave a Comment