「うそ本」との町長発言で閲覧不可 町図書館が反論文書をつけ開架へ

伊藤智章

 「うそ本」などとする町長発言をきっかけに、町政についての本を閲覧できない状態にしている岐阜県御嵩町図書館が、反論文書を付けることで閲覧可能にすることを決めた。文書ができ次第、近く貸し出す。同町図書館の対応は「検閲だ」と町議や有識者から批判されていた。

 問題になっていたのは、1996年の町長(当時)襲撃事件以来の町政などをつづった、昨年2月出版の「テロと産廃 御嵩町騒動の顚末(てんまつ)とその波紋」(花伝社)。昨年3月、町議会で渡辺公夫町長がその内容を批判。町図書館は寄贈本の取り扱いを止めていた。9日の町議会で渡辺町長は職員自殺の経緯などについて「違う」と答弁した。

 その後、渡辺町長と高木俊朗教育長が対応を協議。議会答弁で論点が明確になったことや、町として訴訟を起こす考えはないことなどから、反論文書を付け、閲覧できるようにする方針を決めた。

 高木教育長は「(内容について)私も許せんと思い閲覧を止めていた。しかし、図書館の自由の尊重など今回改めて勉強し直した」と語った。(伊藤智章)

Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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