「このままでは沈んでしまう」被災した和倉温泉、3団体が支援要望

 能登半島地震で被災した石川県七尾市の和倉温泉旅館協同組合など3団体が19日、市長や市議会に救済措置を求める要望書を提出した。組合の谷崎裕理事長は「このままでは和倉温泉が沈んでしまう」と訴え、上下水道の早期復旧や運転資金の支援などを求めた。

 要望書を提出したのは七尾市商工会議所、和倉温泉観光協会、和倉温泉旅館組合の市内3団体。

 和倉温泉の旅館は建物の壁が崩れたり、水が出なくなったりしたため全22軒が当面休業している。市内の大半を占める県が運営する水道は復旧に2カ月余りかかる見通しだが、3団体は「国の力を借りてでも少しでも早くできないか」と要望。水道復旧までに配管やタンクの点検を進めるため、早急な給水車の派遣も求めた。

 茶谷義隆市長は水道復旧の明確な時期はわからないと説明した上で、「貯水槽に水を入れれば営業再開できる事業所も多々あると聞いている。そういうところには給水車を配備して、一日でも早く事業再開できるようにしたい」と応じた。

 組合によると、旅館の宿泊予約は1~3月分がほとんどがキャンセルになり、4月以降も予約が埋まらない状況が続いているという。当面の運転資金を確保するため、キャンセル料や廃棄した10日分の原材料費を市や県が穴埋めすることを求めた。他にも、旅館裏の崩れた護岸を放置すれば二次災害につながる恐れがあるとして、早期改修に向けた支援を要望している。(若井琢水)

Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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