「どうぞのいす」の絵本画家は構図の神様だった 編集者が語る魅力

 人気絵本「どうぞのいす」の絵を描いた広島県出身の絵本画家・柿本幸造さん(1915~98)の作品展が、広島市のひろしま美術館で開催中だ。

 11月11日のトークショーで、その絵の魅力から柿本さんとの思い出までを、子どもの本を出版する「ひさかたチャイルド」の編集部長・市川宣子さん(63)が語った。童話作家として、絵本「ケイゾウさんは四月がきらいです。」で2007年度の小学館児童出版文化賞を受賞している。

 柿本さんの作品と出会ったのは、幼稚園の頃。絵本「どんくまさん」(案・武市八十雄、文・蔵冨千鶴子)を読み、大胆な絵に感情移入した。大学卒業後に入社した出版社では、柿本さんの家の近くに住んでいたため、原稿をもらいに行くことが多かったという。当時、上司からはこんな言葉を聞かされていた。

 「柿本先生は構図の神様だよ」

鳥の目や低い目線「似た場面ない」

 構図の取り方やメリハリは、絵本の面白さを際立たせる。

 柿本さんの絵本には「似たよ…

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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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