「ひと煮立ち」も「適量」も分からないADHD夫、自炊を始めて感じた変化 ASD妻が徹底レッスン(withnews)

抜けもれが激しいADHD(注意欠如・多動症)の夫。こだわりが強いASD(自閉スペクトラム症)の妻。西出光(ひかる)さん(25)・弥加(さやか)さん(32)夫妻は共に発達障害です。まるで「妻が先生、夫が生徒」のような関係で、凸凹を補っているという2人。食生活も、妻が夫に教える形で改善しました。夫・光さんの視点でつづります。 【写真】夫婦で発達障害 自炊しなかったADHD夫が作った料理の数々

弁当ばかり食べ続けた理由

僕は5年以上一人暮らしをしてきたが、自炊とは無縁のコンビニ弁当中心の食生活を送っていた。もちろん弁当しか食べられない体質ではない。僕が弁当を食べ続けていたのには大きく二つの理由があった。

1.時間がかからない

一つ目は時間がかからない点。僕は要領が悪く、自分で料理をしようとするとどうしても時間がかかってしまう。時間がかかると寝る時間も遅くなって、生活が乱れてしまう。調理も未熟で野菜の切り方も知らず、ご飯を炊くのさえ水の分量を間違えて失敗してしまう。 半年か1年に一度レシピを見ながら調理をするのだが、どこか手順が抜けていた。野菜に火が通っていなかったり、反対に柔らかくなりすぎたり……。「ひと煮立ちさせて」とか「少々」とか「適量」というのがどれくらいなのか分からなかった僕は、そうしたミスが極端に多かった。自分で食事の用意ができなくても、弁当を買えば色々なメニューを楽しむことができた。

2.片付けが楽

二つ目は片付けが楽な点。当時の僕は片付けに対し極度の苦手意識と抵抗感を持っていた。使った食器類を洗わずに放置し、落ちないほどの汚れと臭いがついて使えなくなってしまうこともあるほどだった。弁当であれば捨てるだけでいいので、洗い物をする必要がない。 当時の僕は弁当に甘えすぎて、自分で動く努力を全くしなかった。弁当で洗い物は減らせるが、掃除を減らせるわけではなく、汚くなっていく。しかし僕は部屋の掃除は全くしなかった。それは常識のレベルをはるかに超えていて、弁当の食べ残しをそのまま放置していたほどだ。僕は不快と感じるラインが人より高く、掃除をしなくても平気だった。 もちろん汚いよりはきれいな方が良いが、逆に言えばその程度で、当時の僕は積極的に掃除をする理由がなければ掃除をすることがなかった。弁当が洗い物を減らしてくれているはずなのに、生活はとても荒れていた。

Source : 国内 – Yahoo!ニュース

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