「テキ屋」暴力団幹部ら8人、国の支援金詐取容疑 コロナで収入減か

高嶋将之

 新型コロナウイルス対策で飲食店向けに支払われる国の支援金など計約500万円を詐取したとして、警視庁は、暴力団飯島会幹事長の三輪正美容疑者(62)=川崎市川崎区=のほか、同会幹部ら46~79歳の7人の計8人を詐欺容疑で逮捕し、27日発表した。6人は容疑を認め、残り2人は「暴力団員ではありません」などと否認しているという。

 暴力団対策課によると、8人は2020年4月~昨年5月、中小企業庁の一時支援金制度や東京都社会福祉協議会の生活資金貸付制度を利用するにあたり、自らが暴力団員ではないと偽ってそれぞれ15万~140万円、計495万円をだまし取った疑いがある。これらの制度は「暴力団員に該当しない」ことが条件として明記されていたが、8人は自らの身分を隠して利用していたという。

 飯島会は東京都台東区に拠点を置く明治時代から続く組織で、規制の厳しい「指定暴力団」には該当しないが警察当局は「暴力団」と認定している。構成員は約80人で、夏祭りなどで露店を出す「テキ屋」として主に活動していた。容疑者の一部は「コロナで収入が減って苦しかった」と供述しているといい、同課は、コロナ禍で祭りが減ったことが事件の背景にあるとみている。(高嶋将之)

Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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