「ハルヒ」キャラデザ・池田晶子さんも犠牲 京アニ放火

 京都アニメーションの放火殺人事件で犠牲になった池田晶子(しょうこ)さん(44)=本名・寺脇晶子、京都府宇治市=は、テレビアニメ「涼宮(すずみや)ハルヒの憂鬱(ゆううつ)」(2006年)と「響け!ユーフォニアム」(15年)シリーズでキャラクターデザインを手がけたほか、多くの作品で作画監督や原画を担当し、「作画のエース」として知られていた。

 高校の吹奏楽部を舞台にした代表作「ユーフォ」は、原作の小説からアイデアをふくらませ、数多くの女子部員のキャラクターを個性豊かに作り上げた。男性目線の「アニメ美少女」とは違う清潔感と透明感があり、女性ファンをもひきつけた。

 「ユーフォニアム2」(16年)のDVD音声解説では「けっこう自由にデザインさせてもらった。自由に65人! 自由過ぎてどうしようかって感じ」と、数多くの人物を作り上げた苦労を語っていた。後輩アニメーターらにも触れ、「みんなガツガツとすごい描いてきて頼もしい」「最近の人の絵は線に魅力があってツヤツヤしている。吸収しようと思っています」と成長を喜んでいた。

 主人公の久美子が挫折から成長を遂げる第1シリーズクライマックスの12話。番組の公式サイトでは、こんなコメントを残していた。「この手の挫折を味わえるのって将来必ず役に立つ、人生にとってかけがえのない部活ならではの貴重な経験だなぁと思います。『がんばれ!』と親のような気持ちで、一枚一枚の絵に載せられた久美子の想(おも)いを次の人へ次の人へと託すという作業でした」

 シリーズ最新作の映画「劇場版 響け!ユーフォニアム~誓いのフィナーレ~」は今年4月に公開された。3年生になった主人公らを描く続編の制作も決まり、それを告知する描き下ろしイラストを6月に公式サイトで発表したばかりだった。

 こうした池田さんの活躍は、京…

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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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