「マイナカード申請で5万円」 市役所に誘い出し、その間に空き巣か

内海日和

 【香川】高松市で4月、市職員を装う人物が「マイナンバーカードを申請すると5万円がもらえます」と電話をかけて市民を市役所に誘い出し、そのすきに空き巣に入られる被害があった。高松北署が窃盗未遂などの容疑で男2人を逮捕し、関連を調べている。市や県警は、マイナカードの申請を悪用した新手の犯罪手口の可能性があるとして、注意を呼びかけている。

 市によると、4月7日、ある市民のもとに市職員を名乗る人物から電話があり、「今、マイナンバーカードを申請すると5万円がもらえます」と伝えられた。市民はそれを信じて市役所へ出向きカードを申請。帰宅したところ空き巣に入られていたという。

 高松北署は10日、4月7日の日中に高松市内の88歳の男性宅に侵入して盗みをしようとしたとして、高松市木太町の会社員の男(21)と同市藤塚町2丁目の建築業の男(63)を住居侵入と窃盗未遂容疑で逮捕した。会社員の男は容疑を認め、建築業の男は「全く身に覚えはない」と否認しているという。署は、マイナカードの申請を名目に市民を市役所に誘い出した電話との関わりも捜査する方針だ。

 市によると、マイナンバーカードについて市職員が市民に電話をかけるのは、カード未受領期間が長い場合や、申請書類の不備があった場合などに限られる。市民課の担当者は「カードの申請を促す電話を個別にすることは絶対にない」と話し、不審な電話があれば、最寄りの警察署に相談するように呼びかけている。(内海日和)

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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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