「亡くなった人思い出しながら」 被災者の心のケア、宗派を超えて

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平川仁 武井風花

 東日本大震災から12年となるのを前に、仙台市若林区の沿岸部では10日、仏教や神道などの宗教者が住民とともに行脚する合同慰霊があった。

 黒色の法衣姿の僧侶ら約10人が一列になって寺を出発。田畑を抜け、海岸近くにある観音像「東日本大震災慰霊の塔」に向かって歩いた。塔では、白い作務衣姿の神職も加わり、全員で黙禱(もくとう)を捧げた。

 市によると、観音像のある荒浜地区では、当時約2200人が暮らしていたが、約190人が津波の犠牲になった。今は「災害危険区域」に指定され、人は暮らせない。

 参加した同区三本塚の菊地貞一郎さん(72)は友人を津波で失った。「十三回忌で一区切りではあるんだけれども、3・11はやはり忘れちゃいけない。亡くなった人たちを思い出しながら歩いた」と話した。

 主催したのは、被災者や終末…

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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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