「保守」自認の市議、それでも「選択的夫婦別姓」賛成の理由

 昨年3月、自民党系会派にいた石川県野々市市の梅野智恵子市議(45)が、「選択的夫婦別姓」の導入を求める意見書の採択に賛成し、その3カ月後、会派から除名された。今も保守を自認する梅野氏。自民系会派でただ1人賛成したのは、なぜか。最高裁が6月23日に選択的夫婦別姓に関する憲法判断を行う。次期衆院選にも影響を与える節目を前に、現在、無所属で活動する梅野市議の思いを聞いた。

「思想的には今も保守」

 今年の6月15日の野々市市議会の一般質問。梅野氏は、性的少数者などのカップルを公的に認める「パートナーシップ制度」を導入するよう主張した。これに対し、粟貴章市長は「しっかり取り組んでいきたい」と応じた。

 梅野氏は現在、無所属の1人会派「みのりの会」で活動する、議会に2人しかいない女性市議の1人だ。

梅野氏はもともと、「女性や子育て世代が活躍できる環境づくり」や「多様性のある社会の実現」をめざし、2019年に無所属で立候補し初当選。自民党系会派に入った。学生時代には同党議員の選挙活動を経験。「思想的には今も保守」という。

 ところが、昨年3月の議会で、共産党の市議が提出した「選択的夫婦別姓」の導入を求める意見書の採択に、自民系会派でただ1人賛成。その3カ月後、自民党野々市支部の総務会で除名された。

記事後半で、梅野氏が「選択的夫婦別姓」に賛成した理由について語ります。「今も保守」という梅野氏を全会一致で除名にした自民党支部の言い分。「バランスを欠いている」(専門家)と指摘される除名騒動の背景にあるものとは?

■起立賛成「何の迷いもなかっ…

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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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