「個人情報」を免罪符にしてきた霞が関 統計不正を防ぐ具体策はこれ

東京大学教授・川口大司さん

 2018年に厚生労働省の「毎月勤労統計」で不正が発覚した後、総務省の統計委員会の下に「点検検証部会」がつくられ、各省庁の基幹統計をすべてチェックした。大学の研究者ら8人が集められ、私も専門委員の1人になった。

 とはいえ、各省庁に出かけていって、統計が現場でどう作られているのか調べることはなく、各省庁に自己申告させた書類を検証した。

 具体的には、部会は2組のワーキンググループに分かれ、19年3月から4月にかけて、それぞれ5回の会合を開いた。調査や集計の仕方のほか、記入漏れのチェック法などについて検証した。決められた細かな手続きをしっかり踏んでいない調査はいくつかあっても、毎月勤労統計を除いて、「利用上重大な影響のある結果数値の訂正事案」はなかったという結論になった。

 国土交通省はこの時点で、建…

Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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