「原子の灯」の街 今度は全国初の老朽原発稼働の舞台に

拡大する対岸の海水浴場から望む関西電力美浜原発。一番左が再稼働の準備が進む3号機=2021年6月9日午前11時7分、福井県美浜町、佐藤常敬撮影

 運転開始から40年を超える老朽原発の関西電力美浜3号機が23日、再稼働の工程に入った。立地する福井県美浜町は、大手電力の原発発祥の地だ。東京電力福島第一原発事故から10年。半世紀にわたり原発と共存してきた町の人々は、全国初となる老朽原発再稼働を複雑な思いで受け止めている。(佐藤常敬)

 美浜原発を対岸に臨む美浜町竹波地区。沢田忠義さん(61)はすし屋を営む。

拡大する美浜原発近くの集落ですし店を営む沢田忠義さん=2021年4月14日午後4時0分、福井県美浜町、佐藤常敬撮影

「ほんま正直のことを言えば怖い。でも、原発があったから集落はかろうじて姿を保っている」

「共存だけど、もう共栄にはならない」

記事後半では、半世紀にわたり原発と伴走してきた町の歴史とともに地元で暮らす人たちの覚悟と廃炉後も見据えた動きを紹介します。

 1万人に満たない小さな町…

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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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