「変化への第一歩だが全容解明を」 ジャニーズの社長謝罪にファンら

島崎周

 大手芸能プロダクション「ジャニーズ事務所」の藤島ジュリー景子社長の謝罪動画と社長名の書面が14日、公式サイトに公開された。元所属タレントが創業者のジャニー喜多川氏(2019年に死去)から性被害を受けたと訴えている問題。事務所に謝罪や調査を求めて署名活動をしている団体は事務所の対応に一定の評価をしつつ、「全容解明が必要」と訴える。

 ファンらでつくる「PENLIGHT(ペンライト) ジャニーズ事務所の性加害を明らかにする会」は事務所に対し、第三者機関を設置し、性加害の検証や実態調査を実施することや被害者への謝罪などを求める署名活動をしており、すでに約1万6千筆の署名を事務所に提出している。

 発起人の女性は、公式見解に「これまでファンに対して事務所から何の説明もなかった中で、変化への第一歩と思えた」とする一方で「事務所としての全容解明が必要」と語る。

 藤島社長の謝罪には「誠実な印象を受けた」としつつ、第三者委員会の設置に踏み切らなかったことについて「今後どのような対策が行われるのか不明」と指摘。「全容解明のためにも、被害者が安心して声をあげられるような場をつくる必要がある」と話した。

 15日には、会としての見解を文書で発表。「記者会見で質問を受けるのではなく、あらかじめ用意された文書のみの見解では不明点も多く、不十分であると感じている」とした。また、事務所側が設置するとしている相談窓口では、被害者が申告することが前提で、実態調査としては不十分だと指摘。ヒアリングを望まない人を尊重しながらも検証ができる方法を求めたほか、当時タレントと接していた社員に対して性加害を知らなかったのかどうか調査するよう求めた。(島崎周)

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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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