「感謝の言葉しかない」 「フォークボールの神様」死去に惜しむ声

松永佳伸 良永うめか

 12日に死去したプロ野球中日ドラゴンズの元投手の杉下茂さん(97)。「フォークボールの神様」と呼ばれ、1954年の中日の日本一に貢献したほか、監督などで球界を長年リードしてきた。ファンからは往年の名投手をしのぶ声があがった。

 解説者時代の杉下さんと一緒に野球中継をしていた元東海テレビアナウンサーの吉村功さん(82)=岐阜市=は、「放送終了後はよく一緒に食事に出かけた。お酒が飲めないのに、何時間も熱心に野球の話をして下さいました」と振り返る。「若手選手への指導にも熱心で、野球理論は卓越していた。杉下さんのおかげでアナウンサーとして成長できた。感謝の言葉しかありません」

 中日ファンが集う中華料理店「ピカイチ」(名古屋市千種区)でも、惜しむ声が聞かれた。同市中村区の廣田徹さん(77)は、5~6年前に杉下さんに会ったという。「ひょうひょうとして元気そうだった。さびしいですね」と話した。

 愛知県春日井市の会社員の女性(59)は「今のプロ野球の指導者たちが、若い頃に(杉下さんに)教えられてきた。研究熱心だった」。店主の兵頭忠保さん(51)は「大きな存在の方。ドラゴンズの歴史を大事にしていかなければと思う」と話した。(松永佳伸、良永うめか)

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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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