「普通の人」の人生聞いてみた 宇宙を夢みた少年が「特殊清掃士」になるまで テレビで「震災」見て決意(withnews)

最初の彼女、名前は「あっこちゃん」

小野さんは、東京都大田区蒲田に生まれた。商店街のお茶屋の息子として、のびのびと育った。放課後は店番をしたり、両隣の果物屋や金物屋に遊びに行ったりした。金物屋のおじさんは、よく地底人やUFOの話をしてくれた。そんな話に目を輝かせながら聞いていた。

昔から体格が良く体も体が大きかったため、極真空手を中学から習い始めたが、性格は人一倍奥手。高校時代に初めて女性と付き合った。彼女の名前はあっこちゃん。クラスでもアイドル的な存在だったため、有頂天になった。

「周りのチャラチャラしている先輩はとっくの昔に最後まで経験してるんです。ファーストキスはドキドキしましたね。地元の多摩川をあっこちゃんと自転車で歩いて、河川敷に座った。いよいよ、キスかと思ったけど、タイミングがわからない。車が川沿いを通っていて、車が3台通ったらキスしようとしたけど、やっぱりできない。それで、4台、5台目のタクシーでやっとできた。30分くらいかかったのかな」

宇宙も海の世界も挫折

金物屋のおじさんの影響もあって、中高時代は、漠然と宇宙に憧れていた。宇宙にかかわる仕事につきたいと思って、大学の宇宙工学学科を目指したが、倍率が高く、偏差値も届かなかったため、断念。宇宙がダメなら、海もロマンがあるかも……。そう思って、航海士を育成する大学に進学した。

しかし、せっかく入学した大学は、想像と全く違い、ガチガチの上下関係が支配していた。

「一年生は奴隷だと思えと言われて、四年生が神様のような存在なんです。下級生はみな正座で座って、大声で先輩に自己紹介しなきゃいけない。声が小さかったり、かんだりするとやり直し。男社会で大量にお酒を飲まされる機会も多くて、これは無理だと感じたんです」

想像していたのは、自由奔放な船乗りや海賊のような、海のロマン。しかし、現実はあまりに違いすぎて、海の仕事に携わるのは早々に諦めた。


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Source : 国内 – Yahoo!ニュース

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