「最後の蘇民祭、楽しんで」 60年、祭り撮り続けた老写真家の執念

 岩手県奥州市の黒石寺で17日、最後の「黒石寺蘇民祭」が開かれる。千年以上の歴史があるとされる「奇祭」を約60年間、撮り続けた同市の写真家佐々木稔さん(88)は「寂しい気持ちはあるが、時代が変わったんだ。仕方がない」と話す。

 黒石寺蘇民祭は五穀豊穣(ほうじょう)などを祈願し、これまでは旧暦正月7日の晩から8日の早朝にかけて行われてきた。下帯姿の男たちによる蘇民袋の争奪戦などに、全国から参加者が押し寄せる。

 今年は17日午後6~11時に行われ、来年以降は、関係者の高齢化と担い手不足などを理由に、実施されない見通しだ。

 佐々木さんは奥州市出身。高校卒業後、写真家として風景や地域の暮らしなどを撮り続け、県内外で受賞歴がある。蘇民祭は1955年ごろから、知人に誘われて撮り始めた。

 「当時はまだ地域の祭りで…

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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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