「東京五輪までに美しい福島を」 中間貯蔵の交付金、積み増しの裏側

 中間貯蔵施設の受け入れをめぐり、2014年6月16日、環境相の石原伸晃が福島の怒りを買う。「最後は金目でしょ」と発言したのだ。

 前日、政府は建設候補地となっている福島県大熊、双葉両町の住民説明会を終えたばかりだった。石原は16日夕に急きょ、記者を集めてこう釈明している。「住民説明会ではお金(補償)の話が多く出た。最後はお金の話だが、それは今は(金額を)お示しすることができないという意味で話した。お金で解決するとは一度も言ったことはないし、解決できる話ではない」

 だが、それでは到底、収まらなかった。福島県をはじめ、地元自治体、住民は一斉に反発。石原はその後、謝罪に追い込まれた。中間貯蔵施設の設置交渉は難しさを増していた。

 政府は翌月末、中間貯蔵施設の受け入れにあたり、県と大熊、双葉両町に合わせて1500億円の交付金を提示する。直前に示した1千億円から積み増すことで、決着をはかった。

 だが、これに対し、県と2町はさらなる増額を要求。隔たりは大きかった。

「大島さんが財務省に『やれ』と」

 交渉が停滞する中、政府と県側がともに泣きついたのが、当時、自民党復興加速化本部長の大島理森だったと言われている。

 青森県八戸市出身。原子力施…

Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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