「江戸川産」のカキ殻不法投棄が深刻 地元は異例の条例施行で対抗

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谷瞳児 本田大次郎

 「カキ殻を捨てるべからず」――。潮干狩りシーズン真っ最中に、そんな全国でも異例の条例が、千葉県市川市で施行された。対象は、東京からほど近い江戸川の河口付近。潮干狩りの人気のスポットだが、地元では過料を徴収してでも、カキ殻を捨ててほしくない深刻な事情があった。

 5月下旬の朝。地下鉄東西線の妙典駅(市川市)から歩いて10分ほどの江戸川河川敷に降りると、目の前に無数にカキの殻が散らばっていた。中身はなく、殻は白い。カキを採った人が不法投棄した殻が堆積(たいせき)する山を歩くと足元が埋まり、よろけそうになる。

 「カキ殻とその他貝の殻の不法投棄は犯罪」。日本語や中国語でこう書かれた看板が設置されていた。

 潮干狩りをする人でにぎわうなか、どのう袋やネット袋いっぱいに殻付きのカキを詰め、荷台を使って持ち帰る男性の姿があった。家族や友人に自ら採ったカキを振る舞うために訪れたという。別の男性は親子で訪れたといい、「味は普通においしい。蒸して食べる」と話した。

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 「カキは昔からあった。ただ…

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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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