「油性ペンで目印」書かれた石垣、また受難 今度はスプレーで落書き

 三重県鈴鹿市にある県史跡「神戸(かんべ)の見付(みつけ)」の石垣が、幅1メートルほどにわたり、真っ黒なスプレーで落書きされていたことがわかった。この石垣は、油性ペンで数字が書き込まれる事案が7月に判明したばかり。繰り返される文化財の受難に、担当者は頭を抱えている。

 被害があったのは史跡東側の石垣の壁面。22日午前8時10分ごろ、若い男が落書きをしているのを自治会長らが見つけ、声をかけると逃げていったという。現場に駆けつけた市文化財課の職員が幾重にも円を描いたような落書きを確認し、鈴鹿署にも通報した。

 石垣では7月にも、付近のごみ集積所の目印として収集業者が油性ペンで数字を書き込んでいたことが判明。県教委の助言を受けた文化財課の職員が、除光液で数字を薄くする作業に追われた。

 文化財課の担当者は「今回は明らかな落書き。二度としてほしくないし、絶対にやめてほしい」と憤る。近く史跡の「毀損(きそん)届」を県教委に出し、石垣を傷つけずに復旧する方法を相談するという。神戸の見付は鈴鹿市須賀3丁目から神戸8丁目にまたがる市所有の県史跡で、住宅街にある。伊勢街道神戸宿の北の入り口で、江戸時代には木戸があった場所と伝わる。(山本知弘)

Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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